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人口ボーナス「インド」への投資はこれから最盛期。あと数年で日本のGDPを追い抜く国を見逃すな=鈴木傾城

すでにインドの上位企業は日本企業を抜いた?

とは言っても「インドにまともな企業があるのか?」といぶかる日本人もいるかもしれない。日本人がそう思っている間に、インドも巨大な企業が育ち、定着している。

たとえば、「インド最強の企業」と言われているのが「リライアンス・インダストリーズ」である。時価総額29兆5,500億円。インド最大のコングロマリット企業で、アンバニ一族が実質支配する企業だ。

コングロマリット企業と言えば、インド最大財閥のタタ・グループの旗艦企業となっているタタ・コンサルタンシー・サービシズもインドでは時価総額約21兆8,200億円の超巨大企業である。インド人で「タタ」を知らない人間はいない。

インドで最大の銀行は「HDFC銀行」である。投資や銀行業務で外せない企業であり、時価総額は20兆円超えである。この時価総額を見て驚く人もいるはずだ。何しろ、日本の銀行よりもはるかに巨大だからだ。

日本の銀行のトップは三菱UFJフィナンシャル・グループだが、時価総額は約8兆9,467億円である。インド最大のHDFC銀行は、三菱UFJの二倍以上もの規模のスケールにまで成長していたのである。

時価総額で言えば、化粧品や衛生用品などを扱っている「ヒンドゥスタン・ユニリーバ」もまたインドを代表する企業である。約10兆6,800億円の時価総額の企業であるが、日本では花王に当たる企業であるとも言える。

花王の時価総額は2兆5,700億円あたりなので、ヒンドゥスタン・ユニリーバのほうが花王よりも4倍以上もの規模がある。

こうやって見ると、インドの上位企業のスケールは日本と同等か、日本を超える規模となっている。「すでに」そのようになっているのだが、人口ボーナスによって今後10年でもっと成長する余地がある。

インド株ファンドに投資するという手も

全体を見ていると、無能な政治家のせいで為す術もなく萎んでいく日本よりも、インドに投資したほうがおもしろいと考える人もいるはずだ。

しかし、インド企業をひとつひとつ財務分析をして成長を見守るというのは、面倒な上に厄介でもある。

ほとんどの日本人はインドには何の予備知識もないし、インドの文化も社会も実感としてまったくわからないからである。

要するにインド社会のダイナミズム(勢い)がどちらに転がるのかを察知するのが難しい。

もし、インドの成長を丸ごと捉えたいのであれば、やはりインドの株式市場に連動する指数を買っておくのが無難でもある。だいたい、このようなニーズに合致する投資信託がいくつかある。

「iTrustインド株式」
「iFreeNEXTインド株インデックス」
「イーストスプリング・インド・コア株式ファンド(+αインド)」

それぞれ特徴があって、どれが良いというのは一概に言えないのだが、Nifty50に連動して手数料も一番安い「iFreeNEXTインド株インデックス」は、なかなか注目に値するのではないかと思っている。

Next: 投資的にもおもしろい環境がやってきている

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