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キオクシア・イオン・NTT…なぜ人気銘柄は思うように上がらないのか。投資家が見落とす企業の「性質」=栫井駿介

キオクシア:爆発的な利益率74%とPER8倍の「罠」

最後はキオクシアです。

NTTに成長性がなく、イオンが高すぎるとすれば、その不満を解消してくれる「期待の星」に見えるのがこの銘柄です。

キオクシアホールディングス <285A> 日足(SBI証券提供)

キオクシアホールディングス <285A> 日足(SBI証券提供)

足元の業績は凄まじく、メモリ価格の高騰によって利益が急拡大しています。

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出典:キオクシア 決算説明資料

特に四半期ベースでの営業利益率は74%、PERは約8倍弱であり、一見すると「めちゃくちゃ割安」に見えてしまいます。

<目先のPERに騙されてはいけない理由>

しかし、この「PER 8倍」という数字をそのまま信じて投資するのは危険です。
メモリ事業は利益の変動性が極端に大きく、今が利益のピークであり、来期には赤字に転落するかもしれないというリスクが常に付きまといます。

株価を算出する本来の考え方(DCF法など)では、将来にわたる利益の安定性が重要視されます。
単年度だけ利益が突出していても、その後の継続性が不透明であれば、市場は低いPERしか付けられません。
つまり、現在の低いPERは「将来の利益減退リスク」を織り込んだ結果なのです。
わけのわからない爆発的な利益に惑わされず、ダメになった時にとんでもなく下がる可能性を頭に入れておく必要があります。

企業の「性質」を見抜いてこそ、数字は意味を持つ

今回の3銘柄を通じて言えることは、PERや利回りといった数字は、その企業の「性質」を見抜いて初めて意味を持つということです。
NTTはマイルドな安定株、イオンは優待に支えられた特殊な小売株、キオクシアは乱高下の激しい半導体関連株。
このベースにある個性を理解せずに、単に「上がっているから」「割安だから」という理由だけで投資をしてはいけません。

投資を行う際には、なぜ今の株価になっているのか、その構造をしっかりと自分の頭で考えるようにしてください。
企業の性質と株価の動きを正しく紐解くことこそが、初心者から脱却し、立派な投資家になるための第一歩なのです。

YouTubeでも詳しく解説しておりますのでそちらもぜひご覧ください。


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【関連】なぜバフェットは「守り」に入る?現在の株価は高すぎ?長期投資家が注視すべき市場のシグナル=栫井駿介

image by:Keisuke_N / Shutterstock.com
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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2026年7月18日号)より※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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