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さくらKCS Research Memo(2):SMBCグループの信用力と富士通連携を強みに、総合ITサービスを提供

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■会社概要

1. 会社概要
さくらケーシーエス<4761>は、SMBCグループの総合情報サービス会社である。富士通グループのコアパートナーとしても位置付けられており、ユーザー系企業としての安定した経営基盤に加え、メーカー系企業が持つ高度な技術力も備えている。SMBCグループや富士通グループ向けを中心に、システムの企画・構築からパッケージソフト開発、クラウドサービス、BPOサービスなどのアウトソーシングまで幅広く手掛ける。創業以来培ってきた金融・公共・産業分野における業務知識とシステム開発・運用ノウハウが競争力の源泉となっている。

経営理念として、「IT価値を提供することにより、社会・お客さまの発展に貢献する」「変化に対応できる強靭な企業体質を構築し、企業価値の向上を図る」「個人価値を自ら向上させ、組織貢献できる社員に活躍の場を提供する」の3つを掲げている。

同社グループは、三井住友フィナンシャルグループと三井住友銀行の2社をその他の関係会社とし、同社及び連結子会社の(株)KCSソリューションズが事業を担っている。本社を置く神戸と東京、事業所を置く大阪と姫路の4都市を拠点に、日本全国で事業を展開している。

事業は、情報サービス事業とシステム機器販売事業からなる。情報サービス事業では、システム構築やシステム運用管理のほか、セキュリティ・BPOなどの各種ITサービスを提供する。セグメントは組織上の事業部門である「金融関連部門」「公共関連部門」「産業関連部門」に区分され、主要顧客には、三井住友銀行や富士通のほか、兵庫県などの地方公共団体も含まれる。

経営体制は、代表取締役社長の加藤貴紀氏を含む取締役4人(うち社外取締役2人)と、監査役4人(うち社外監査役2人)で構成されており、監査役会設置会社としてガバナンス体制の強化にも取り組む。さらに、現場における迅速な意思決定と監督機能の充実を目的に執行役員制度を導入しており、加藤取締役社長兼社長執行役員、由井真二(ゆいしんじ)取締役兼常務執行役員CTO※1・CAXO※2のほか、19名の執行役員を配置している。2026年3月末時点の連結従業員数は1,056人、単体では961人である。

※1 Chief Technology Officer(最高技術責任者)。
※2 Chief AI Transformation Officer(最高AI変革責任者)。

2. 沿革
同社の前身は1969年3月に、神戸青年会議所などの地元有志が地域経済の発展を目的として設立した、地域のための計算センターである。設立当初は、(株)神戸コンピューターサービスとして、データ入力サービス(パンチ業務)及び計算受託サービスの提供を行っていた。1971年9月には(株)神戸銀行(現 三井住友銀行)と富士通が資本・経営参加し、金融機関とITメーカーを背景とする経営力と技術力を備えた事業基盤を確立した。1973年には(株)姫路電子計算センターとの合併により事業拠点を拡大し、兵庫県下最大級の計算センターへ成長した。

1979年にケーシーエスソフト(株)、1980年にケーシーエスデータ(株)(現 KCSソリューションズ)を設立し、システム構築や機器販売へと事業領域を広げた。1988年には社名を「(株)ケーシーエス」へ変更し、1991年にはケーシーエスソフトを吸収合併した。1992年には(株)太陽神戸三井銀行の商号変更にあわせ、「(株)さくらケーシーエス」へ社名を変更した。

1998年以降は、プライバシーマーク(1998年)、情報セキュリティマネジメントシステムISMS※1(2002年)、ITサービスマネジメントシステム規格ISO/IEC 20000※2(2012年)、事業継続マネジメントシステム規格ISO22301※3(2014年)などの認証取得を通じて、品質、セキュリティ、BCP体制を強化してきた。これにより、運用サービスに強みを持つ総合ITサービス企業としての基盤を構築した。

※1 ISMSは現在、情報セキュリティマネジメントシステムに関する国際規格ISO/IEC 27001へ移行している。
※2 ITサービスを提供している組織が、サービスの内容やリスクを明確化することで、ITサービスの継続的な管理、高い効率性、継続的改善を実現するための国際規格である。
※3 事業継続を困難にする地震や火災、ITシステム障害や金融危機、取引先の倒産などの災害・事故・事件などに対して、事業継続能力を効果的かつ効率的に維持・改善するための国際規格である。

また、1999年にアウトソーシングセンターを開設し、2025年にはJDCCティア4※相当の新データセンターを開設してサービス提供体制を強化した。2013年には(株)シィ・エイ・ティを子会社化し、2014年にはケーシーエスデータとシィ・エイ・ティを統合してKCSソリューションズへ商号を変更し、グループ再編と事業効率化を進めた。さらに、2025年には労働者派遣事業及び有料職業紹介事業を開始し、拡大するIT人材ニーズへの対応力強化に取り組んでいる。

※ JDCC(日本データセンター協会)のティアは、データセンターのインフラ水準を一貫した基準で示すための指標であり、ティア4はデータセンターファシリティスタンダードにおける最高基準である。

事業規模の拡大に伴い、2000年6月に大阪証券取引所市場第2部へ上場した。2013年7月に東京証券取引所と大阪証券取引所の統合に伴い東京証券取引所市場第2部へ移行し、2022年4月には東京証券取引所の市場区分見直しにより東京証券取引所スタンダード市場へ移行している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

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