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天才投資家ジム・ロジャーズも台湾有事に警鐘。富裕層が着々と進める日本脱出と資産防衛=花輪陽子

ジム・ロジャーズ氏も警鐘。ペロシ氏訪台で台湾有事が現実に迫る

ペロシ下院議長の台湾訪台によって台湾の安全保障に脅威をもたらしました。それだけでなく、日本の排他的経済水域(EEZ)内に5発の弾道ミサイルが落下し、日本にも緊張感が高まっています。

ジム・ロジャーズ氏も、私がインタビュー・監修した書籍『大転換の時代: 世界的投資家が予言』(プレジデント社)の中で「10~15年後に米中戦争は免れない」と言っています。

「低迷している覇権国と活気に満ち溢れている覇権国が衝突する際には、戦争を免れなかったケースが歴史的に幾度となくあった」。

また、ジム・ロジャーズ氏の新著『世界大異変-現実を直視し、どう行動するか』(東洋経済新報社)の中では、「中国「封じ込め」ではなく、成長の糧とする政策をとるべき」と言っています。

「バイデン大統領のこれまでの対応で米中関係が改善される動きはまったく見られず、口先だけの社交辞令的な外交を続けているにすぎない」。

続いて日本の対応に関しては、冷静さを維持すべきだという意見です。

「日本は米中対立の争いに引きずりこまれているように思いますが、ジムさんは日本の対中戦略について、どう思われますか」。

「日本と中国に限らないが、他国との争いは行うべきではない。~略~。中国の成長は、中国に投資したアメリカや日本の経済も成長させた。言うならば、Win-Winの関係だった」。

7月22日に追加取材をした際には安倍さんの事件に対しても言及していました。

「この事件による日本経済への変化としては、日本政府が防衛費にもっとお金を使うようになるだろう。それが安倍氏の悲願の一つだったから。

日本人も自分たちのことは自分たちで守らなければいけないと考えるようになるかもしれない。政府が防衛に投資をする感情的な動機を持つようになるだろう」。

日本では国の借金が過去最大の1255兆円になったという報道があったばかりです。天文学的に負債が増え続けるのに防衛費負担が増えるのは苦しいところです。
※参考:国の借金、過去最大の1255兆円 1人当たり1000万円超―6月末 – 時事ドットコム(2022年8月10日配信)

また、実際に台湾有事が現実になった際には日本がポーランドのような立ち位置になるとも言われています。

大量の米軍や難民を受け入れたり、武器や食料などの物資を輸送する拠点となる可能性が高いとも言われています。

テレ東ワールドポリティクスの豊島晋作著『ウクライナ戦争は世界をどう変えたか 「独裁者の論理」と試される「日本の論理」』 では、台湾有事のシナリオについても詳しく書かれているので一読をおすすめします。

豊島晋作氏やジム・ロジャーズ氏、海外の人の間では台湾有事は15年程度の間のうちに必ず起きるという見方です。

Next: もう富裕層は動いている。リスクの高い日本から離れるのも一手

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