■今後の見通し
1. 2027年3月期の業績見通し
サンフロンティア不動産<8934>の2027年3月期の業績予想は、売上高130,000百万円(前期比12.0%増)、営業利益28,150百万円(同11.0%増)、経常利益26,000百万円(同11.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益17,400百万円(同8.8%増)としている。売上高、経常利益ともに10%超の成長を見込んでおり、引き続き過去最高業績を更新する計画である。前期まで継続してきた高い利益成長を維持しながら、事業ポートフォリオの拡充と収益基盤の安定化を同時に進める方針が鮮明となっている。
特に注目されるのは仕入れの強化であり、2026年3月期は600億円超と過去最高水準の仕入れを実施したが、2027年3月期の仕入目標は900億円とさらに拡大を計画している。背景には、伊藤忠商事との協業があり、将来収益化を見据えた在庫積み上げを進める方針である。成長ドライバーとしては、不動産再生事業における高収益案件の販売継続に加え、不動産サービス事業のストック収益拡大、ホテル運営事業における稼働率向上と客室数増加などが挙げられる。また、大竹建窓ホールディングスをはじめとするM&Aによるグループ会社の収益寄与も業績押し上げの要因となる見通しである。一方で増資や転換社債の行使によるEPS希薄化を課題として挙げており、利益成長を通じたEPSの改善が重要になるとの認識を示している。伊藤忠商事との戦略的資本業務提携による事業の成長加速と、中長期的な企業価値の飛躍的向上が大きく期待されると弊社では見ている。
加えて、2027年3月期第1四半期は売上高、営業利益、経常利益が前年同期比で増収増益となり、通期業績予想に対して順調な進捗を示した。不動産再生事業では高い利益率を維持しながら販売が進み、ホテル・観光事業も運営ホテル数の増加により増収増益を達成している。また、契約済み未決済物件を含む仕入額は2026年8月6日時点で496億円に達し、通期仕入目標900億円に対して5割超の進捗となるなど、将来の収益基盤拡大に向けた仕入活動も順調に推移している。さらに、2026年7月にはアエラスを子会社化し、レジデンシャル領域の強化に向けた成長投資も実行した。足元の業績進捗、仕入状況及び各事業の成長施策の進展を踏まえると、2027年3月期通期業績見通しの達成蓋然性は高いと弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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