fbpx

海外売上比率約7割、北米子会社の営業利益2.3倍で存在感増す農薬メーカー

マネーボイス 必読の記事

日本農薬(4997)、殺虫剤・殺菌剤・除草剤を国内外で販売し、新規有効成分も自社開発する農薬メーカー。海外売上比率は約7割。1Q営業利益は34.1%増、北米子会社が2.3倍増益と好調で、通期営業利益予想115億円の上振れ余地を探る。国内の注目銘柄を紹介する連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」。銘柄の選び方を学べます。

【基本情報】株価:1,055円(2026年10月15日終値)/配当利回り:3.60%

国内の注目銘柄を紹介する連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」。ビジネスモデルやファンダメンタルズの分析を通じて、中長期で保有できる優良銘柄の見極め方が身につく実践的シリーズです。今回は、日本農薬を取り上げます。

海外売上比率約7割、新規有効成分も自社開発する農薬メーカー

日本農薬(4997)は、殺虫剤や殺菌剤、除草剤などを国内外で販売し、新規有効成分も自社開発する農薬メーカーです。2026年3月期の連結売上高の約7割を海外農薬が占め、海外の販売動向が全社業績を大きく左右します。

1Q営業利益34.1%増、時期要因を除いて通期予想115億円を超えるか

2027年3月期第1四半期は売上高が前年同期比14.6パーセント増、営業利益が34.1パーセント増となりました。営業利益は第1四半期だけで上期計画のほぼ全額に達しています。ただし、国内農薬の早期引き取りや研究開発費の期ずれも含まれます。通期営業利益予想115億円を上回れるかは、こうした時期要因を除いても海外で増益余地が残るかが焦点です。

ニチノーアメリカ1Q売上高38.9%増、気象要因と販売拡大が重なる

上振れの有力な候補が北米です。ニチノーアメリカは第1四半期に売上高が38.9パーセント増え、営業利益は2.3倍となりました。果樹・ナッツ類の生育前倒しや害虫多発、多雨で殺虫剤・除草剤需要が強まり、期初想定を上回りました。ただ、販売拡大は今年の気象だけによるものではありません。2026年3月期第4四半期から殺虫剤の伸びが続き、1月から6月の売上高も2023年以降、毎年増えています。第1四半期は一時的な需要増に、それ以前からの販売拡大が重なった形です。

北米は残り9カ月約7%増で通期計画達成、円安効果の剥落に注意

北米はすでに通期計画を大きく先行しています。会社計画は売上高14.9パーセント増で、第1四半期実績を差し引くと、単純計算では残り9カ月の売上高が前年同期比約7パーセント増でも計画に届きます。ただし、第1四半期には需要の前倒しも含まれるため、第2四半期以降に反動がどこまで出るかは確認が必要です。また、第1四半期の円換算レートは1ドル159.57円と、会社の通期想定150円より円安でした。円換算ベースの北米業績には想定以上の円安も追い風となっており、今後の為替が会社想定に近づけば、この押し上げ効果は弱まることに注意が必要です。

インド1Q売上高42.4%減、再建策で通期計画に届くか

反対に、通期上振れを抑えかねないのがインドです。第1四半期は流通在庫の適正化とモンスーン(雨季)の遅れで42.4パーセント減収となり、営業赤字でした。ただし、前年も第1四半期の赤字から通期では黒字へ戻しており、今期も第1四半期だけで判断するのは早計です。会社は取引先の集中と選択、高付加価値品への集中、人件費・販促費の適正化、原体(農薬の有効成分)製造設備を活かした原価低減を進めています。それでも、今期計画の営業利益を達成するには残り9カ月で前年同期比約56パーセントの増益が必要で、低いハードルとは言えません。北米の上振れをインドの遅れがどこまで相殺するかが、通期予想の上振れ余地を左右しそうです。

11月10日の中間決算、北米の持続性とインド回復が上振れの判断材料

次回の中間決算は11月10日の予定です。北米で気象要因や円安の押し上げを除いても販売増が続くか、インドが会社計画に沿って回復するか。この2点が、第1四半期の大幅増益が通期営業利益115億円の上振れにつながるかを判断する材料になります。

さらに詳しく知りたい方へ――社長による生配信セミナーのご案内

" width="1200" height="675">
事業内容や成長戦略に触れ、「もっと詳しく知りたい」「経営トップの考えを直接聞きたい」と感じた方へ。日本農薬 代表取締役社長・岩田浩幸氏が自ら最新の業績や今後の成長戦略、投資家が注目すべきポイントをライブ配信で丁寧に解説します。

今回のモデレーターはkenmo氏です。

中小企業診断士で湘南投資勉強会を主催するkenmo氏。1年で2倍を狙える日本の中小型株を得意とし、IR説明会を多数実施してきた実績を持ちます。個人投資家の視点から企業を鋭く掘り下げる質問に定評があり、投資判断に直結する本質的な議論が期待できます。

視聴者からの質問もその場で受け付けており、経営者の肉声を通じて、リアルタイムで疑問も解消できる貴重なセミナーです。

参加はZoomによるオンライン配信で、どなたでも無料でご予約いただけます。

「成長領域をさらに深掘りしたい」「配当方針や現場のリアルを知りたい」と考えている方は、ぜひこの機会にご参加ください。

▼詳細・視聴予約はこちら【IRセミナー特設ページ】

2026年10月19日(月)19:00開催。日本農薬オンラインIRセミナー

※当日は投資家向けに注目テーマの解説や質疑応答などを予定しています。

日本農薬(4997)をフォローして、最新情報やアーカイブ公開通知を受け取る

執筆者プロフィール


執筆:西田哲郎
ライター・コンテンツディレクター。投資歴15年。大きな損失を出したことをきっかけにイナゴを卒業、ビジネスモデルとファンダメンタルズ重視の手法に切り替える。業界紙やスタートアップを経てフリーで投資情報メディアやM&A情報サイトの立ち上げに関わり、現在は主に週刊誌で投資や経済関連の記事を執筆。


※記事内容、企業情報は2026年10月15日時点の情報です。
※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。

いま読まれてます

記事提供:

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー