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「ヤクルト」総還元性向70%へ…今が買い?安定成長と高配当戦略の全貌解説=栫井駿介

今後の成長が期待される地域は?

今後の成長が期待される地域としては、アメリカ市場が挙げられます。過去5年間で売上が約9%ずつ伸びており、単価を上げながら成長している点は注目に値します。ヤクルトもこの地域での新工場建設を計画しており、さらなる成長を目指していることが伺えます。

その他、ベトナムなどの成長著しいアジアの新興国も有望な市場と言えるでしょう。

株主還元策は長期投資家にとって魅力的か?~業績と財務状況

改めて業績のグラフを見ると、ヤクルトは長期的に売上を右肩上がりに成長させており、利益も近年大きく伸びています。このような利益成長は、累進配当との相性が非常に良いと言えます。

現在の配当性向は約30%程度であり、今後も増配の余地があると考えられます。また、豊富な手元資金を有しており、一時的に業績が落ち込んだとしても、安定した株主還元を継続できる体力があると言えるでしょう。

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出典:マネックス証券

フリーキャッシュフローも安定的に確保できており、配当の原資も十分にあります。近年は設備投資を積極的に行っているため一時的にフリーキャッシュフローは減少していますが、これは将来の成長に向けた投資と捉えることができます.

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出典:マネックス証券

ヤクルトのバリュエーションをチェック~PERと配当利回り

現在のヤクルトのPER(株価収益率)は約16倍です。過去には30倍を超えることもあったため、現在の水準は比較的割安と言えるかもしれません。

一方、配当利回りは約2.2%と、平均的な水準です。PERの水準と合わせて考えると、過度に割高な状況ではないと判断できます。

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