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STG Research Memo(4):2026年3月期は増収を達成も、M&Aに伴う費用計上により減益

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■STG<5858>の業績動向

1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の連結業績は、売上高が6,815百万円(前期比6.1%増)、営業利益が337百万円(同30.5%減)、経常利益が380百万円(同25.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が280百万円(同27.9%減)となった。売上高は5期連続の過去最高を更新した。増収の要因は、マレーシアでアルミニウムダイカスト事業を行うE-Castの買収効果に加え、監視カメラの需要増により、従来のマレーシア事業も好調に推移したことによる。営業利益が減少した主な要因は、M&Aに伴う費用として、E-Castの子会社化に伴う一過性のM&A関連費用(122百万円)とのれん償却額(34百万円)を計上したためである。仮にこれらの費用が発生していなければ、計算上の営業利益は493百万円程度となり、増益を確保したと推測される。なお、E-Castについては、みなし取得日を2025年6月30日としており、2026年3月期の実績には7月1日から12月31日までの6ヶ月分の業績が含まれている。

生産した工場の所在地を基礎とした国別売上高を見ると、E-Castの新規連結やSTXの増収によりマレーシア(2,984百万円、構成比44%)が最大となり、日本(999百万円、同15%)も売上を伸ばした一方、自動車部品が低迷したタイ(1,646百万円、同24%)や中国(1,184百万円、同17%)は減少した。マレーシアの内訳はSTXが2,294百万円、E-CASTが690百万円(6ヶ月分)である。

2. 財務状況と経営指標
(1) 財務状況
2026年3月期末における資産合計は、E-Castの資産が取り込まれたことにより前期末比2,986百万円増の9,639百万円となった。流動資産は同818百万円増の4,785百万円で、営業キャッシュ・フローの創出等による現金及び預金の706百万円増加や、売掛金及び電子記録債権の118百万円増加が主因である。固定資産は同2,163百万円増の4,841百万円で、主にE-Castの子会社化に伴い有形固定資産が1,406百万円、のれんが702百万円増加したことによる。

負債合計は前期末比1,854百万円増の6,082百万円となった。流動負債は同306百万円増の2,792百万円で、主に買収資金として短期借入金が336百万円、1年内返済予定の長期借入金が136百万円増加した一方、買掛金が197百万円減少したことによる。固定負債は同1,547百万円増の3,290百万円で、これはM&Aのための資金調達により長期借入金が1,437百万円増加したためである。

純資産合計は前期末比1,132百万円増の3,556百万円となった。これは、優先株式の発行により資本剰余金が534百万円、親会社株主に帰属する当期純利益(280百万円)の計上等により利益剰余金が244百万円増加したほか、為替換算調整勘定が308百万円増加したことによる。M&Aに伴う負債増加があったものの、優先株式の発行等による資本増強が寄与した結果、自己資本比率は前期末の36.4%から36.8%へ上昇した。

(2) 連結キャッシュ・フロー
2026年3月期末における現金及び現金同等物の残高は1,771百万円となり、前期末比で706百万円増加した。営業活動によるキャッシュ・フローは687百万円の収入となった。税金等調整前当期純利益386百万円、減価償却費432百万円に加え、棚卸資産の減少250百万円や売上債権の減少188百万円が収入要因となった一方で、仕入債務の減少298百万円などが支出要因として働いたためである。投資活動によるキャッシュ・フローは2,266百万円の支出となった。支出の大部分は、連結の範囲の変更を伴う子会社(E-Cast)株式の取得による支出2,006百万円が占めており、有形固定資産の取得による支出203百万円も発生した。財務活動によるキャッシュ・フローは2,204百万円の収入となり、大規模な資金調達を実施した。主に長期借入れによる収入2,039百万円や、A種優先株式の発行等を含む株式の発行による収入555百万円、短期借入金の純増259百万円があったことによる。一方で、長期借入金の返済による支出544百万円、配当金の支払い35百万円も発生している。全体として、M&Aや設備投資といった戦略のための先行投資(投資活動による大規模支出)に対し、借入や増資といった資金調達(財務活動による大規模収入)によって機動的に対応した結果であると言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 星 匠)
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