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アイスタイル(@cosme運営)、20%超の増収増益で売上は過去最高に マーケティング支援が成長加速

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2026年2月13日に発表された、株式会社アイスタイル2026年6月期第2四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

2Q累計/決算サマリー&トピックス

アイスタイル(@cosme運営)、20%超の増収増益で売上は過去最高に マーケティング支援が成長加速

吉松徹郎氏(以下、吉松):株式会社アイスタイル代表取締役会長CEOの吉松です。本日は、お忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。2026年6月期第2四半期の決算説明を行います。

スライド3ページの、第2四半期累計決算サマリーについてからお話しします。スライド1ページと2ページは参考資料であり、私たちのビジネスモデルや過去の成長について記載しています。

連結売上高は前年同期比21.2パーセント増、連結営業利益も前年同期比23.0パーセント増と順調に成長しています。過去の成長投資を吸収して増益となり、通期業績に対しても順調に進捗しています。

私たちの事業では、リテール事業を広げつつ、同時にその恩恵をマーケティング支援事業として回収し、成長させていくというモデルが、昨期から引き続き好調に回転していると感じています。

マーケットポジションの強化と拡大について、トピックスとして挙げています。現在、化粧品業界やビューティ業界において、ネットとリアルの融合を実現している企業は非常に限られています。

その中で、各ブランドのマーケティング支援をきちんと行えるという点で、私たちの数字が伸びているのは、このマーケットにおけるポジションをしっかり確立しているからだと考えています。

その基盤となるユーザーアクションも伸長しています。今期から私たちの事業可能性をさらに広げるために、「@cosme HONG KONG」をオープンしました。また、@cosme というブランドだけではない「Tokyo Beauty Week」を今回開催している点が大きなポイントです。

ユーザーアクションの総数(生活者の熱量)は過去最高値へ

スライドは、ユーザーアクションの総数と月次推移を示しています。サイトに集まったユーザーが、ただサイト上の情報を見るだけではなく、ブランドのイベントに参加したり、サンプルを使用したり、購入したりといった多様なプラットフォームでのアクションを示しています。

プラットフォームの成長方針

私たちのプラットフォームは、EC、店舗、メディアが一つのデータベースで確実につながっています。構造だけでなく、会社内のサービスとしても連携している点が非常に重要なポイントです。

プラットフォームを横断したマーケティングソリューション

実際に、これを横断したマーケティングソリューションとして、私たちはブランドとユーザーをつなぐだけでなく、その出口である購買までを一気通貫で展開していきます。

このキャンペーンでは、メディア、EC、店舗を合わせたデータに加えて購買データも統合することで、どのようなユーザー行動が起きているかを把握することが可能になります。これをデータコンサルというかたちで、より深くクライアントに提案できる体制を整えました。

データコンサルがあることで、「来年度こういうキャンペーンをやろう」「こういうコミュニケーションを年間でやっていこう」といった中長期的な提案が有効になり、クライアントとの関係性や、そこにあるサービスの深度がさらに深まってきています。

リテール事業とのシナジーでブランドの戦略的パートナーへ

実際に、私たちのリテールは単に物を売る場ではなく、ブランドとユーザーが出会う最も重要な場と捉えています。

ネットとリアルを組み合わせることで、単なるリテールの広告化にとどまらず、サービス提案の幅と深さが増し、結果として双方の業績が伸びているのが現在の状況です。各セグメントおよび状況などの具体的な内容については、後ほど遠藤より詳細をお話しします。

確立したプラットフォーム領域を拡大へ

「@cosme」を日本だけでなく、香港にも展開しました。コロナ禍以前、グローバルでは事業を100億円近くまで成長させることに挑戦していましたが、さまざまな状況があり、一度国内に集中する方針を取りました。

その結果、国内での基盤がしっかりと固まり、数字が出始めたことを受けて、次の展開として海外市場、特に香港へ再び第一歩を踏み出すこととしました。

あわせて「Tokyo Beauty Week」も実施しました。「@cosme」というブランドに限らず、さまざまな可能性を通じてユーザーとブランドとの出会いを創造する取り組みや将来への投資も始まっています。今後も、まだまだ広がるアイスタイルにご期待いただければと思います。

では、具体的な数字について遠藤よりご説明します。

2Q累計/ハイライト

遠藤宗氏(以下、遠藤):株式会社アイスタイル代表取締役社長COOの遠藤です。第2四半期累計のハイライトについてご説明します。

吉松から全体の概略をご説明しましたが、売上高は約400億円となり、前年同期比(YoY)で21.2パーセントの増加です。営業利益は約18億4,000万円で、前年同期比23.0パーセントの増加となりました。

これらは、主力事業であるマーケティング支援とリテールが業績を牽引した結果と考えています。「Tokyo Beauty Week」や香港旗艦店など、今後の成長を見据えた投資を今回の第2四半期で実施しましたが、それらを吸収して増益を達成することができました。

マーケティング支援事業に関しては、売上高が約60億5,000万円で、前年同期比28.9パーセントの増加、営業利益は約17億7,000万円で、前年同期比24.4パーセントの増加となっています。

以前から、マーケティング支援事業の成長が、アイスタイル全体の収益を押し上げる一番のポイントだとお伝えしています。マーケティング支援事業が順調に成長してきており、非常にポジティブに捉えています。

ブランドとの取引拡大により増収が一層加速しており、「Tokyo Beauty Week」のイベントコストも含まれていますが、それらを吸収して増益を実現しました。

リテール事業に関しては、売上高が300億円強で前年同期比20.7パーセントの増加、営業利益が約16億6,000万円で前年同期比27.6パーセントの成長を達成しました。現在、ECおよび店舗の顧客数が順調に増加しており、増収増益を継続しています。

グローバル事業についてです。売上高は約24億3,000万円で前年同期比18.3パーセントの成長を見せていますが、営業利益はマイナス約2億5,000万円となり、前年同期比2億2,000万円程度の減益となりました。

第2四半期に香港旗艦店をオープンしたことで売上は増加しましたが、オープンに至るまでのコストが反映されたため、トータルではマイナスとなりました。ただし、香港旗艦店オープンに関連する費用を除けば、本来の収益では黒字化が可能であったと考えています。

その他事業については、一部のサービス終了がありましたが、想定内の推移を示しました。

全社費用については、マイナス約14億円となり、前年同期比では約6,000万円の減少となっています。これにより、全体的にコストコントロールができていると考えています。

2Q累計/連結業績予想に対する進捗率

業績の進捗についてご報告します。通期の業績予想は売上高830億円、営業利益38億円と発表しました。期初にもご説明したとおり、下期偏重の利益計画で進めています。

全体売上高の進捗は48.3パーセント、営業利益も48.4パーセントであり、経常利益と純利益も比例しており、進捗は非常に順調であると考えています。そのため、下期についても現状の順調な成長を維持しつつも気を緩めることなく、通期目標の達成に向けて邁進していきたいと考えています。

連結売上高/年別推移

連結売上高は、経年的に見ても順調に成長しています。

セグメント別売上高/四半期別推移

セグメント別の売上高です。マーケティング支援事業、リテール事業、グローバル事業の3つの主力事業はいずれも順調に売上高を伸ばしています。連結営業利益率は、前年同期が4.1パーセント、今期が3.7パーセントとなり、減少しているように見えます。

しかし、香港旗艦店のオープンや「Tokyo Beauty Week」という新しい取り組みへの成長投資が含まれているため、それを除けば順調に成長できていると考えています。この投資は当社にとって必要なものであるため、営業利益の減少については特に問題視していません。

マーケティング支援 セグメント別売上高/四半期別推移

マーケティング支援事業についてです。売上高は先ほどの説明のとおり順調に成長しています。営業利益率についても、イベント費用を除いて32.4パーセントと、前年と比べて成長しています。

リテール事業が成長していることにあわせて、EC・店舗でのユーザーとの接点が増えることでデータがさらに強化され、それに伴いブランドとの取引も拡大しています。オンラインサービスとオフラインサービスの両方が成長していることが、マーケティング支援事業の成長の源泉となっていると考えています。

リテール(オンライン・オフライン)セグメント別売上高/四半期別推移

リテール事業についてです。リテール事業も順調に成長していると考えています。一部では、インバウンドの減少が指摘されていますが、12月頃には多少の影響を受けた可能性があります。

それでも、国内のお客さまや新店の寄与があり、前年同期比および前四半期比(QoQ)でも成長を実現できています。

ECに関しても、例年どおり「@cosme BEAUTY DAY」が12月に開催されたことで成長を後押しし、トップラインの成長につながったと考えています。

営業利益率については、前年同期4.2パーセントから今期4.8パーセントへと改善しました。これは、販売ボリュームの増加による生産性向上が寄与した結果だと考えています。

グローバル セグメント別売上高/四半期別推移

グローバル事業についてです。トップラインは順調に成長しました。特に、香港旗艦店の増収がインパクトを与えています。

一方で、営業利益率については、香港旗艦店オープン前の賃料やオープンに関連する費用が影響し、マイナス6.9パーセントという結果になりました。ただし、オープン関連費用を除くと、プラス3.4パーセントとなり、前年同期のマイナス0.9パーセントと比べて改善しています。

このように、香港旗艦店のオープン関連費用を除けば、グローバル事業も徐々に回復し、やっと黒字化に近づいてきたといえます。

その他 セグメント別売上高/四半期別推移

その他事業については、もともと見込んでいた一部のBtoC課金サービスの終了の影響を受けていますが、見立てどおりに推移しています。

販売費及び一般管理費/四半期別推移

販管費についてです。販管費全体は前年同期比で17.3パーセント増加しましたが、全体の販管費率は36.9パーセントとなっています。ほぼ横ばいで、わずかに下がった状況です。十分にコントロールできている状態にあると考えています。

限界利益/四半期別推移

限界利益についてです。粗利が相対的に低いリテール事業や、リテール事業に分類される香港旗艦店の成長により、限界利益率は減少しています。しかし、限界利益自体は着実に成長しています。

マーケティング支援事業が着実に成長しているため、全体の限界利益率を今後さらに引き上げていく必要があると考えています。

セグメント別営業利益/四半期別推移

セグメント別の営業利益はスライドのとおりです。

KPI ユーザーアクションの総数

直近の運営サービスの状況についてご説明します。先ほどの吉松の説明と一部重複する部分がありますが、ご了承ください。

ユーザーアクションの総数についてです。「@cosme」のメディア、店舗、eコマースといった、当社が提供するさまざまなサービスにおいて、多くのアクションをいただけています。ユーザー数と1人あたりのアクション数の総和は、順調に成長しています。

KPI @cosmeの会員数の推移

「@cosme」の会員数は1,110万人で、増加傾向にあります。

グローバル 香港旗艦店「@cosme HONG KONG」を12月オープン

「@cosme HONG KONG」が12月にオープンしました。ちょうど当時は現地の情勢もあり、オープン記念のプロモーションやPR活動は自粛したため静かな開店となりましたが、初月から黒字化するなど良いスタートを切っています。

業界内外との共創型の大型イベント「Tokyo Beauty Week」を11月実施

「Tokyo Beauty Week」というイベントを、11月に実施しました。

このイベントでは、単にブランドやメーカーの出店によるブース展開だけでなく、ビューティを一つの軸としながら、アパレルや地元商店会など、さまざまなパートナーと連携し、新しいユーザーと多様な人々との出会いを創出することを目指して開催しました。

単なるサンプル配布ではなく、ユーザーがブランドや自分自身をより深く知ることをテーマとして掲げ、約1万人を超える生活者とブランドとの交流を実現できたと考えています。

1万人という来場者数は、さらに増やすことも可能でしたが、単にサンプルを配布する目的ではなく、ユーザーにブランドや自身についての深い理解を感じていただけるよう、入場者数を制限するかたちを取りました。

一人ひとりがブランドと出会い、満足していただけるよう努めた結果です。最終的に、1万人という来場者数は、当初計画どおりでほぼ予想どおりの成果でした。

ユーザー満足度は95.3パーセント、ブランド満足度は95パーセントを達成し、会場のベニューパートナー満足度も100パーセントという結果になりました。

初回のイベントとして、非常に成功したと考えています。今年もこのようなイベントを開催したいと考えていますので、ぜひご期待ください。

以上、全体のご説明を申し上げました。ありがとうございました。

質疑応答:リテール事業の成長余地について

質問者:旗艦店について、東京、名古屋、大阪に加え、香港にも出店され、国内での大きな旗艦店の出店余地は徐々に少なくなってきていると思います。リテール事業成長の可能性について教えてください。

遠藤:店舗の出店については、旗艦店を積極的に増やすというよりも、各店舗の規模拡大を引き続き図っていきたいと考えています。まだ空白地帯は残っていると思っています。

今、化粧品専門店や百貨店が減少している中で、当社の店舗に対して「ぜひ出していただきたい」とお話をいただく機会が非常に増えています。店舗については、まだまだ拡大の余地があると考えています。

今後については、さまざまな出店計画があれば早めに発表したいと思います。既存店の規模を拡大することや、当社がまだ進出していないエリアに新規出店することで、面的にカバーしていくことが、今後の重要な課題だと考えています。

質疑応答:マーケティング支援事業の成長トリガーについて

質問者:マーケティング支援事業の今後の成長をさらに加速させるために、もう一歩何が必要とお考えでしょうか?

遠藤:これまでのサービスに加え、現在取り組んでいる新たなサービスとして、1つ目はコンサルティング事業、2つ目は最近リリースした口コミを生成AIで分析する「@cosme Copilot」というツールがあります。

これらを活用し、ブランドとユーザーの相互理解をより深めることを目指し、サービスの強化を図っていきたいと考えています。

また、新しい広告サービスもプランニング中です。これまでの「@cosme」のような単純な予約型広告だけでなく、運用型広告にも取り組む必要があると考えています。この分野を強化し、事業成長をさらに加速させていきたいと思っています。

質疑応答:グローバル事業の今後について

質問者:香港を起点として、アジアの需要をどのように拡大していくのでしょうか? アジアンビューティの影響力をどのように高めていくお考えですか?

現在、香港には「マツモトキヨシ」や「ドン・キホーテ」といった競合店もありますが、アイスタイルは香港を起点に、どのような存在感を発揮していくのでしょうか? そのあたりの将来的な展望についても教えてください。

遠藤:グローバル展開に関して、今回香港旗艦店をオープンしました。コロナ禍でグローバル事業を集約する際に、東アジアの可能性を消さないという方針をお伝えしました。今後、さらにアクセルを踏み、前進していきたいと考えています。

吉松:香港ビジネスは始めたばかりですが、詳細については、次の新しい計画に盛り込みたいと考えています。現在、クライアントのみなさまとお話しする中で、日本国内だけでなく、世界にどのように展開していくかというご相談を多くいただいています。

今回、香港の店舗を再出店としましたが、実際には2店舗、3店舗をキープしてきました。台湾には「@cosme 台湾」があり、韓国ではGlowdaysの「GLOWPICK」と挑戦を続け、苦しい状況の中でも可能性を掘り起こしてきました。

これらを新たなプラットフォームとして活用し、提案できる計画を立てています。来期に向けて、詳細をより具体的なかたちでみなさまに発表できるように練り上げ、改めてご説明できればと思っています。

一方で、先ほど遠藤からも話がありましたように、現状、私たちは物販で年間約630億円の計画です。化粧品市場が2兆5,000億円規模である中で、ようやく2パーセントを超えた段階にあります。

ECを含めて、今後私たちがこのマーケットで3パーセント、4パーセント、5パーセントをどのように獲得していくかについて議論を重ねています。

旗艦店はそのための1つの手段に過ぎません。他のエリアを攻略するために次にどのように面を広げていくか、ブランドとユーザーの接点がどのようなかたちになれば、効率よく展開できるのかを模索しています。

「@cosme」という今ある武器の展開だけでなく、今回の「Tokyo Beauty Week」のような次の武器を視野に入れ、さまざまな方法を考えていきたいと思っています。

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