fbpx

ロボペイ Research Memo(6):2026年12月期業績は期初計画を据え置き、過去最高業績更新へ

マネーボイス 必読の記事



■今後の見通し

1. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期の業績は、売上高で前期比13.1%増の3,683百万円、営業利益で同9.9%増の850百万円、経常利益で同7.7%増の850百万円、当期純利益で同8.3%増の587百万円と期初計画を据え置いた。中間期の業績進捗率は、売上高で48.5%、営業利益で52.4%と順調に進んでおり、ROBOT PAYMENT<4374>を取り巻く市場環境も大きな変化はないことから、計画達成は可能と見られ、達成すれば過去最高業績を更新する。

営業利益率が若干低下する見込みとなっているが、これは「債権回収ロボ」に加え、2026年9月に新規プロダクト(海外送金ロボ、RBFサービス)のローンチを控え、広告宣伝費等を積極的に投下するためである。これに伴い通期計画では、広告宣伝費で前期比17%増、人件費で同25%増、開発費で同10%増とそれぞれ増加する計画となっている。なお、従業員数については下期に10名程度を採用し、期末時点で180名体制を目指す。

なお、同社では2026年7月より「請求管理ロボ」「サブスクペイ」の月額利用料金を改定した。インフラ費用や外部サービス利用料、人件費等のコスト高騰が背景にあり、サービス品質の維持や機能強化並びにサポート品質の向上を目的としている。改定幅は「請求管理ロボ」が月額4,000円(税抜)、「サブスクペイ(クレジットカード対応)」が月額1,500円(税抜)の値上げとなった。これにより、月間のリカーリング収益は「請求管理ロボ」で約4百万円、「サブスクペイ」で約8百万円の増額要因になると見られる※。なお、前期も同様の理由で価格改定を実施しているが(請求管理ロボで3,000円、サブスクペイで1,500円)、価格改定による解約影響はほとんど生じていない。

※ 中間期末の顧客アカウント数×改定額。「サブスクペイ」はクレジットカード対応顧客の比率を6割強として算出した。

(1) ペイメント事業
ペイメント事業では顧客アカウント数で前期比10%程度の増加、顧客単価は前期比横ばい水準で推移することを前提に13%程度の増収を見込んでいる。中間期までの進捗を踏まえると、顧客アカウント数の計画下振れ分を顧客単価の上昇でカバーする格好となりそうだ。

2026年12月期の事業方針として、「サブスクペイ」シリーズの決済機能拡張(QRコード決済対応等)と、CRM機能の強化並びに営業組織の拡大による顧客アカウント数の増加に注力している。決済機能の拡張については対応済みで、今後の課題は新規顧客の獲得となる。

顧客獲得においては、従来はデジタルマーケティングによるプル型営業が中心であったが、新たにECモール事業者への働きかけや、クレジットカード決済ニーズの強い業種をターゲットとしたプッシュ型営業を、代理店とも連携しながら第2四半期より本格的に開始した。こうした取り組みの成果として、2026年7月の新規顧客獲得件数は過去最高水準まで回復しており、下期は顧客アカウント数の増加ペースが加速していくものと期待される。

(2) フィナンシャルクラウド事業
2026年12月期の事業方針として、「請求管理ロボ」シリーズではターゲット業種の拡大と「債権回収ロボ」との連携による提供価値の拡大を掲げている。「債権回収ロボ」との自動連携は2026年6月より開始しており、今後の顧客LTVの向上につながるものと見られる。また、2026年8月にラクスとの資本業務提携を発表しており、ラクス向けOEM製品の提供開始により、2027年12月期以降は顧客層の広がりによる成長加速が期待できる状況となっている。

(3) 新規サービス、M&A等の取り組み
a) 債権回収ロボ
2026年3月にローンチした「債権回収ロボ」は、順調な立ち上がりを見せている。企業の債権回収業務に関する効率化ニーズは強く、潜在需要は大きい。競合サービスが存在するなか、「請求管理ロボ」で蓄積した豊富な決済データから債権回収を効率化するノウハウを取り入れていることが強みとなっている。両サービスを併用することで請求書の作成から債権回収までの工程をほぼすべて網羅でき、導入企業における大幅な業務負担軽減が期待される。

国内の債権回収市場は2030年にかけて年率30%超の拡大が見込まれており、ターゲットとなる企業群(従業員数30人以上)も33万社超と豊富である。こうした市場環境を踏まえると、「債権回収ロボ」が中長期的に収益の柱へと成長する可能性は十分にあると見られる。同社は今後1年程度で営業の成功モデル(勝ちパターン)を構築し、ユニットエコノミクス※の確立を目指す。

※ 顧客当たりの採算性のことで、計算式はLTV(顧客生涯価値)÷CAC(顧客獲得単価)となる。

b) 海外送金ロボ
同社は輸入事業者向けに海外送金業務のDXを支援する「海外送金ロボ」を、2026年9月にローンチする予定である。初期段階ではAI-OCR機能を実装し、海外の仕入先から届く外国語請求書の日本語化や送金額のドル換算、銀行向けデータ送信までの工程を自動化して提供する。送金システム自体は2027年第1四半期頃の実装を目指しており、提携先となる海外送金事業者との協議を進めるとともに、電子決済等代行業の登録準備も推進している。

ローンチ後の顧客獲得に向けては、展示会出展やオンラインセミナーを通じた認知拡大に加え、見込顧客へのプッシュ型営業を展開していく。既に複数社で契約を前提としたテスト導入が進んでいる。輸入許可件数は2020年から2024年まで年率28%増と拡大が続いており、送金業務の効率化ニーズを背景に大きな潜在需要が見込まれる。

c) RBFサービス
同社は2026年9月にRBFサービスのローンチを予定している。RBFとは、将来発生する売上を先に現金化して資金調達する手法を指す。欧米ではSaaS事業者などを中心に利用が広がっており、国内でも今後の普及が見込まれる。同社は既に「サブスクペイ」の既存顧客向けにテストマーケティングを実施している。資金の出し手となる同社にとっては、顧客の毎月の売上を担保とし、蓄積した決済データを与信に活用することで、低リスクで事業を拡大できる点が強みとなる。当面は「サブスクペイ」の導入企業を中心に提案を進めるほか、債権保証能力を強化するため、信用保証会社2社との保証スキーム構築に向けた検討も進めている。

d)M&A・CVC
長期経営戦略においてM&AやCVCについても積極的に実施する方針を打ち出しており、その一環としてM&Aの経験豊富な人材を2025年後半に採用した。2026年12月期は既存プロダクトの周辺領域で顧客アカウント数と顧客単価の向上を可能とする領域を中心にソーシングを実行し、具体的な成果を上げることを目標としている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

いま読まれてます

記事提供:
元記事を読む

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー