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unerry Research Memo(4):リアル空間のデータを収集・蓄積・整理・分析・活用し、UX向上を実現(3)

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■会社概要

3. 同社の特徴と強み
(3) 事業提携×クロスセルによる成長サイクル
unerry<5034>はこれまで業界を代表する企業と業務提携・連携し、業績を拡大してきた。2017年6月期に小売・外食向けのデータ支援を目的にコカ・コーラウエスト(株)(現 コカ・コーラボトラーズジャパン(株))と業務提携したことを皮切りに、2018年6月期に電通グループ、三菱地所、アドウェイズ<2489>、2019年6月期に(株)impactTV、2020年6月期に(株)NTTデータ(現 NTTデータグループ)、2021年6月期に三菱商事、(株)カインズなど業界を代表する企業と連携している。2022年6月期には、TOPPANホールディングス<7911>、LINE(株)(現 LINEヤフー<4689>)、三井住友カード(株)、グーグル・クラウド・ジャパン(同)との連携を発表している。業界の大手企業と連携するなかで連携先の顧客を自社の顧客として取り込み、業績を拡大してきた。同社によると、コカ・コーラウエストや三菱地所と連携したことで「業界トップクラスの企業が協業する企業」という認知が広まったという。2023年8月には三菱食品と、リテールメディアネットワーク事業の共同推進を目的とした業務提携契約を締結、2025年7月には(株)NTTドコモと統合データプラットフォーム連携の検討を開始、2026年2月にはコンテキスト広告(Webページの文章・キーワード・画像等をAIが分析し、その文脈に合った広告を配信する手法)のグローバルリーダーであるGumGum Japan(株)と連携するなど、今後も業界大手企業との連携が加速することが予想される。それとともに同社の顧客数・業績が拡大するものと弊社では見ている。同社は、現在の主戦場であるリテールDX事業、消費財メーカー向けに広告を提供するリテールメディア事業、スマートシティ事業、グローバル事業の4つの事業領域に加え、ほかの業界との提携を重ね、生活者行動ビッグデータへの多様なニーズに対応し、業界横断的なグローバルデータインフラとなることを目指している。

また、前述のように「分析・可視化サービス」「行動変容サービス」「One to Oneサービス」からなるサービス群がクロスセルを意識した構成になっている点も特徴であろう。これにより、顧客当たりの単価を上昇させ、同社の業績拡大を実現している。250店舗の小売チェーンを運営する顧客の事例においては、「分析・可視化サービス」を月額15万円で利用したところから始まり、最終的には「分析・可視化サービス」「行動変容サービス」「One to Oneサービス」をフルラインナップで利用し、月額2,000万円まで顧客単価が伸びた例もある。

(4) リカーリングを生み出す収益モデル
「分析・可視化サービス」と「One to Oneサービス」は1年契約が基本である。また、「行動変容サービス」に関しても顧客の店舗数増加に伴って収益が拡大するモデルを採用しているため、継続かつ安定的に売上高が増加する収益構造である。同社のサービスを使用することによって目に見える形で効果が出ることから、顧客が離反しにくい点も安定収益に寄与している。実際、2026年6月期のリカーリング顧客数は176社であり、前期の140社から大きく増加した。売上高に占めるリカーリング売上高比率は91%(前期は87%)と高い水準を維持している。

なお、同社の業績は季節要因によって変動することに注意が必要だ。主要顧客である小売業の繁忙期が12~3月であることや、スマートシティ事業の顧客特性から収益計上が3月に集中することから、売上高が第3四半期(1~3月)に偏重する傾向がある。一方で、事業に関わる費用は通年で発生するため、売上高の相対的に小さい第1四半期と第2四半期は利益の伸びが低下する傾向がある。

(5) 経験豊富な経営陣
同社代表取締役社長CEOの内山英俊(うちやまひでとし)氏は米ミシガン大学大学院でコンピューターサイエンスの修士号を取得したスペシャリストである。大学院卒業後もグローバル戦略コンサルティングファームであるプライスウォーターハウスクーパースコンサルタント(株)(現 日本アイ・ビー・エム(株)、以下、PwC)、A.T.カーニー(株)などで活躍してきた経歴を持っている。そのほかの経営陣に関しても、PwCをはじめとして、アクセンチュア(株)などで活躍した人財が揃っている。AI・コンピューターサイエンス分野のスペシャリストである内山氏をはじめ層の厚い経営陣が肩をならべている点も同社の強みの1つである。

さらに、2026年9月28日に開催された定時株主総会では取締役5名が選任され、メディア領域での深い知見を有する一枝悟史(いちえださとし)氏が新任取締役に選任された。一枝氏は2007年に(株)電通へ入社し、(株)TVerの前身である(株)プレゼントキャストへの出向を経て、2020年に同社へ入社後、サービス企画開発部長や子会社ブログウォッチャーの取締役を歴任し、2026年7月から執行役員を務めている。また、CFOについては2026年7月に斎藤泰志(さいとうやすし)氏から倉岡なぎさ(くらおかなぎさ)氏へ交代した。倉岡氏は総合エネルギー企業や会計系コンサルティング会社を経て、(株)DeNAで経営戦略、経営管理、資本政策、IR等を統括した経歴を持ち、2026年に同社へ参画し、同年7月に執行役員CFOへ就任した。(前任の斎藤氏は9月28日の定時株主総会をもって任期満了により退任)。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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