共通テスト記述式反対の私が感じる「振り回された」発言への疑問

oyano20171205
 

2021年1月からの実施が急遽延期されることになった、大学入試共通テストの「記述式」出題。メルマガ『ふくしま式で文学・評論を読み解く!』の著者である、国語指導のカリスマ・福嶋隆史さんが、共通テストを反対している教師・生徒の主張の中にある3つの問題点を指摘されています。

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記述式が見送られて「振り回される」

2019年12月17日、大学入学共通テストにおける記述式設問導入の見送り発表された。私は国語教育が専門なので、もっぱら国語について言及する。

国語記述設問の見送りが決まり、「やれやれ、ようやくだな」という安堵を感じている。私は、塾の現場で小中高生に指導を行うとともに多くの問題集を作成している立場から、50万人超を対象とした公平な記述採点がいかに困難を極めるかについて、具体的に訴えてきた(自社サイト版/まぐまぐニュース版)。

要は、「記述反対派」である。ただ、同じ意見であるはずの記述反対派の主張の中に、一部引っかかる点があるのも事実だ。今回は、あえてそこを書いておきたい。

次の3点だ。
1)「自由な思考、自由な記述こそが記述である!」と強調しすぎるのは危険だ
2)「共通テストをやめてセンター試験に戻せば万事OK」。それは本当か?
3)「記述式見送りで受験生は振り回された」。振り回されなければいいのでは?

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