■会社概要
1. 会社概要
日本国土開発<1887>は、土木事業と建築事業を展開する中堅ゼネコンで、「わが社はもっと豊かな社会づくりに貢献する」を経営理念に、技術力を生かして多彩なソリューションを開発・提供している。土木事業ではダムや河川、トンネル、道路といった重機を活用した公共性の高い大規模造成工事などを行い、日本の社会基盤整備に貢献している。建築事業では、公共施設やオフィスビル、物流施設など様々な建築物の施工に携わっている。また、不動産開発のほか、土木事業や建築事業と連携した土地区画整理事業などを行う不動産事業、太陽光発電によるエネルギー事業なども展開している。さらに、土木事業と建築事業で培った豊富な経験と実績を生かし、全国様々な地域の課題解決を推進する地域共創事業などの新規事業にも積極的に取り組んでいる。このため、従来のゼネコンの域を超え、同社1社で川上(開発計画などの「企画提案」)から川下(アセットマネジメントなどの「運営管理」)まで、プロジェクト全体を一気通貫で行うことができる。
2. 沿革
同社は1951年、戦後復興に貢献することを目的に、ブルドーザーなど建設機械のレンタルとオペレーターの派遣を主な事業として、当時の吉田茂首相の提唱により設立された。その後1953年に京都府や滋賀県を襲った台風13号により氾濫した桂川(京都府)の緊急復旧工事を皮切りに、横須賀火力発電所、黒部第四ダム大町ルート第三工区の施工に携わり、機械による土木工事請負業へと事業を転換した。1960年代~1970年代は、高速道路や東海道新幹線など日本の高度成長を代表する公共インフラ整備に携わったほか、建設市場の拡大に伴い建築部を新設して総合建設請負業(ゼネコン)へと業態を転換し、不動産事業にも参入して業容を拡大した。1964年には東京証券取引所(以下、東証)第一部へ株式上場し、1970年には大阪証券取引所第一部への上場も果たした。
しかし、バブル経済の破綻とその後の経済低迷により経営悪化を招き、1998年に会社更生法適用を申し立て、1999年に上場廃止となった。その後、2003年に会社更生手続の終結が決定し、2011年に発生した東日本大震災において創業時の「国土復興」に立ち戻って被災地の復旧復興に貢献したことで、再び業容拡大局面に入ることとなった。2013年に自社開発の太陽光発電による再生可能エネルギー事業に参入した。2019年には東証第一部に再上場したほか、茨城県つくばみらい市にR&D拠点の「つくば未来センター」を新設した。令和6年能登半島地震の復旧工事では、複数案件を受注し早期復旧に貢献した。なお、規模を追い過ぎた結果2024年5月期に営業損失を計上したため、業績管理対策本部を設置するなど利益重視に転じ、足元で収益が急速に改善する局面に入った。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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