串カツ田中 坂本壽男社長が語る「財務畑の私が2代目社長になった意味」勘頼り脱却、第二第三の矢で売上高1千億円めざす

 

第二、第三の矢に託していること

この第二の矢、第三の矢について、同社ではこのように認識している。

まず、「鳥玉」の場合、この食材は世界の中でタブーになっているところが少なくアレルギーも少ないことから、世界的な展開が可能となる。

「鳥玉」の使用食材である鶏肉と卵は世界的に通用する食材として展望が広がる

「鳥玉」の使用食材である鶏肉と卵は世界的に通用する食材として展望が広がる

そして「焼肉くるとん」の場合。韓国料理は今やブームではなくなって定着してきている観があり、ヘルシーで客層も広い。また大きなチェーン店がない。客層も「串かつ田中」と違い若者や女性が多く、アルコール比率は「串カツ田中」の約40%に対して『焼肉くるとん』は約20%。9月にオープンした代官山店は「串カツ田中」から転換した店で、以前600万円くらいを売っていたのが「焼肉くるとん」になって「オープン景気かもしれないが」(坂本氏)1,000万円を超えている。客単価は「串カツ田中」が2,700円に対し『焼肉くるとん』は3,000円強。

「『焼肉くるとん』はこれからFC展開をはじめて3年間で50店舗くらいは出したい。『鳥玉』の立地は商業施設が多いので、仕込みに時間がかかる。そこで、3年間で20店舗くらいを目指す」(坂本氏)という。

第三の矢「焼肉くるとん」はFC展開も行い急ピッチで展開する意向

第三の矢「焼肉くるとん」はFC展開も行い急ピッチで展開する意向

米国ポートランドの「TANAKA」の動向はどうか。

この業態はカツサンドが主力メニューのカフェで、客単価28ドル、月商が日本円で3,000万円弱となっている。アメリカでは普通ラーメン1杯が20ドル、刺身4~5切れで20ドルとなっていることから、「TANAKA」はアメリカでいま一般的な業態となっていると言える、

1号店はセントラルキッチンを兼ねて126坪(店内54席、店外36席)と広めにつくったが、2号店、3号店は小さくして効率化を図っていきたい、とのこと。現状、串カツ田中HDが80%出資、現地の社長が20%出資しているジョイントベンチャーだが、これからはFC展開もしていく意向だ。ポートランドでは上質のブランドが展開していることから「ポートランド発のTANAKA」ということをアピールして西海岸からアメリカ全土に広げていく意向だ。

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