そして3つ目は、「哲学とは新しい価値・概念(言葉)を作り出す活動のこと」というのがある。これは飲茶という哲学関係の書籍を出している人の考えらしい。
「メタフィジックス」と似ているが、たとえばたくさんの石のなかに一つだけ綺麗な石があったら「ダイヤモンド」などの名前が付くはずだ。
草木なども一緒で、食べられる草だと分かれば「草」ではなく「ヨモギ」などと見分けるために名前をつける。
つまり価値を発見した瞬間に、新しい言葉や概念が発生するわけ。
「哲学=新しいものを生み出す考え方」とも言え、そう考えると、哲学のおかげで価値や言葉が生まれてきているともいえる。
哲学は「今ある価値を問い直す、更新する、正体を探ってバージョンアップする」というイメージだとよりわかりやすいかもしれない。
まさに、正気を失っている大馬鹿どもが学ばなければならないことなのだ。
哲学を学ぶメリットは「人間の思考の構造を知り、物事を俯瞰して見られるようになること」
「友情」や「愛」など、今僕たちが当たり前に知っていることが、何をきっかけにして生まれたのかを知ることもできる。
自分自身の思考を深めるために学ぶことは有意義だと感じてならない。そして、この部分こそ、現代人が欠落している部分だとも感じる。
特定の哲学者の言葉や考えを学び、それをそのまま自分に転用して活かすのではなく、哲学を通じて「思考の深め方」を知ることではじめて役に立つようになるのではないだろうか。
たとえば、堀江貴文さんはよく「イノベーション」という言葉を使う。それは、彼が「イノベーション」という言葉に価値を感じ、大切にしているからこそよく使っているだけということ。
だから使う言葉によって、その人が何を大切にしているかが見えてくるのではないだろうか。よく学び、言語化していくということは人間としてより高みへ昇るために避けては通れない。
そして、このようなくだらない所作から自分自身を回避していく方法の一つだろう。
この記事の著者・吉田正幸さんのメルマガ