山忠<391A>
■山忠 山崎様
はい。本当に年々、日を追うごとに土地代も建設費も上がっており、投資金額がどんどん膨らんでいるため、ご指摘の通りそうした懸念はあります。
過去の3店舗については、自前で建物を建設して進めてまいりました。しかし、今後の対応としましては、土地に関してはなるべく賃貸で借りて建物を建設するか、あるいは土地と建物の両方を賃貸で借りてホテル開発を進める手法を考えていこうと思っています。
こちらのイラストを見ていただくと分かりやすいのですが、これまでは土地を3億円で購入し、そこに10億円をかけて建物を建設するという開発を行っていました。これを、土地を借りる形にシフトすることで土地の取得資金を0円に抑え、建物資金の10億円のみを投資して進めていく、というようなイメージで考えております。
●DAIBOUCHOU
では、老人ホームなどの開発でもよく見られるように、土地を借りて建物を建てる、あるいは地主などに建物を建ててもらった上で、そこでホテルの一括借り上げ(サブリース)運営を行うといった手法も視野に入れているということですね。
■山忠 山崎様
その通りです。「土地を買う」から「土地を借りる」へシフトすることによって、全体の投資金額を大幅に抑えることができます。それによって財務基盤の安定や、自己資本比率の低下を抑制するという意味でも非常に有効な方法だと考えています。
●DAIBOUCHOU
分かりました。あと、開発・開業したホテルを売却して資金を回収するような、いわゆるアセットライトな手法なども考えられているのでしょうか。
■山忠 山崎様
それもDAIBOUCHOUさんがおっしゃる通り、手法の1つとしては確かにありますね。ただ、今のところ具体的に売却を進めるかと言われますと、現状では売却する理由が特にないため、まだそこまでは考えていないというのが本音です。
●DAIBOUCHOU
はい、分かりました。ありがとうございます。これまでお聞きした通り、非常に事業が多角化していますが、投資家に今1番注目してほしい事業は何でしょうか。
■山忠 山崎様
一言で申し上げますと、これまでお話ししてきた「ビジネスホテル事業」です。こちらの開発をさらに加速させていきたいと考えています。
このビジネスホテル事業は、今後、安定的かつ継続的な収益を確保するという意味において、非常に有効なビジネスモデルであると位置づけています。
私たちがこれから目指すのは、売上の拡大はもちろんですが、一方で私が社内でよく口にしている「利益の質を高める」ということです。利益の質を高めるとは、まさに安定的かつ継続的な収益を確保することに他なりません。開発中心の会社からストック中心の会社へとシフトしていくためにも、このホテル開発は今後の成長において絶対に必要なものだと考えています。
●DAIBOUCHOU
では、開発事業も継続しつつ、ビジネスホテルなどのストック収入によって安定的・継続的に利益を稼ぎ出していく構造を狙っているということですね。
■山忠 山崎様
その通りです。開発事業はキャピタルゲイン(売却益)を取りにいくという意味において、非常に重要なものであると考えています。ただ一方で、外部環境の大きな変化にさらされやすく、どうしてもリスクを伴う事業であることも間違いありません。開発中心型のビジネスだけでは、不動産業として非常にリスクが高くなります。
かといって、開発をやらないというわけではありません。開発事業をしっかりと行いつつ、そこで得た利益をストック事業へ転換していくことで、今後はさらに利益の質を高めていくというイメージを持っています。
●DAIBOUCHOU
分かりました。あと、配当性向が19パーセントと比較的低い水準にあります。資料には株主優待も検討中と書かれていますが、株主還元や株価対策に対する現在のお考えを教えてください。
■山忠 山崎様
はい。これにつきましては、現在、社内で中期経営計画の策定を急いでいるところです。私は昨年の7月29日に上場して以来、さまざまな情報開示を行ってまいりました。
四半期ごとの決算開示はもちろんのこと、前期においては途中で業績の上方修正を出したり、上場記念配当の実施を発表したりしました。また、取得した不動産の情報や、本社の移転計画などについても随時開示をさせていただきました。
ただ、今私が大きく反省しているのは、これらがすべて「点の開示」になってしまっていたという点です。「こういう取り組みをした」「あのような決定をした」という点をバラバラに開示してはいたものの、それらの点をつなぎ合わせて、社長である私が将来的にどのようなロードマップを描いているのかという全体像を、まだ株主の皆様にお示しできていません。上場して間もなかったという言い訳になるかもしれませんが、それが今日までの正直な現状です。
しかし、先ほどご指摘いただいた配当性向の話もそうですし、株価の上昇についても、私の責任において何とかしていかなければならない最重要課題だと認識しています。そのため、配当性向の引き上げや株価上昇への対策、さらには株主優待も含めた今後のロードマップを近い将来に発表できるよう、現在一生懸命に取り組んでいます。もうしばらくお時間をいただきたいと考えております。
●DAIBOUCHOU
分かりました。ありがとうございます。今後の御社の成長に注目させていただきます。
本日はどうもありがとうございました。
■山忠 山崎様
ありがとうございました。
株式会社山忠×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(6)に続く
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