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注目株「タイミー」今が買い?好調な決算でも株価が下がった理由と投資家が持つべき視点とは=栫井駿介

タイミーの強みとは?

タイミーの強みは、スキマバイト市場における先駆者としての地位を確立し、大規模なユーザーベースを構築したことにあります。AIを活用した即時マッチングシステムにより、クライアントとワーカーのニーズを迅速かつ効率的に結びつけています。

また、累積1,860万件以上のレビューデータを保有し、これを活用してサービスの質を継続的に向上させています。

高いリピート率も特筆すべき強みで、62%のワーカーが同じ職場で再度勤務するなど、顧客満足度の高さを示しています。1日単位の直接雇用を可能にすることで、企業の人材ニーズに柔軟に対応できる点や、勤務後の即日払いシステムによりワーカーの満足度を高めている点も、タイミーの競争力を支えています。

さらに、業界別の専任チームによる専門的なコンサルティングにより、クライアントの課題解決に深く貢献していることも、同社の強みとして挙げられます。

これらの総合的な強みにより、タイミーは競合他社との差別化を図り、市場でのリーディングポジションを維持し続けています。

好調な決算でも株価が下がったのはなぜ?

タイミーの2024年10月期第3四半期累計期間の業績は、売上高が前年同期比72.6%増、営業利益が同60.6%増と、極めて高い成長率を達成しました。通常であれば、このような驚異的な成長率は市場から高く評価され、株価の上昇につながるはずです。

しかし、タイミーの場合、この印象的な業績発表後も株価が下落したという事実は、同社に対する市場の期待がいかに高いかを如実に物語っています。タイミーのPERは60倍を超える水準にあります。これは、タイミーの株価にすでに極めて高い成長期待が織り込まれていることを示しています。

また、第3四半期単体での売上高成長率は64.9%と、累計の数値を下回りました。これを成長率が「鈍化した」と見た投資家も少なくないでしょう。

つまり、タイミーは単に高い成長を達成するだけでは不十分で、市場の期待を上回る「驚きの成長」を示し続けなければならない状況にあるのです。

Next: タイミーが抱える3つの懸念点とは?成長の余地はあるのか

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