Twitter買収で世間を騒がせているイーロン・マスク氏が次に力を注いでいるのが、人間の脳とコンピューターをつなぐ「ニューラリンク」です。IOBともBCIとも呼ばれる技術で、彼に言わせれば「BCIによって言葉を発しなくとも会話が可能になる」とのこと。マスク本人が「自分が最初の実験台になる」と宣言しています。(「 浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』 浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』 」浜田和幸)
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国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。
マスク氏の次の興味は、人間の脳とコンピューターをつなぐ「ニューラリンク」
事あるごとに世間を騒がすのがイーロン・マスクの得意技です。
彼の真骨頂は常識に囚われない「アスペルガー的ビジネス展開」と言えるもの。
電気自動車「テスラ」や宇宙ロケット「スペースX」はすでに有名ブランド化しています。
中国において世界最大の電気自動車生産工場を稼働させたかと思えば、ロシアに軍事侵攻されたウクライナを支援するため通信衛星による情報提供を実施し、ウクライナ軍がロシア軍を追い返す手段を提供しているわけです。
そして今や世界一の大富豪の座(資産2,000億ドル)を手に入れました。
そんな稀代の天才ビジネスマンが力を入れている新分野が「ニューラリンク」です。
これは人の脳にコンピュータと連動するチップを埋め込み、人間の情報処理や判断能力を飛躍的に伸ばそうとするもので、IOBともBCIとも呼ばれる技術。
これまではブタやサルで実験を繰り返していましたが、2023年にはいよいよ人への導入試験を始めると言います。
「自分が最初の実験台になる」
マスク本人が「自分が最初の実験台になる」と宣言。
彼に言わせれば「BCIによって言葉を発しなくとも会話が可能になる」とのこと。
果たして、人間とコンピュータの合体はどのような未来をもたらすことになるのでしょうか。
これまでのサルを使った実験では23匹のうち、何と15匹が死んでいます。
そのため、アメリカの食品医薬品局(FDA)では、この新たな装置の販売許可を出していません。
しかし、そんなことでひるむようなマスクではありません。
「役所の許認可を待っていたのでは何も進まない。俺が最初の実験台になって安全性と有効性を世界に示して見せる」と息巻いています。
自分が実験台を買って出ることで、開発スタッフにも「失敗は絶対に許されない」と無言の圧力をかけているに違いありません。
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