今日はパーク24<4666>を取り上げます。あなたは駐車場サービス業界最大手のパーク24という企業をご存知でしょうか?「Times」というブランドで駐車場を運営している企業です。今回はこの企業の事業内容を深掘りし、投資しても良いか考えていきます。(『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』佐々木悠)
プロフィール:佐々木悠(ささき はるか)
1996年、宮城県生まれ。東北学院高校、東京理科大学経営学部卒業。協同組織金融機関へ入社後、1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。前職では投資信託を用いた資産形成提案や多重債務者への債務整理業務に従事。2022年につばめ投資顧問へ入社。
パーク24の事業内容
まずは業績の推移を見てみましょう。
コロナ禍では赤字になったものの、中長期的には売上と営業利益ともに成長しています。23年10月期の売上高3,301億円、営業利益319億円は共に過去最高です。今期24年10月期の業績予想においても過去最高を更新する見込みです。(売上高予想3,570億円、営業利益予想350億円)
現在のパーク24は主に3つの事業を行っています。
- 駐車場国内:遊休地や施設付帯駐車場を賃借するサブリース契約と駐車場所有者からの管理委託。予約駐車場の運営や駐車場に付帯した施設運営。「タイムズ24」
- 駐車場海外:英国、豪州、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、台湾において駐車場サービスを提供
- モビリティ:レンタカー、カーシェアリング、ロードサービスにかかる車関連事業。「タイムズカー」
事業ごとの売上推移を確認します。
主力の駐車場(国内)はほとんど横ばいですが、近年はモビリティ事業の売上成長が目立っています。海外事業も浮き沈みがありながらも徐々に拡大している傾向にあります。
次は事業ごとの利益推移です。
まず、海外事業は赤字が続いています。後述しますが、駐車場事業は基本的には初期投資が大きいビジネスであり、収益基盤が確立するまでは時間がかかる傾向にあります。現在の海外事業は投資フェーズにあると言えるでしょう。
一方で、駐車場国内は売上高は横ばいでしたが利益は右肩上がりで成長しています。モビリティ事業も同様です。
したがって、パーク24の主力は国内駐車場事業であり、2本目の柱としてモビリティ事業が成長していると言えるでしょう。次はこの駐車場事業を深掘りします。