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「投資1年目から知りたかった」長期投資の極意30選〜投資戦略・銘柄選定・リスク管理・情報収集・メンタルまで=栫井駿介

リスク管理編

<18. 天井3日底100日>

これは株式の特性の1つと言えますが、「天井3日底100日」ということです。

株式投資では、なかなか上昇しない期間が非常に長いことがあります。これは「敗者のゲーム」という本でも触れられています。株価が上昇するのは100日のうち3日ほどです。この3日を見逃すと、その後の上昇分はほとんど得られないということになります。

逆に言えば、100日くらいは鳴かず飛ばずということです。しかし、諦めてはいけません。株価が上昇する瞬間を待ち続ければよいのです。邱永漢さんという投資家も、「投資の利益は我慢料」と言っており、その通りだと思います。

必要なのは、上昇する3日を待つ忍耐力です。この3日が訪れるまで、じっくりとポジションを保ちましょう。その時が来れば、ついに報われ、幸せになることができるでしょう。

<19. 下がるときはとことん下がる>

株価の特性として、下落時は非常に厳しいことがあります。

投資家心理が作用して、株価が下落すると絶望感が広まり、さらなる売却が行われることがあります。「落ちるナイフを掴むな」という格言がありますが、冷静さを保つことも重要です。

上昇の機会を待つだけでなく、下降時にも焦らずに待つことが必要です。

<20. 下落トレンドでの上昇は「幻」>

下落トレンドでの上昇には注意が必要です。

これは私も経験したことがありますが、株価が急落した時にある銘柄が面白く見え、その銘柄が上昇すると、自分の考えが正しいと感じ、一部を購入することすらありました。しかし、その後さらに下落し、結局は元の価格の半分ほどまで下落しました。

これには「デッドキャットバウンス」という言葉が当てはまります。この言葉は、ダメになってしまった銘柄であっても、下落局面の途中で一時的に上昇することがあることを指します。

しかし、この上昇は実態が改善したからではなく、市場心理や取引の動きによるものです。通常、下落した銘柄には一部の投資家が空売りを行うことがあります。銘柄が一定程度下落すると、これらの投資家は利益確定を試みるために買い戻しを行います。この買い戻しによって株価が一時的に上昇することがありますが、実態は変わらず、再び下落する可能性が高いのです。

ただし、一部の例外では、これが大底になることもあります。この状況は通常、相場全体ではなく、個別の銘柄の不祥事や特殊な要因に関連しています。

したがって、このような現象に惑わされないように注意が必要です。

<21. 重要なのは「損切り」>

損切りは非常に重要です。皆さんには、投資家として成長するために、損切りの重要性を肝に銘じていただきたいと思います。

最初に買った銘柄が必ずしも良いものとは限りません。むしろ最初に買った銘柄を詳しく見ていくうちに、その銘柄の長所と短所が明らかになります。

多くの銘柄を見ていると、自分の中でどれが優れているかがわかってきます。優れた銘柄を見つけたら、明らかに劣る銘柄を保有し続ける理由はありません。より良い銘柄にシフトすることが重要です。

例えば、ウォーレン・バフェットでさえ、1994年から200銘柄以上に投資して、そのうち約150銘柄を売却しています。その多くは損切りであり、多くの銘柄に挑戦し、成功しなかった場合は他の方向に進む柔軟性が必要です。

これが、投資家として成長する方法なのです。

ただし、人々は心理的な理由から損切りをすることが難しいことがあります。この心理的な障害を克服することが、投資家としての成長に不可欠です。ですので、皆さんには損切りの重要性を心に刻んでいただき、投資家としての成長を目指してほしいと思います。

Next: 情報は遅くて良い?投資家として成功するための“情報収集”

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