湖北工業<6524>は5月13日、2026年12月期第1四半期連結決算を発表した。売上高が前年同期比27.7%増の45.44億円、営業利益が同81.5%増の12.17億円、経常利益が同340.5%増の13.27億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同294.0%増の8.97億円となった。前年同期の業績水準が低調であった反動に加え、円安傾向で推移した為替環境や生成AI関連の追加注文などが上振れに寄与した。
リード端子事業の売上高は前年同期比27.2%増の25.16億円、セグメント利益(営業利益)は同82.4%増の2.09億円となった。欧州の自動車市場の停滞や中国でのEV販売の落ち込みといった逆風はあったものの、主要顧客における高品質製品へのシフトや自動車の電装化、データセンタ需要の活況を捉えた。同事業では、振動環境下で長期の耐用性が求められる車載駆動系向けや、電力ロスを極限まで減らすデータセンタ向けなど、シビアな安全性が要求されるハイエンド領域への注力により市場ニーズに対応している。利益面においては、設備総合効率(OEE)の向上などの生産効率改善や、資産資本にフォーカスした経営効率化を推進することで、原材料価格の上昇による先行負担を吸収して大幅な増益を達成した。
光部品・デバイス事業の売上高は前年同期比28.3%増の20.28億円、セグメント利益(営業利益)は同81.4%増の10.08億円となった。大手顧客における新製品への切り替えに伴う一時的な在庫調整という個別事情はあったものの、足元では計画通り解消に向かっている。同事業の売上高の9割近くを占める海底ケーブル向け光デバイスは、クラウド事業者のデータセンタ投資やAI普及を背景に需要増強が続いており、競合が極めて少ない強みを活かして小型アイソレータやファラデー回転子が伸長した。開発から製造まで社内で完結して付加価値をすべて取り込む「垂直統合型」のビジネスモデルが奏功し、セグメント利益率は49.7%と極めて高い水準となった。なお、新規事業として強化している半導体製造装置や特殊光ファイバ向けの計画についても、量産化体制の構築に向けた焼結炉の増設など供給力の強化が着実に推移している。
2026年12月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比12.4%増の196.13億円、営業利益が同16.9%増の54.04億円、経常利益が同15.4%増の52.47億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同18.2%増の35.36億円とする期初計画を据え置いている。部品メーカーとして経済情勢や顧客の注文変動リスクを慎重に見極める方針であり、第2四半期決算発表時に下期の見通しを適宜開示する意向である。株主還元については、配当性向30%を目標としつつ、減配を避けて継続的かつ安定的な還元を行う基本方針を掲げており、業績変動に備えて新たにDOE(株主資本配当率)3%以上の基準を導入し、年間配当予想は前期から7円増配の40.00円を計画している。同社はアルミ電解コンデンサ用リード端子と海底ケーブル向け光デバイスの双方において大きな成長期待を有しており、長期持続的な成長を目指している。
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