ソシオネクストの将来性
ソシオネクストの将来性を考えると、今後SoC(システム・オン・チップ)の需要が増えていくことが期待されているため大きく業績を伸ばす時期がくると思われます。
現在は、複数のチップを組み合わせて高性能な一つのチップを作るのが半導体業界のトレンドでもあります。
いまAIデータセンターの建設が増えていますが、特定のデータセンターに合った高度な通信技術や産業機器が増えるに従ってSoC(システム・オン・チップ)の需要は増えてくるでしょう。
またAIはいま言語が中心ですが、自動運転実現の過程でAIと自動車の運転といった2つを掛け合わせています。
このようにAIが様々な分野と掛け合わされていくなかで、SoC(システム・オン・チップ)のニーズが増えていくと考えられます。
そうなると、将来ソシオネクストが成長するタイミングがくることも期待できるでしょう。
ソシオネクストの競合
ソシオネクストは、正面からバッティングする競合があまりいません。
広義なライバルとしては、アップルや最終チップメーカーであるエヌビディアやクアルコムが挙げられます。
これらの会社は、自社で様々なチップを組み合わせられるからです。
アップルに関しましては、設計段階でその製品に合うチップを自社開発しています。
そのため、iPhoneなどには独自の半導体が使われています。
とはいえ、アップルのような自社で完結させるような企業ばかりではありません。
またエヌビディアやクアルコムもSoC(システム・オン・チップ)を作ってはいますが自社製品に合わせたものとなるので顧客にとっては選択肢が限られます。
ソシオネクストが提供する設計ノウハウから生み出される選択肢はユニークで、特定領域や自動車向けでは優位性があると見ています。
ソシオネクストのリスク
ソシオネクストのリスクとしては、エヌビディアなどSoC(システム・オン・チップ)を量産できる企業に顧客が直接設計依頼をすることがリスクです。
また、現在半導体を設計するツールがあります。
技術が進歩してそのツールが設計を安易なものにすると、ソシオネクストの存在意義が薄まってくる可能性があるかもしれません。
ですが、やはりこの会社が持つ設計能力や様々なチップを組み合わせる自由度の高さは唯一無二だといえます。