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「投資1年目から知りたかった」長期投資の極意30選〜投資戦略・銘柄選定・リスク管理・情報収集・メンタルまで=栫井駿介

今回は「投資1年目に知っておきたかったこと30選」をご紹介しようと思います。私も投資を始めてからけっこう年が経過しましたが、最初からこれを知っていたら、投資はずっと楽だったのではないかと感じることです。これを読めば、初心者の方は失敗を避け、投資の道をショートカットできるかもしれません。(『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』栫井駿介)

プロフィール:栫井駿介(かこいしゅんすけ)
株式投資アドバイザー、証券アナリスト。1986年、鹿児島県生まれ。県立鶴丸高校、東京大学経済学部卒業。大手証券会社にて投資銀行業務に従事した後、2016年に独立しつばめ投資顧問設立。2011年、証券アナリスト第2次レベル試験合格。2015年、大前研一氏が主宰するBOND-BBTプログラムにてMBA取得。

基礎知識編

<1. 単元未満株でも投資できる>

最初のポイントは、「単元未満でも投資できる」ということです。

株式投資を始めるために必要な金額について、よく「どれくらいから始めればいいのか」という質問があります。

昔は、株式を単元未満で取引することは一般的ではなく、取引可能な証券会社も限られていました。通常100株からの取引が基本で、例えば株価1,000円の株を購入するには1,000円×100株で10万円が必要でした。これは、一般の人々にとってはハードルが高いと感じられることがありました。1銘柄だけでなく、2銘柄や3銘柄を購入しようとすると、数十万円も必要になることもありました。

しかし、最近の証券会社の変化により、このハードルが下がりました。特にネット証券はその進化が著しく、例えばSBI証券など、いくつかのネット証券では買い付け手数料が無料という形態が一般的になりました。これにより、1株からでも手数料がかからずに投資ができるようになり、例えば株価1,000円の株を1,000円から購入できるようになりました。

これにより、多くの銘柄を購入することが可能になり、個人投資家にとってはステップアップや学習がしやすくなり、成功への道が開かれました。最初の段階からの投資ハードルが低くなり、手数料のかからない一株からの投資が可能になったことは、個人投資家にとって大きな利点となっています。

<2. 指値と成行の違い>

指値注文は、具体的な価格で購入または売却したい場合に、その価格をあらかじめ設定することです。一方、成行注文は、現在の市場価格で即座に購入または売却する注文です。

私は指値注文を好む傾向があります。なぜなら、できるだけ安く買いたいからです。

株式を購入しようと思っても、良いタイミングで購入することは難しいことが多いです。しかし、指値注文を設定しておけば、株価が指定した価格に下がったときに購入される可能性があります。これは待ち伏せ戦術のようなもので、焦らずに待つことができます。

売却の場合も同じです。急いで売却すると、株価が上昇する可能性があるため、指値注文を設定しておけば、価格が上昇したときに売却できるかもしれません。

もちろん成行の方が良い場合もあって、株価が急に下がって買い時だという時には、成行を使った方が良いということになります。また、単元未満株では指値注文が使えないこともあるため、注意が必要です。

指値と成り行きの違いを理解し、適切な注文方法を選択することが、投資を落ち着いて行うために重要です。詳細な注文方法については、投資を始める前に確認することをお勧めします。

<3. NISAは絶対に使え>

次に、NISA(少額投資非課税制度)について説明します。

通常の投資では利益の一部が税金で差し引かれますが、NISAを利用することで、その税金がゼロになります。これは投資を行う上で非常に魅力的な特典です。したがって、NISAを活用して投資を始めることをお勧めします。

昔のNISA(2023年まで)には制約がありました。通常のNISAでは、年間の投資額が最大120万円まで制限されており、一度購入して枠を使い切ると、その年は新たな投資ができませんでした。

しかし、2024年からは大幅に使いやすくなります。新しいNISAでは、一般NISAと積立NISAを併用でき、一般NISAでは240万円、積立NISAでは120万円まで投資できるようになりました。さらに、120万円までの制約から解放され、合計で1800万円までの枠が利用可能です。

つまり、NISAを利用する際に慎重に選択する必要は無くなり、とにかくNISAから投資すればよいということになり、判断が非常に楽になります。

また、注意すべき点として、銀行のNISA口座を開設している場合がありますが、これは個別株の取引には適していないことが多いです。個別株を取引したい場合、銀行のNISA口座では制約が多いため、SBI証券などのネット証券を利用するのが無難です。

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