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好決算「積水ハウス」株は買いか?米国不振でも過去最高益を叩き出せた理由=澤田聖陽

積水ハウス<1928>の2027年1月期第1四半期決算は、売上高・純利益ともに過去最高を更新する好決算となった。米国戸建住宅事業の不振という逆風を抱えながらも、賃貸住宅管理を中心としたストック型ビジネスやマンション・都市再開発などの開発型ビジネスが大きく貢献し、大幅増益を達成している。本稿では、各事業の実態を詳しく分析しながら、好業績の背景と今後の最大の焦点となる米国事業の回復可能性を検証する。(『 元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」 元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」 』澤田聖陽)

【関連】積水ハウス、売上高・純利益が過去最高…長期投資家は買いか?決算で見えた「4事業」の実力=澤田聖陽

※本記事は有料メルマガ『元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」』2026年6月8日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:澤田聖陽(さわだ きよはる)
政治経済アナリスト。国際証券(現:三菱UFJモルガン・スタンレー証券)、松井証券を経て、ジャフコ、極東証券にて投資業務、投資銀行業務に従事。2013年にSAMURAI証券(旧AIP証券)の代表に就任。投資型クラウドファンディング事業を立ち上げ拡大させる。現在は、澤田コンサルティング事務所の代表として、コンサルティング事業を展開中。YouTubeチャンネルにて時事ニュース解説と株価見通しを発信している。

大幅増益の積水ハウス

積水ハウス株式会社が6月4日に発表した2027年1月期第1四半期決算は、国内のストック型および開発型ビジネスが収益を牽引し、米国戸建住宅事業の不振を吸収して大幅増益を達成した。

連結売上高は9,088億円(前年同期比1.7%増)、営業利益は761億円(同26.2%増)、経常利益は724億円(同54.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は584億円(同75.2%増)となり、売上高および四半期純利益が過去最高を更新した。

特筆すべきは収益性の改善である。売上総利益率は20.1%から22.0%へ、営業利益率は6.7%から8.4%へと、それぞれ大きく上昇した。

今四半期は、売上拡大による増益よりも、事業ミックスの改善と利益率向上による質の高い増益であった点が重要であり、第7次中期経営計画の初年度として、好調なスタートを切ったといえる。

通期計画に対する進捗率は、売上高20.9%、営業利益21.7%、経常利益23.1%、純利益26.8%となっており、住宅事業は四半期ごとの引き渡しタイミングに左右されやすいものの、現時点での利益面の進捗は良好と評価できる。

積水ハウス<1928> 週足(SBI証券提供)

積水ハウス<1928> 週足(SBI証券提供)

セグメント別分析

<1. 請負型ビジネス>

請負型ビジネスは、全体として底堅く推移したものの、セグメント内では強弱が明確に分かれた。

戸建住宅事業は、売上高1,041億円(4.3%減)、営業利益44億円(33.2%減)と弱含みであった。

営業利益率は6.2%から4.3%へ低下している。

同社は、注文住宅における高付加価値提案や高価格帯シフトが進み、1棟当たり単価の上昇が継続していると説明している。

受注高は1,148億円で微減にとどまり、受注残高は2,511億円まで積み上がった。

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)比率は96%と極めて高水準であり、数量よりも単価と採算を重視する戦略が継続している。

賃貸・事業用建物事業は堅調に推移した。

売上高1,222億円(2.1%増)、営業利益134億円(8.8%増)、営業利益率は10.3%から11.0%へ改善している。

豊富な受注残高と順調な工事進捗に加え、エリア戦略および高付加価値提案の強化により、1棟当たり単価と利益率の上昇が継続している。

受注残高は6,107億円と高水準で、今後の売上基盤は厚い状態にある。

建築・土木事業は、売上高734億円(4.9%減)と減収であったが、物価上昇スライドの獲得により利益率が改善し、営業利益は64億円(16.3%増)となった。

受注高も1,111億円(19.3%増)と大型工事を中心に拡大している。

請負型全体では営業利益243億円とほぼ横ばいであったが、戸建の弱さを非戸建が補う構図が確認できた。

<2. ストック型ビジネス>

ストック型ビジネスは、今四半期において積水ハウスの収益安定性を最も強く示した領域である。

賃貸住宅管理事業は、売上高1,851億円(3.1%増)、営業利益222億円(13.0%増)、営業利益率は11.0%から12.0%へ改善した。

高品質な物件供給を背景に高入居率を維持しつつ、空室期間短縮および管理DXの推進により収益性を高めている。

管理室数は72.3万室、入居率は98.1%と非常に高水準であり、景気変動に左右されにくい安定収益源としての強さが際立った。

リフォーム事業も堅調に推移した。

売上高415億円(5.4%増)、営業利益45億円(5.7%増)、受注高519億円(13.4%増)となり、売上総利益率も26.3%から28.1%へ改善している。

戸建向けの提案型・環境型リフォーム、および賃貸向けリノベーション提案が奏功し、高付加価値案件の比率上昇が確認できる。

ストック型全体では営業利益267億円となり、連結業績の安定性を支える中核的な柱であることが改めて示された。

Next: 積水ハウスは買い?増益に大きく貢献「開発型ビジネス」の将来性は…

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