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「投資1年目から知りたかった」長期投資の極意30選〜投資戦略・銘柄選定・リスク管理・情報収集・メンタルまで=栫井駿介

情報源編

<22. 決算で重要なのは決算そのものではない>

決算と言えば、今年の売上が何%増加し、利益が何%増加したかなどの数字が注目されることが多いかと思います。

しかし、決算が良かったにもかかわらず株価が下落したことは経験したことがあるのではないでしょうか。

実は多くの投資家、特に機関投資家は必ずしも決算そのものに焦点を当てていないことが挙げられます。特に期末の決算については、過去の決算よりも将来の見通しに重きを置くことが一般的です。

つまり、昨年の決算が良かったとしても、今後の展望が不透明である場合、株価が下落することは珍しくありません。

また、KPI(Key Performance Indicators、主要業績指標)など、決算に直接現れないが将来の業績を示唆する指標が悪い場合も、株価に影響を与えることがあります。投資は基本的に未来を見据えるものであり、過去の数字も重要ですが、将来を予測するための材料であると考えるべきです。

企業は決算の際に今期の業績予想を発表しますが、これは将来を予測するものであり、長期投資においてはさらに2年や3年後の業績が重要です。将来を見越した投資戦略を考える際には、この点にも注意が必要です。

<23. 日経新聞はあまり役に立たない>

役に立たないという意味は、まったく使えないということではもちろんないですが、日経新聞を読んでいても、株式投資が上手くいくとは限りません。

その理由は、日経新聞が取り上げる銘柄は主に大手企業に焦点を当てているためです。確かに大手企業に関する情報は多くの人が知りたいことであり、関心が高いです。しかし、日経新聞に載る情報は既に広く知られていることが多く、新たな投資の機会や情報としてうまみはありません。

投資において有用な情報を見つけ出すためには、、一般の投資家やビジネスマンが見逃しがちな情報を探す必要があります。

<24. マネー雑誌は使いよう>

マネー雑誌には、個別の銘柄情報や投資家の取り組みが詳しく載っていることがあります。これらの情報は、日経新聞には掲載されていないことが多く、投資家にとって貴重な情報源となります。

また、掲載されている投資家の投資スタイルや特性をトレースすることで、自分に合った投資法を確立することにも役立ちます。自身の投資スタイルを見つけ、他の成功した投資家の取り組みを学ぶことで、投資において成功するための手助けとなるでしょう。

<25. 情報は遅くて良い>

特に長期投資において、情報は遅くても問題ありません。

投資は情報に基づく競争でもあるため、早い情報を入手したいと思うかもしれません。しかし、長期投資の観点からは、むしろ情報が遅くても構わないと思います。

長期投資において、短期的な情報は必要ありません。一瞬のトレンドに振り回されることなく、冷静に将来を見越した判断を下すことが大切です。たとえば、半年前に大きな注目を浴びていた銘柄が現在ではブームが去ったり下落していることがあります。しかし、その企業が本当に優れた企業であれば、その後も成長し続ける可能性が高いです。そのような場合、過去の情報を参考にして、安い価格でその銘柄を購入できるかもしれません。

このような視点からだと、時間的な遅れはむしろ有利に働くことがあると言えます。長期投資家としては、過去の情報や過去数年間の企業の活動をじっくり分析し、将来の成長ポテンシャルを見極めることが肝要です。

情報を適切に評価し、投資判断に結びつける能力こそが、長期投資家にとって重要です。

Next: 「他人と比べない」資産を増やし続けられる投資家の“メンタル”とは

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