<関税政策:インフレ・景気悪化を招く可能性>
これはシンプルに物価が上がる要因となります。
輸入品に10%20%の関税をかけるわけですからその分物価が上がることになります。
一般の消費者にとっては、ただでさえ景気は弱含んでいるところに物価が上がるとなると、財布の紐がきつくなることが十分に考えられます。
景気が良くなるか
全体感としてはプラスの要素が大きいと思います。
しかし、本当に重要なことは経済が良くなるかどうかということです。
こういったリフレ的な政策を打つことによって経済が活性化すれば良いですが、これは裏の面もあって、インフレを加速する可能性があります。
この綱引きは今後も続いていくでしょう。
一つ言えることは、トランプ氏が最初に大統領になった時と比べると、政策的な不確実要素は少ないように見えます。
一度経験しているので、株式市場も慌ててはいないと思います。
さらに言うと、トランプ大統領(共和党)は株価に対して敏感なので、何かあった時にはすぐに手を打っていくのではないかと思います。
楽観視するわけではなく、最終的に大事なのは景気の動きなので、そこを注視していくしかないというところです。
日本の株価への影響も景気次第かと思われます。
アメリカの長期金利が上がり円安となっていて、円安は基本的に日本株にとってプラスの影響を与えますが日経平均は今上がっていません。
もう一つ大きな焦点になるところとしては、トランプ大統領が金融政策に口を出す素振りを見せているところです。
FRBは政府から独立性を持っているとされていますが、インフレとなってFRBが金利を引き上げようとした時に、株価が下がるからといって介入して金利を下げさせるということがもしあれば、株価にとっては一時的にはプラスになるかもしれませんが、インフレを加速させることになるので、そこについては注意が必要かと思います。
これからトランプ大統領の政策が出された時には今回の私の話を思い出していただければと思います。
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『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2024年11月30日号)より※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。