Zenken<7371>は、株式会社三十三銀行(三十三銀行)と、海外人材紹介サービス等における業務提携契約を締結した。三十三銀行の顧客企業における外国人材ニーズを掘り起こし、同社が保有するインド・インドネシア等のエンジニア人材や特定技能人材(介護・宿泊等)の紹介・定着支援サービス、日本語教育サービスを三重県や愛知県を中心とした地域企業へ提供する。同社は中期経営計画『Road to 250』で2030年6月期に売上高130億円、営業利益30億円、時価総額250億円を目標に掲げており、海外人材セグメントの成長加速を重点施策と位置づけている。地域企業と強固な信頼関係を持つ地方銀行は、人材不足が深刻な顧客企業への有力な紹介チャネルであり、各地銀との提携を通じて多数の見込み顧客へ効率的にアプローチできる。こうした観点から、同社は地方銀行との提携を積極的に進めている。なお、山梨中央銀行、鹿児島銀行、八十二銀行に続き4行目の提携となる。
同社はWEBマーケティング事業を展開するマーケティングセグメントと海外のエンジニア人材や介護人材等を日本企業へ紹介する人材事業及び教育事業(語学研修・教育、留学斡旋など)を手掛ける海外人材セグメント、保有不動産の賃貸を行う不動産セグメントの3事業を展開している。マーケティングセグメントでは主に、BtoB企業を主要顧客とし、ニッチ市場に特化した専門メディアを通じて、企業の集客支援を行っている。延べ8,400以上のメディア制作・運用実績を有しており、クライアント企業の商品・サービスの特徴と合致するニーズを持つユーザーをマッチングさせる制作技術とノウハウを持つ。海外人材セグメントでは、深刻な人手不足に悩む日本企業に対してインドなどのエンジニア人材や特定技能を持つ介護人材等を紹介している。単なるマッチングにとどまらず、現地の有力大学や政府系機関などとの提携による母集団形成から現地での日本語教育、入社後の定着支援までを垂直統合モデルで提供している。同社の強みは、長年培った編集・コンテンツ制作力と教育ノウハウを掛け合わせ、社会構造の変化に伴う企業の課題を包括的に解決できる点にある。
同社は2025年8月に中期経営計画「Road to 250」を公表し、2030年6月期に売上高130億円、営業利益30億円、親会社株主に帰属する当期純利益20億円を達成し、時価総額250億円の実現を目指す方針を掲げた。従来はマーケティングセグメントが収益の中心であったが、今後は海外人材セグメントを成長ドライバーに位置付け、より高付加価値でストック性の高い収益構造へ転換する戦略である。海外人材セグメントでは、エンジニア人材、特定技能人材を軸に紹介人数を拡大するとともに、日本語教育や生活支援、定着支援までを一体で提供する体制を強化する。紹介後支援の積み上げにより継続収益を拡大させ、収益の安定性と利益率の向上を図る設計である。マーケティング領域では、2つの成長戦略を推進する。第1に、専門分野に特化したニッチトップマーケティングを深化させ、集客支援にとどまらず営業実行支援まで関与領域を拡大する。第2に、人的資本マーケティングとして、職業ブランディングメディアや組織エンゲージメント向上支援などの新領域を立ち上げ、企業の採用力強化と人材定着支援に取り組む。生成AI普及など外部環境の変化を踏まえ、チャネルの多角化により顧客単価の上昇を目指す。加えて、不動産を活用した財務レバレッジ拡大と100億円規模のM&A投資を通じて加速度的な利益成長を図り、収益の質と資本効率を構造的に高めていく方針である。
フィスコでは3月16日付レポートにおいて、2029年6月期までの営業利益CAGR(2026年6月期のフィスコ予想数値と比較)を+35%と予想、今後1年程度の目標株価を1,441円としている。中計達成が視野に入れば、目標株価は2,000円を上回ることになろう。業績変化、IR姿勢の変化により、現在0.69倍となっているPBRの1倍回復への機運も高まっている。会社側が掲げている目標は配当性向50%、DOE(2.5%)の累進配当だが、中計達成時には、現状の株価で試算した配当利回りは10%に達する可能性もある。6月末の配当権利取りに向けた動きも、足もと株価の下支えとなる。
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