軍産複合体はクリントンとトランプに二股をかけている
つまり、現時点でトランプ候補の発言は不都合でも、徐々にネオコンの考えを植え込み、かつてのレーガン大統領のように、ネオコン色に染めてしまえば、あとは彼らの思いのままとなります。
トランプ氏の主張が今後変節する可能性があるのです。実際、彼がキャンペーンで掲げる「偉大なアメリカを再び」は、ネオコンの発想です。
ネオコン自体はもともとクリントン擁立で動いていたものの、今はトランプ氏でも構わない、彼をネオコンがコントロールできると考えています。
これが各メディアにも浸透し、メディアもトランプ氏でOKと確信が持てれば、トランプ叩きは終わるかもしれません。まだ彼の言動からはこれを確認できない、ということだと思います。
選挙当日まで何が起きるかわからない
トランプ氏の度重なる「舌禍事件」に納税回避問題と続く中でも、トランプ支持には根強いものがあります。
これまでネオコンなど「裏の勢力」がこれと決めた候補は、多少不利であっても、選挙を操作してでも意中の人物を当選させてきました。今回は、クリントン、トランプ両者に二股をかけている状況では、どちらが勝っても良いことになります。
メディアが叩いているほど、裏の勢力はトランプ氏を不都合とは見ていないと思います。選挙までの間、何が起きるかわかりません。今回の米国大統領選挙、決めてかからない方がよさそうです。
※本記事は、『マンさんの経済あらかると』2016年10月5日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
『マンさんの経済あらかると』(2016年10月5日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による
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金融・為替市場で40年近いエコノミスト経歴を持つ著者が、日々経済問題と取り組んでいる方々のために、ホットな話題を「あらかると」の形でとりあげます。新聞やTVが取り上げない裏話にもご期待ください。