大成建設<1801>
みずほ証券は、同社株について10月15日付で投資判断を「中立」から「買い」に、目標株価を4,550円から7,600円に大きく引き上げている。同証券のアナリストによれば「採算性を重視する姿勢に変わってきており、売上高総利益率(粗利益率)は改善する見込みが高い」という。
足元は、土木が道路修繕工事を順調にこなしているうえ、建築も徐々に採算性の高い工事が進捗。昨年12月に公開買い付けを終了して連結子会社化したピーエス・コンストラクション(1871、旧ピーエス三菱)が収益にフルに貢献してきている点も大きい。
また、6月には平和不動産を持ち分法適用会社とし、保有不動産を含めた同社の企業価値と買収額の差を反映した投資利益を計上。政策保有株の売却益も最終利益を押し上げる。
25年3月期は、売上高が前期比12.7%増の1兆9,900億円、営業利益は同228.5%増の870億円、純利益は同61.4%増の650億円を見込む。
株価は9月3日に年初来高値を更新し、その後は調整局面入りしているが、足元で一目均衡表の日足「雲」上限までの戻りを見ており、この日足「雲」を上抜けるとリバウンドの動きが強まるものと思われる。
ダイダン<1980>
1933年の設立で空調のほか電気、水道衛生など設備工事全般を扱いビル保全システムを得意としている。省エネ支援サービス事業では病院や工場、民間ビルからの受注を重ねる。関西発祥ながら近年は首都圏シフトが着実に進む。
足元は、国内設備工事が半導体工場やEV用電池工場、医薬、データセンター向けなどで好調に推移。再開発関連が伸びているほかリニューアル工事も事務所、工場など大中規模案件が増加傾向。
25年3月期は、売上高が前期比26.6%増の2,500億円、営業利益は同37.9%増の150億円、純利益は同21.1%増の110億円と過去最高を更新する見通し。
株価は、5月28日に年初来高値を更新した後から調整局面にあるが、下値は一目均衡表の日足「雲」下限が支える格好となっており、足元の配当利回り=3.6%台という水準も下支え要因となる。 ※2024年10月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。
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田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット
田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット
』(2024年10月27日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による