オタクのための「仮想国家」と通貨「オタクコイン」をつくるトーキョー・オタク・モード(Tokyo Otaku Mode)の安宅さんをゲストに迎え、インタビュー後半をお送りします。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2019年2月4日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
AppGrooves / SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。
アニメファンがファンドとして共にコンテンツを作る未来を
あえてICOを行わずにコミュニティ用通貨を発行
・世界中2,000万人のオタクのための「仮想国家」を作るというビジョン
シバタ: オタクコインはすごく壮大な計画で面白いなと思うんですけど、オタクコインをICOみたいな感じにするんですか?
安宅: ICOは行いません。普通にこのコミュニティに流通させていくということをやっていきたいなと思っていて、いまはポイントの概念に近いかもしれません。
ただ、ポイントの場合は、例えば、Tポイントや楽天ポイントとかありますけど、あれは一社のデータベースで管理されていると思うのですが、ここのブロックチェーンを使うと一社のためというよりは、コミュニティ全体でみんなで持ち寄って支え合うみたいなことができます。
シバタ: ポイントの原資は誰が発行するんですか?
安宅: 原資というのはないんですよね。ビットコインと一緒でそこに本当に利用価値があるかという信用が価値付けになります。
例えば、トーキョー・オタク・モード(Tokyo Otaku Mode)であれば、販売しているオタクグッズが4万点くらいあるので、そのグッズと1枚1円で交換してもいいよみたいなことをやると。他の会社さんも、イベントをやっていたらそのイベントの入場料が2,000円で、じゃあ2,000枚と交換したら入れるようにしてもいいよとか、そういうふうにみんなが利用価値を認めて、それを使っていくっていうことができると、一定の価値付けができていくかなと思っています。
Next: オタクコインがビットコインに近い理由とは?