■メディネット<2370>の業績動向
1. 2026年9月期中間期の業績概要
2026年9月期中間期の業績は、売上高414百万円(前年同期比2.3%増)、営業損失629百万円(前年同期は755百万円の損失)、経常損失516百万円(同710百万円の損失)、中間純損失551百万円(同705百万円の損失)となった。増収となり、損失幅が縮小した。
売上面では、細胞加工業セグメントのCDMO事業においてティーセルヌーヴォーからの次世代CAR-T細胞治療に向けた技術移転一時金の計上がけん引し増収となった。また、S-DSCの加工件数も前年同期を上回った。一方、特定細胞加工物製造業では、中国の対日渡航自粛を背景に一部の取引先医療機関で海外患者数が減少し、免疫細胞の加工件数が前年同期を下回った。
利益面では、細胞加工施設における費用配賦方法の見直しや特定細胞加工物標準書の体系を見直し、医療機関ごとに作成した標準書を製造施設共通の文書とするなど、作業工数削減が進展し、売上原価が減少した。その結果、売上総利益率は前年同期の14.6%から28.1%へと大幅に上昇した。販管費では、研究開発費の支出が一部下期にずれ込んだことに加え、効率的なプロモーション手法への転換(TV番組制作からネット広告、AI検索対策への切り替え)と人員配置の最適化により、前年同期比8.4%減の746百万円となった。なお、投資事業組合運用益103百万円を計上したことで、経常損失は改善した。
2. セグメント別の状況
(1) 細胞加工業
細胞加工業の売上高は413百万円(前年同期比2.3%増)、セグメント損失は174百万円(前年同期は231百万円の損失)となった。特定細胞加工物製造業の売上高は270百万円(同9.9%減)となった。中国における対日渡航自粛の影響により一部の取引先医療機関において海外患者数が減少し、免疫細胞の加工件数が前年を下回ったことが減収の主因である。一方、資生堂から技術提供を受けるS-DSCの加工件数は前年同期を上回り、減収幅を一部相殺した。CDMO事業の売上高は111百万円(同118.4%増)となった。ティーセルヌーヴォーからの次世代CAR-T細胞治療に向けた技術移転一時金の計上がけん引した。バリューチェーン事業の売上高は31百万円(同40.8%減)となった。施設運営管理料売上の減少が主因であり、同事業のリソースを特定細胞加工物製造業及びCDMO事業へ再配分する方針のもとで縮小が進んでいる。
(2) 再生医療等製品事業
再生医療等製品事業の売上高となるライセンス収入は1百万円未満ながら、前年同期比48.4%増加した。セグメント損失は177百万円(前年同期は216百万円の損失)となった。引き続き開発投資フェーズにあるため、収益化には至っていないが、NeoCartやStempeucelなど開発パイプラインの事業活動を継続している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)
いま読まれてます
記事提供: 
元記事を読む