ミスターマックス・ホールディングス(8203)の2026年2月期決算は、売上高1,421億円・営業利益44億円と4期連続増収・2期連続増益で過去最高を更新。政府備蓄米の販売と創業100周年セールが客数増を牽引し、ディスカウントストアの強みが再評価される結果に。新規出店4店舗確定、中計後半戦の進捗を解説します。
決算を切り口に注目銘柄を分析する連載「ログミーFinanceの#決算説明ハイライト」。オルタナティブデータを駆使し、中小型株を中心に多様なセクターの企業分析を得意とする塩谷航平氏が、業績の背景にある事業構造と投資ストーリーを読み解きます。
ディスカウントストア「MrMax」を展開するミスターマックス・ホールディングス(8203)の2026年2月期決算は、売上高が前期比8.2パーセント増の1,421億円、営業利益が同16.3パーセント増の44億4,500万円となり、4期連続の増収かつ2年連続の増益を達成しました。営業収益も同8.1パーセント増の1,476億円となり、2期連続で過去最高を更新しています。
創業100周年セールと米の取り扱い拡大が客数増を牽引、米・ゲーム機を除く各部門で荒利益率改善
業績を牽引したのは、お米の取り扱い拡大と創業100周年記念セールです。2025年6月に開始した政府備蓄米の販売は連日報道され、来店動機の創出につながりました。物価高騰を受けた節約志向を背景に、洗剤やペット用品、酒類など価格訴求型商品が好調に推移したほか、家電メーカー商品の自社専用機種展開により洗濯機・エアコン・冷蔵庫といった大型家電も売上に貢献し、全部門で前年実績を上回りました。
荒利益率は前期と同水準の21.9パーセントとなりましたが、米とゲーム機関連を除く各部門では改善傾向にあり、適正価格販売の徹底や仕入れルートの見直しが着実に成果を上げています。
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2027年2月期予想は売上1,510億円・営業利益48.5億円、備蓄米販売の反動が今期業績の鍵
2027年2月期の業績予想は、売上高が前期比6.2パーセント増の1,510億円、営業利益が同9.1パーセント増の48億5,000万円と、既存店3パーセント増を前提に増収増益を見込みます。期末配当は1株当たり29円の予定です。
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お米以外の商品強化が今期業績の鍵を握ります。
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新規出店4店舗確定で年間出店数は過去最多へ、九州・関東に展開
注目すべきは新規出店の加速です。中期経営計画では2029年2月期までに25店舗の出店を掲げており、過去2期は年間1店舗から2店舗にとどまっていましたが、今期は現時点で4店舗(福岡県和白店、小郡店、広島県福山店、熊本県益城町店)が確定し、年間出店数は過去最多となる見通しです。
中計目標「売上2,000億円・営業利益率5%」へ、改装・PB・出店の3本柱で後半戦
中期経営計画(2025年2月期から2029年2月期)の数値目標は売上高2,000億円・営業利益率5パーセントで、現状の営業利益率は3.1パーセントにとどまります。
まだ計画値との乖離が大きいものの、前期は荒利率が相対的に低い備蓄米の売上が牽引したことなどを考えると達成見込みは十分あると考えています。一方で、PB売上構成比も2割超まで伸びたものの、30パーセント目標達成にはさらなる加速が必要という認識です。.
既存店改装と定番改革、PBのリブランディング、新規出店加速の3本柱が、中計後半戦のテーマとなりそうです。
質疑応答では「備蓄米販売による反動について」「値上げへの対応について」「建築コストの上昇と新店舗の出店コスト・回収期間について」「荒利益率改善の可能性について」など、投資判断に直結するポイントが議論されています。詳細は決算説明会の書き起こし記事もあわせてご参照ください。▶︎ミスターマックスHD、営業収益は1,476億円で過去最高を更新 27年2月期は4店出店と定番改革で増収増益継続へ
執筆者プロフィール

執筆:塩谷 航平(株式会社hands代表取締役)
2013年に野村證券へ入社。2018年に株式会社handsを創業し、機関投資家向け日本株リサーチサービス「PERAGARU」を提供。オルタナティブデータを駆使し、中小型株を中心に多様なセクターの企業分析を得意とする。
※記事内容、企業情報は2026年5月12日時点の情報です。
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