外国語を話せることはグローバル社会で大きな武器になる
日本脱出のためには英語などの語学ができる方が有利です。日本でも子供の英語教育がちょっとしたバブルとなっています。
「私がアメリカを離れてシンガポールに移住を決めた理由の1つは、2人の娘たちに英語とあわせて中国語を習得してほしいと思ったからだ。いま世界の共通語は英語だが、私は20年以上も前から、将来的には間違いなく中国語の影響力が大きくなることを確信していた」
シンガポールのローカル校では英語と中国語のバイリンガル教育が行われます。また、シンガポールにある2つのアメリカンスクールでも授業の半分以上を中国語で行う特別クラスが複数用意されており、欧米人に人気が高いです。英語が母国語の子供達でも幼稚園など低年齢から中国語やスペイン語などの外国語を習います。
シンガポール人の銀行員も英語と中国語ができ、かつ日本語も話せるという人もいます。英語と中国語ができるのは当然でその他にもうひとつ言語ができると優位性があるようです。母国語しか話せないという人は世界では絶滅危惧種なのかもしれません。
子供には稼げる外国語を身につけさせる
「長女が14歳の頃、私は彼女に「外に出て仕事を見つけてきなさい」と言った。それまでは家の手伝いをすると小遣いをあげていたが、そろそろ外で働く経験をしてもらいたかったからだ。私は、マクドナルドで時給8ドルのパートタイムの仕事を探してくるだろうと思っていたが、彼女はなんと中国語を教える時給25ドルの仕事を見つけてきたのだ」
ロジャーズ氏の長女はローカルの有名校を経て、英国のボーディングスクールで学んでいますが、インスタグラムでも中国語のオンラインレッスンを行うなど精力的に活動をしているようです。インタビューの際に次女もやってきて英語、シングリッシュ、マンダリンなどを話してくれました。
「当初はアメリカにいて、娘たちに中国語を学ばせようと考えていたが、それでは私が思うようなレベルには上達しないとわかった。だから、家族でシンガポールへの移住を決めた。中国をネイティブランゲージとする環境に身をおいたほうがよいと思ったのだ。
シンガポールに移住して10年以上になるが、いまでは娘たちは中国語を流ちょうに操るようになっている。同じように中国語圏に移住をするならば、カナダのバンクーバーや台湾も良い場所だと思う」
ネイティブスピーカーが少ない日本で英語を学ぶのは困難です。ロジャーズ氏の娘もシンガポール訛りのシングリッシュを話すようになったので、旅行で香港に連れて行き、発音が通じるかどうか試させたそうです。今ではアメリカ英語、シングリッシュの両方と、中国語も流暢に話しますが、当時は訛りがあって海外で英語が伝わらなかったようです。