財務省によると、政府・日本銀行は4月28日から5月27日の間に合計で11兆7349億円の為替介入を実施していた。月次ベースの介入額としては過去最大。市場関係者の間では介入額は10兆円規模になるとの見方があったが、想像以上の規模で為替介入が実施されたことになる。ただ、米ドル高円安の流れを変えることはできないため、日本銀行による追加利上げへの期待が高まっている。市場参加者の間からは「介入は時間を稼ぐ手段であって、流れそのものを変えるものではない」との声が聞かれている。
6月開催の金融政策決定会合で追加利上げを見送った場合、防衛ラインである1ドル=160円を突破し、米ドル・円は161円台に上昇する可能性がある。その局面で為替介入が実施される可能性は十分ありそうだが、円安是正の解決策にはならないとみられる。高市首相は金利引き上げを望んでいないとの見方があるようだが、日銀は実質金利は極めて低い水準にあることを認めており、この状態を放置することは問題がある。
なお、足元の金利スワップ市場が織り込む日銀の利上げ確率は、5月29日時点で6月会合が約78%。7月会合までは約94%に達している。市場は7月までに利上げが実施されることを高い確率で織り込んでいるが、米国金利の先高観が消えない場合、追加利上げが実施されても米ドル高円安の流れが変わることは期待できそうもない。
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