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フォーライフ:上場10周年を記念した株主優待実施、PBR0.7倍台かつ優待+配当利回り6.9%

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フォーライフ<3477>は、6月11日に上場10周年を記念した株主優待の実施を発表した。同発表を受けて株価は急騰し、一時882円(4月28日時点の安値750円)まで上昇した。優待の内容は、2026年9月末および2027年3月末を基準日として、1,000株以上保有する株主に対し、株主限定の特設 Web サイト「フォーライフ・プレミアム優待倶楽部」にて利用可能な優待ポイントを各10,000ポイント、期間合計20,000ポイント進呈するものとなる。株主優待ポイントは、食品、電化製品など 2,000 種類以上の商品から優待ポイントに応じて交換可能となる。また、2026年9月末基準の優待より、交換対象にAmazonギフトカードを追加する予定。業績の堅調推移に加え、記念優待と優待品目の拡充により、個人投資家への訴求力向上が期待される。

同社は、東京・神奈川エリアを中心に分譲住宅、注文住宅を展開する住宅会社である。5月14日には26年3月期決算を発表、売上高は174.76億円(前期比18.3%増)、営業利益は8.80億円(同48.9%増)と大幅な増収増益で着地した。主力の分譲住宅事業において販売棟数が増加したほか、都市部を中心とした住宅価格の高止まりも収益を押し上げた。分譲・注文・再生住宅あわせた引渡棟数は404棟と前期比で21棟増加している。分譲住宅事業のエリアごとの販売単価は、東京6,138万円(同16.9%増)、横浜3,747万円(同0.1%減)、川崎4,612万円(同14.0%増)。仕入も順調に進んでおり、販売予定売上高ベースは前期比で増加している。

27年3月期については、売上高200億円(前期比14.4%増)、営業利益10億円(同13.6%増)を見込む。売上高は、前期の用地仕入が堅調に進捗したことを背景に増収、各利益は売上増加及び事業計画通りの販売価格での契約進捗を見込み、粗利益率の改善により増益を見込んでいる。建築資材価格や人件費、金利動向など住宅需要を左右する外部環境には引き続き注意が必要だが、同社は地域密着型の営業強化や用地取得の推進により、分譲住宅事業を中心とした成長継続を目指す方針である。

同社は、神奈川・東京・京都の人気エリアを中心に「分譲住宅事業」「注文住宅事業」「その他事業」の3つの事業を展開。「居住性・利便性・資産性」 を兼ね備えた都市型コンパクト住宅を提供している。

主力の分譲住宅事業では、自社設計・自社施工の強みと地域密着型で築き上げた仕入・設計・施工・販売ネットワークで、立地・価格・品質のすべてを叶えるハイコストパフォーマンスの分譲住宅を提供。価格帯は3000万円から7000万円とターゲットはミドル層、大手ハウスメーカーやパワービルダーが手掛けない「都市型×3階建×低価格」住宅を「通勤圏内・駅徒歩圏内」で提供している。注文住宅事業では、分譲住宅事業で培ったノウハウ・実績を活かした新築戸建住宅の建築請負を行い、コストを抑えながらも高品質・スタイリッシュな完全自由設計の住宅を提供している。注文住宅は1,980万円/100平方メートルをベースに完全自由設計の住まいを提案。2026年3月期の売上高の構成比率は、分譲住宅事業が85.2%で売上高の大半を占めている。

同社の強みは、用地仕入れから設計・施工・販売までを一貫して自社で担う垂直統合型のビジネスモデルにある。地域の不動産仲介会社との強固な関係を背景に、土地の仕入コストと販売コスト削減を両立し、安定的に土地を調達。希望価格での土地調達を実現し、自社設計・自社施工により狭小地や変形地でも最適な住宅を企画・提供できる柔軟性を備えている。年間400棟超の供給実績を活かした資材一括調達により、コスト抑制を徹底しており、高品質ながら手頃な価格の住宅を提供できる体制を構築している。また、分譲住宅で培ったノウハウを注文住宅にも展開し、迅速かつ柔軟な対応力も強みとする。注文住宅事業では、東急東横線沿線にショールームを展開、ドミナント戦略でエリアNo.1プレイヤーを目指している。さらに、自己資本比率41.4%、ROA5.4%といった高水準の財務指標が示すように、競争優位性と安定成長を支える財務健全性・効率性も際立っている。

市場環境については、都市部での一次取得者向けローコスト住宅の需要は底堅く推移している。金利上昇懸念や建築資材価格の高止まりといった不透明要因もあるが、東京都心部およびその周辺地域における住宅ニーズは引き続き堅調である。共働き世帯の増加や、テレワーク定着による住宅選好の多様化を背景に、生活利便性の高いエリアにおける住宅需要は底堅く推移している。また、新築住宅に対する省エネ性能や耐震性への意識の高まりは、独自性ある商品を展開する同社にとっては追い風となる環境といえる。そのため、実需層ニーズに即した魅力的な住宅づくりと事業拡大に向けた人材確保と育成の強化を目指している。

同社は中期的な成長戦略として、「エリアの深耕・拡大」と「注文住宅の受注拡大」を掲げている。現在の主力エリアである横浜・川崎・東京23区に加え、京都を起点に関西圏への進出を図るほか、ローコスト住宅からこだわり分譲、注文住宅を中心として幅広いニーズに対応し、顧客層の拡大を目指している。強みである小規模用地の活用力や商品開発・施工の内製化により、安定供給と品質確保を実現。年間400棟規模の供給体制を維持しつつ、新たなエリアや商品の開発に取り組んでいる。さらに、ITを活用した販売支援システムの強化や、専門人材の確保・育成、資材調達面でのスケールメリット追求、生産効率向上などにも注力。顧客満足度の向上とともに、地域No.1の住まい創造カンパニーを目指している。将来的には、「一年間で一千家族」に住まいを供給していく目標も掲げる。

株主還元については、配当性向20%を目途とし、安定的な配当の継続を基本方針とする。また、内部留保金は成長力の維持や競争力の強化等、企業価値向上に活用し、将来の株主還元につなげる予定。今回記念優待を発表したが、従来より株主優待として100株以上保有で住宅購入時のキャッシュバック(分譲住宅20万円、注文住宅10万円)も行っている。PBR0.7倍台で推移する中、1,000株保有の場合の優待+配当利回りは6.9%(※1)となる。時価総額33億円という規模感となるなか、1倍割れ改善からのさらなる時価総額向上に向けての動向に引き続き注目しておきたい。

※1:1,000株保有の場合、1株当たり今期予想配当32.5円、25,000円相当の優待ポイントを合算。6月24日時点の終値835円で試算。

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