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トップ企業だけに投資せよ。元野村證券トップ営業の銀座キャバ嬢きこさんが貫く「銘柄選びの哲学」

元野村證券トップセールスで現在は銀座売れっ子キャバ嬢の「きこ」さんが夜の街から見た日本経済の実態を綴る連載。第2回目となる今回のコラムは、きこさんの銘柄選定におけるこだわりについてです。SNSで言及した銘柄が大きく上昇し、話題にもなったきこさん。いったいどのように銘柄を選んでいるのでしょうか?投資初心者でも真似できる考え方と、実際に買い付けた銘柄を教えてくれています。

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プロフィール:きこ
投資インフルエンサー、キャバ嬢、元証券マン、経済メディア『インベストリーダーズ』執筆。野村證券株式会社2017年入社。法人営業を経験し、CEO賞を受賞。現在は業界最大手のキャバクラ『JUNGLE TOKYO GINZA』に在籍しながら、投資インフルエンサーとして活動。各種メディアにも出演。InstagramX(旧Twitter)

スポーツで1位を目指した幼少期

私の銘柄選びにおけるこだわりの原点には、幼少期の経験がある。

私は、父が野球部、母はソフトボール部出身という生粋の野球一家の長女だ。休日はよく、父と弟と3人でマラソンをしたり、キャッチボールをしたりして過ごした。

長距離走が得意だったので、小学校でもっとも楽しみだった行事はマラソン大会。短距離を速く走ることにも憧れていたけれど、それ以上に長距離完走の達成感は堪らない。大会が近づくと、放課後や休日に父と弟と走り込む日々を過ごした。弟はとても姉想いで、いつも私の練習に付き合ってくれた。

大会当日は、練習の成果を発揮しようと全力で走った。しかし、結果は2位に終わり、1番になれない悔しさを初めて知った。

<家族みんなで野球・ソフトボールの反省会>

中学生になると、私はソフトボール部に入部し、暑い夏も寒い冬も練習に明け暮れることになる。
同級生の中で唯一、中学1年生の後半からレギュラーの座を勝ち取り、打順は3番でサードを守った。ほとんどの試合に出場し、自分の代ではキャプテンに抜擢。

弟も部活が忙しくなり、一緒に練習する機会は少なくなったが、家族全員が集まる唯一の夕食の時間には、その日の試合の結果報告や反省会をしていた。野球やソフトボールを通じて家族が繋がっていると感じられるあの時間が、当時の私にとって何よりの幸せだったと思う。

3年間全力で打ち込んだだけに、優勝に手が届くと思っていたが、最後の大会はまたしても準優勝で幕を閉じた。

就職活動でトップ企業に挑戦

大学生になった私は、周りよりもひと足先に就職活動を始めた。あらゆる業界の最大手にチャレンジしようと、三菱商事や三井不動産、三菱UFJ、電通などのトップ企業にESを提出。マラソン大会でも、ソフトボール部でも逃した「トップ」を取っている企業で活躍したいと私は燃えていた。

<野村證券の歴史と理念に共感して入社>

大手企業の就活はそう簡単ではなかったけれど、いくつかの会社では面接まで辿り着いた。その中でもっとも惹かれたのが野村證券だった。

野村證券には、創業者の野村徳七氏が家業の野村商店を引き継ぎ、近代的な金融業に発展させた歴史がある。

明治後期に日本は産業革命期を迎え、企業の資金需要が拡大した。そこで徳七は「商人の両替業」から「資本市場を支える証券業」へと大きく舵を切る。三井や三菱のような「総合財閥」とは異なる金融特化型財閥として、当時では珍しかった資本市場主導型の経営を推進してきた歴史に魅力を感じ、入社を決めた。

サラリーマン生活がスタート

野村證券に入社してすぐの私を待っていたのは、新入社員恒例の1ヶ月の宿泊研修だった。

研修では、まず初めに「創業者 野村徳七」の歴史を学ぶ。そして、野村グループの歩みや過去の不祥事などの教えを受け、野村の一社員としての心得を習得するのだ。

長い研修が終わり支店に着任してからは、毎朝支店長からの「証券報国」「すべてはお客様のために」という教えの下、信頼営業の真髄を追求するサラリーマン生活が始まった。

<入社2年目でCEO賞を受賞できた理由>

支店に着任してすぐ、私は育成担当の先輩と1年間の目標を決めた。目標を達成するための行動計画を月間ベースに落とし込み、毎日新規の営業にひたすら取り組む。1年間で開拓して稼働したお客様は30件と、無事目標を達成できた。

1年目で自信がついてきた私は、入社2年目を迎えて大胆な目標を設定した。

「CEO賞をとろう」

正直、自分が受賞するほどの成果を挙げられるイメージは全くなかった。それでも、目の前のお客様の将来の夢や現在の困りごとを深く聞き出せるような関係作りを模索すれば、結果がついてくるのではないか、そんな風に思い始めていた。

今思えば、「自分の目標の達成」ではなく「証券業を通じて目の前のお客様を幸せにすること」をモチベーションとしたからこそ、日々を走り切れて、後から数字もついてきたのだと思う。卓越した能力や武器を持っていない私だけれど、人よりも共感性には自信があって、その分だけお客様に近く寄り添い続けた結果、初めてトップを取れた。

個別株投資のマイルール

そんな私が、野村證券を離れて個別株投資を自由にできるようになった時に、銘柄を選ぶ条件にしたのは今強い企業ではなく、ずっと強い企業だった。

10倍100倍を目指す投資ではなく王道でいいから、業界のトップを走り続けている歴史のある企業。トップに至る歴史は、それだけお客様に寄り添い、お客様を理解し、必要とされてきた歴史でもあるはずだ。

強い企業を自分のチームのスタメンに据えるため、四季報やビジネス雑誌、創業者の出版した著書などあらゆる媒体を読み込んだ。

私が長期投資で選んだスタメン3銘柄

そうした投資方針のもとで、私がチームメイトにした3銘柄を紹介したいと思う。

<三菱UFJフィナンシャル・グループ:利上げが追い風>

まずは、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>。ご存知の通り、国内最大手のメガバンクである。

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306> 週足 2024年1月9日~2026年2月27日 出典:TradingView

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306> 週足 2024年1月9日~2026年2月27日 出典:TradingView

2024年3月に購入を始めた。この月、日本の金融政策はマイナス金利解除という歴史的な転換点を迎えていた。日銀がマイナス金利解除を決断したのは、賃金と物価の上昇が定着する可能性が高まったと判断したからだった。

私はニュースを見て、物価が上昇し、金利も上がるのであれば、恩恵を受けやすいのは銀行だと思い、その中でもトップ企業の三菱UFJを選んだ。当時三菱UFJのPBR(株価純資産倍率)は1倍に達しておらず、長らくデフレが続いた日本で本当に物価が上がるようになるのであれば、まだまだ評価が高まる余地があると考えた。

<伊勢化学工業:ヨウ素国内シェアトップ>

2銘柄目は、2023年4月に購入した「ヨウ素」生産量で国内トップの伊勢化学工業<4107>。1927年の創業からヨウ素の専業メーカーとして成長し、技術革新と製品展開を進めながら国内外に事業を拡大してきた約100年の歴史を持つ企業である。

伊勢化学工業<4107>週足 2023年1月23日~2026年2月27日 出典:TradingView

伊勢化学工業<4107>週足 2023年1月23日~2026年2月27日 出典:TradingView

当時、日本政府は脱炭素を進める上での主要電源の1つとして、「ペロブスカイト型太陽電池」を普及させる方針を打ち出し始めていた。その主原料に使われるのが「ヨウ素」で、世界的にも日本はヨウ素の生産で優位性を持っていることを知った。

そこで、ヨウ素の国内シェアを握る伊勢化学工業への投資を決めた。

<東京応化工業:フォトレジスト世界首位級>

最後は、半導体製造工程で使われるフォトレジストで世界首位級の東京応化工業<4186>を紹介したい。高純度化学から出発し、半導体フォトレジストで世界トップクラスへ成長した材料メーカーである。2026年1月に新たなチームメイトに加えた。

東京応化工業<4186> 日足 2025年11月4日~2026年2月27日 出典:TradingView

東京応化工業<4186> 日足 2025年11月4日~2026年2月27日 出典:TradingView

生成AIが爆発的に普及するなか、半導体の欠かせない時代が続いていくと考え、投資に値する企業を調べていた。エヌビディアやTSMC、Samsungなど名だたる世界のトップ企業があるなかで、日本が優位になる技術を持つ企業を探した。そこで浮上したのが、フォトレジストの世界シェア上位の東京応化工業だった。

投資家としてトップ企業とともに

どれだけの歴史を有し、どれだけトップを走り続けているかに着目するのが、私の長期投資における銘柄選びのこだわりである。

新たな技術や製品は次から次へと出てくるが、トップの維持は並大抵の努力では実現できない。トップの座はお客様のことを考え続けて、何度転んでも立ち上がる歴史を積み重ねて、勝ち取ってきたものだと思う。そして、幼少期に1位を目指して何度も悔し涙を流した私は、その価値をよく知っている。

これからも価値あるトップ企業に投資を行い、さらなる成長を期待しながら、投資家として共に歴史を歩んでいきたいと思う。

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本記事は日本投資機構が運営する金融メディア『INVEST LEADERS』からの提供記事です。
※タイトル・リード・見出しはMONEY VOICE編集部による

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