<理想に近い銘柄その3:堀場製作所>
最後に紹介するのは堀場製作所です。
配当利回りは3.18%です(6/26時点)。
様々な計測機器を作っている会社で、主要となっていたのは自動車関係の排ガス測定装置などでした。
しかし、EV化によってそこの需要が厳しくなってしまいました。
それに代わって伸びてきたのが半導体です。
半導体の製造過程において使われる「マスフローコントローラ」というものを作っていて、市場シェアが非常に高く、半導体市場の拡大とともに業績を伸ばす要因となりました。
うまく転換できた理由としては、「おもしろおかしく」という会社のポリシーもあるかと思います。
自由な社風のおかげで元々主要だった自動車分野に凝り固まらずに半導体にも進出できたのではないかと推察します。
セグメントの状況を見ると、今や半導体が利益の91.6%を占めていて、主要だった自動車は赤字となっています。
医療分野など新たな成長分野にも進出していますがそこではまだ利益は出ていません。
普通の会社であれば儲かっていない分野は切っていきそうなものですが、このガタガタのセグメントのまま進んでいくのも「おもしろおかしく」の成せる業かもしれません。
一方で、だからこそ投資家からは業績的な信頼が置けなくて株価が安く据え置かれて、配当利回りが高くなっています。
堀場製作所に投資するとしたら、この経営方針に納得できるかどうかがポイントになるかと思われます。
また、“隠れ半導体銘柄”として見るのもおもしろいかもしれません。
(※編注:今回の記事は動画でも解説されています。ご興味をお持ちの方は、ぜひチャンネル登録してほかの解説動画もご視聴ください。)
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『
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
』(2023年6月26日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。