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クエスト Research Memo(6):顧客のIT投資需要は旺盛、2026年3月期は過去最高業績を更新(2)

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■クエスト<2332>の業績動向

4. 事業トピックス
(1) セプトとの統合効果が顕在化
同社は2025年4月に子会社化したセプトとの統合を着実に進めている。PMIは既に一段落しており、現在は各部門間で定例的な連携体制を構築しながら業務効率化や収益改善に取り組んでいる。特に、セプトが保有する低採算案件を縮小し、クエストの保守・運用案件や開発案件へ人材をシフトする施策を推進している。こうした取り組みは、セプト単体の利益率改善に加え、グループ全体での外注費抑制にも寄与している。セプトは既に安定的な黒字体質を確立しており、今後はグループ収益への貢献拡大が期待される。

(2) 半導体需要拡大を背景に拠点展開を加速
重点強化領域である半導体分野では、AI需要の拡大を背景に案件獲得が続いている。決算説明資料では、半導体分野におけるシステム開発案件の規模拡大が重点強化領域の成長をけん引したと説明している。既存拠点である四日市では顧客常駐スペース不足への対応としてオフィスを拡張したほか、キオクシア向け案件拡大を見据えて岩手県北上市に新拠点を開設した。もっとも、経営陣は半導体市場の変動性を認識しており、金融、情報通信、公共など他分野とのバランスを維持しながらポートフォリオ経営を進める方針である。

(3) ソリューション事業の収益化に向けた進展
同社が成長戦略の柱として育成しているソリューション事業については、収益化に向けた進展がみられる。ソリューション売上比率は既に約22%まで上昇しており、粗利率も従来事業を上回る水準で推移している。事業ブランド「Unite」を基盤として生成AIソリューション「AI Studio」を中心に、顧客のDX推進やデータ活用を支援していく考えだ。AI Studioでは60種類以上のサンプルアプリケーションを元に顧客ニーズに合わせた業務改善提案を進めている。他社と協業し、大手物流企業向けにフォークリフト運行の安全衛生に関わるシステムを開発するなど、具体的な実績も生まれている。立ち上げには想定以上の時間を要したものの、収益化に向けた進展が見られており、今後の利益率向上への寄与が期待される。

(4) デクセリアルズとのBPO案件拡大
2026年3月期にはデクセリアルズとの新たなBPO案件も開始した。同案件は同社のIT運用業務を受託するもので、長年の取引実績と信頼関係を背景に実現した案件である。顧客企業側では人材不足への対応として戦略領域へ人員を集中する一方、運用業務を外部委託する動きが進んでおり、同社にとっては今後のBPO事業拡大に向けた有力な成功事例となる可能性がある。経営陣は既存顧客への横展開や新規顧客開拓にも活用していく考えであり、中長期的な成長ドライバーとして注目される。

■今後の見通し

2027年3月期も過去最高業績を更新の見込み

● 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の業績見通しは、売上高で前期比2.8%増の18,300百万円、営業利益で同15.4%増の1,260百万円、経常利益で同11.5%増の1,285百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同6.9%増の856百万円を見込んでいる。売上高は14期連続、営業利益は9期連続の過去最高更新を計画している。

同社は、先端技術の活用を含むIT関連投資が引き続き堅調に推移すると見込む一方、半導体産業の動向や物価上昇、人件費上昇などを背景に事業環境の不確実性は残ると認識している。そのような環境下においても、重点強化領域である半導体分野や公共分野を中心とした需要を取り込むとともに、ソリューションビジネスの拡大、価格転嫁の推進、人材・技術投資の強化を通じて収益構造転換を進める方針である。

利益面では、前期に発生した創立60周年関連費用やセプト子会社化に伴う一時的なコストの影響が一巡することに加え、PMIの進展によるグループシナジーの創出が寄与する見通しである。セプトからクエスト案件への人材シフトやグループ内リソースの最適活用を進めることで収益力の向上を図り、営業利益率は前期の6.1%から6.9%へ改善する計画である。

また、同社は2027年3月期を中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)の最終年度と位置付けており、成長領域への先行投資を継続しながら、過去最高の売上高と営業利益の更新を目指している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)
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