世界の競馬を知る男が現地取材。ドバイワールドカップデーの舞台裏

 

25日の金曜日の朝は日本調教馬もたくさん馬場に姿を現しました。

ドバイシーマクラシックに出走したデュラメンテには、アメリカのカリフォルニアクロームに負けないくらいの取材陣が集まりました。日本人のプレスが多かったせいで余計にそのように見えたのもあったのでしょうが、注目度の高さを感じました。

またドバイゴールデンシャヒーンに出走した香港のリッチタペストリーも馬場に姿を見せて、この日は報道陣がいるエリアにマイケル(チャン調教師)とアーヴィン(厩務員)がいました。

この二人は世界のどこの競馬場にもいます。マイケルと挨拶をすると「You are everywhereどこにでもいるなあ)」とお互いに言い合いました。

もはやこれが彼と私との挨拶のうちの一つなのだと私のほうは感じてしまうものです。そしてそんなマイケルと私のやりとりを見ていた香港のメディアのひとたちは笑っていました。

パワフルな香港の人たちにも、私はさすがに呆れられてしまったのかもしれません(笑)。

ちなみに香港の競馬は騎手だけでなく調教師も海外出身の人が多くて英語で取材を通常しているのですが、香港出身のマイケルですと地元の言葉で取材を受けて答えているのです。

これはこれでけっこう珍しい光景なのかもしれません。残念ながらそのときのマイケルが何を話しているのかまったくわからないのですが、取材陣が笑っている反応、笑顔からとてもいい関係を築いているのではと想像しました。

またこの日も馬場にやってきたレアンドロからは「いつカリフォルニアに戻って来るんだい?」と尋ねられ、「また夏のデルマーで帰るよ」と返事をしました。

これまで幾度も書いてきたことなのですが、アメリカはもはや第二の故郷というのが私の中の認識です。それを自分だけでなく他の人も言ってくれるのはとても嬉しいことです。

この日はレース当日のカメラマンのポジションを決定する日でもありました。

昨年も日本の多くの大先輩たちよりも早く場所を決めることができましたが、今年も昨年とだいたい同じ場所で撮影させていただくことができるようになりました。

昨年は決まった直後だけは気後れを感じてしまいましたが、今年はそれはなかったです。たった1年でこの気後れをしないようになったことは、自分を褒めてもいいと思えることでした。

この日の夕食はカリフォルニアのロサンゼルスから来ていたカメラマンのメラニーと、宿泊先から歩いていける場所にあるタイ料理店で夕食を食べに行きました。

なんだかんだで海外に出ると日本人と一緒に食事をすることがあまりありません

昨年末の香港で日本のカメラマンの稲葉さんと食事をしたことは私には稀なケースです。

ただこの日も連日の早起き(と言いましても3時過ぎですので、厩舎の仕事をされている方と比べたらたいして早くありませんが)で食事後はすぐに眠たくなって、自然と翌日のレースに備える形になりました。(次号へ続く)

image by:  Sukhanova Daria / Shutterstock.com

 

馬に近い人間から見た、馬、競馬
以前に約10年間、障がい者乗馬の活動に参加し続け、そこで実際に馬と接していて馬に近かった存在の人間でしたが、現在も以前とは違う意味で馬に近い存在ともいえます。
そのような人間が現在撮影している者として肌で感じた馬のこと、そしてアメリカをはじめ世界の競馬も皆様に伝えることができればと思っております。
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