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上場直前に最狂新人VTuber「壱百満天原サロメ」投入、ANYCOLOR社の快進撃はどこまで続く?4つの事業と成長性を徹底分析=シバタナオキ

事業概要

ANYCOLORは主に4つの領域で事業を展開しています。

<1. ライブストリーミング領域>

主力事業であるVTuberグループ「にじさんじ」の運営を中心に、VTuberとの双方向のコミュニケーションを通じてファンコミュニティを創出しています。新たなVTuberの容姿やキャラクター設定を行った上で、オーディションを開催してライバーを選出しています。「にじさんじ」のライバーもオーディションで選ばれています。

ライバーは、配信に必要なもの(アバター、配信ツール、配信用アカウントなど)をANYCOLORから借りる形で活動をしています。主な活動はYouTubeのライブ配信となっています。

ビジネスモデルはSuper Chat(YouTubeの機能でユーザーが課金を行うことでコメントを固定表示できるもの)、YouTubeメンバーシップ(月額課金のファンクラブのようなもの)、Google AdSense収益の3つで構成されています。

<2. コマース領域(コンテンツ・イベント)>

ライブストリーミング領域で培ったファンコミュニティ向けに、VTuberのグッズや音声などのデジタル商品の販売を行っています。

またコンテンツの販売だけでなく、イベントの主催もしています。ファンがVTuberとともに一体感を感じられる大型イベントの開催実績は多く、オフラインイベントはもちろんのこと、コロナ禍においてはオンラインイベントでAR技術を活用した演出なども行っています。

<3. プロモーション領域>

VTuberが顧客企業の企業の宣伝を動画等で行うタイアップ広告、VTuberのIPの使用許諾を企業に与えるIPライセンス、企業のテレビや雑誌等に出演するメディア出演の3つがあります。

<4. 海外VTuberビジネス領域>

英語圏と中国を中心に、海外でもVTuberビジネスを行っています。前述1〜3の国内で行っている同様の展開をしています。

つまりライブストリーミング領域で育んだVTuberを軸にさまざまな事業展開をしており、芸能事務所のVTuber版ということができます。

業績

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上図はANYCOLORの売上と成長率の推移です。2017年の創業以来、急成長していることは一目瞭然です。

FY22はQ3(2021年11月-2022年1月)までの実績ですが創業4年目のFY21もYoY+120%と依然高い成長率で、76.3億円の売上を誇っています。創業5年目であるFY22はQ3までの合計額で既に売上100億円を突破しており、通期実績も期待できます。

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注目すべきは黒字化を早期に達成している点です。これだけの売上成長率を実現するには、一般的に多くの広告宣伝を行うなどコストをかけることが多いですが、FY19から黒字化を実現しています。

FY22 Q3(2021年11月-2022年1月)時点で累計20億円超の当期純利益を出しています。昨今の株式市場の不況下において、創業5年目でIPOを実現できたのは、この利益の実績が大きいでしょう。

Next: 人気Vtuberが売上を牽引。同事業を営むUUUMとの違いは?

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