まずは孤独にならないこと。なぜ挑戦する人の周りには常に人がいるのか?

Businessman stand in front of maze entrance. Business problem solving, making decision, finding solution and challenge concept.
 

もちろん「出会い」のためにするのだ。

先ほどの例で言うと、どれだけ事前にシミュレーションしても、実際に店を始めてみなければわからないことがある。それが「それをやることで誰に出会えるか」なんですね。そしてそうやって出会った人によって未来が拓かれていく。

新しい挑戦をすると、必ずそこには新しい出会いがある。そして、その新しい出会いが新たな可能性の扉をもたらす。すべての人の人生は、そうやって人生は拓けていくんですね。だから、新しい挑戦をしない人に未来の可能性の扉なんて現れない。

この理屈が腹落ちすると、本当にそれまでの人生を変えるほどの大発見になるんですがね。

だって、それまで挑戦や行動は「成功」のためにするものだと考えて「失敗」しそうなものには動けないようになっていた人が、「出会いのためにする」となった瞬間から、どんどん行動できるようになるわけですから。何もしないで家で考えていても出会いはないですからね、そんな時間があったらすぐにでも行動して誰かと出会ったほうがいいって、アクティヴな人に変われるきっかけになるんです。

まさに、価値観の変容。パラダイムシフトです。

ところが、高校生にそんな話をすると、最近はパラダイムシフトにならない。なぜか。

「誰かと出会って、その人と繋がることでしか未来は拓けない。逆を言えば、誰かと繋がることでこの世界はどこまでも広がっていけるんだよ」

と伝えると、

「出会った人と繋がるのが苦手なんです。自分コミュ症なんで…」

だって。そもそもコミュ症の定義を僕は知らないけど、本来そうではない人でも、自分でそう思い込んでる人につける薬はない。

そういう人は、「なるほど出会いのために挑戦するのか」というのが分かったところで、未来に明るい光が差してこないんですね。出会ったところで人と繋がるのが苦手なので結局誰ともつながらないで一人でいるほうがいいって思っちゃう若い人が多いんです。

だから、講演などでももう一歩先まで話をしなければならなくなった。

無理して繋がろうとしなくていいんだということを。

何を隠そう、村長も人と繋がるのが苦手なんですね。挑戦や行動は日々していますから、たくさんの人とは実際に出会っているんですが、その辺の若い人なんて目じゃないほど、仲良くなるのが苦手なんです(笑)。それでも、未来はどんどん拓けていきました。

なぜか。

「徳は孤ならず」

だからです。

文字通り「徳」を積んで生きている人は「孤独」になることなどはないということ。世の中の人は放っておかない。みんなその人にしかできない役割があることに気づいてしまうから。ただ、自分でなかなか「私は徳を積んで生きてますよ」なんて言えるもんじゃないというのが大方の人でしょう。

僕は、これまで出会った「徳のある方だなぁ」と感じる人を拝見して、「徳を積むとは」とはどういうことなのかということが、なんとなく分かったんですね。

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