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高配当も成長も。欲張りな長期投資家におすすめしたい日本企業3選=栫井駿介

巷では高配当株投資が人気となっています。しかし、高配当株投資だけでは物足りないという方も多いのではないでしょうか。ということで今回は、高配当かつ成長も見込める銘柄を紹介したいと思います。(『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』栫井駿介)

プロフィール:栫井駿介(かこいしゅんすけ)
株式投資アドバイザー、証券アナリスト。1986年、鹿児島県生まれ。県立鶴丸高校、東京大学経済学部卒業。大手証券会社にて投資銀行業務に従事した後、2016年に独立しつばめ投資顧問設立。2011年、証券アナリスト第2次レベル試験合格。2015年、大前研一氏が主宰するBOND-BBTプログラムにてMBA取得。

高配当銘柄の「オモテ」と「ウラ」

日経マネーで行われた個人投資家調査において、今、個人投資家がどんな投資法を好んでやっているかというアンケートではこのような結果となりました。

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出典:『日経マネー』が毎年恒例の個人投資家調査を実施 – 日経BP(2023年6月21日配信)

高配当株投資を行っている個人投資家が多いということです。

高配当株投資のメリットは、毎期毎期確実に配当が入ってきて安定したインカムゲインを得ることができることと、相場の調子が良い時には株価も上がり得るというところです。

一方、高配当株には落とし穴もあります。

配当が高いかどうかというのは「配当利回り」が基準となります。

【配当利回り=1株あたり配当÷株価】なので、配当利回りが高いということは、1株あたり配当が高い、もしくは株価が低いということになります。

配当の基準には「配当性向」というものがあり、利益のうちのどれくらい配当にまわしているか、を意味します。

成長する企業は利益を配当ではなくもっと成長するための事業投資にまわそうとするものです。

つまり、配当性向が高いということは、成長機会がないと会社自身が考えているということです。

高配当の会社は成熟企業が多いということになり、投資家からの期待も上がらず、株価もなかなか上がらないということになります。

株価が上がらないということも配当性向が高くなるところにつながります。

また、長期のリターンで考えても、高配当株のリターンは配当利回り4~5%で株価はほぼ一定ということで、トータルでのリターンも4~5%となります。

一方で成長する企業はインデックスで見ても6~8%くらいあり、成長している企業だけを取り出せばさらに高くなります。

つまり、時間が経つにつれてインカムゲインよりもキャピタルゲインの方が高くなる傾向があるということです。

これは複利的な成長によるものです。

ですから私は、若い人や長期間で資産形成をしようと思っている人には高配当株よりも成長株を持つことをおすすめしています。

とはいえ、配当もあった方が嬉しいことも間違いないわけで、配当もそれなりにあり、かつ成長も見込める銘柄であれば、持ったままほったらかしで良いということになります。

Next: 配当も成長も期待できる銘柄とは?長期投資のプロがピックアップ

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