今デフレかインフレかで、取るべき政策はまったく異なる
紙幣の増刷や構造改革の話は、その時点がデフレであるのかインフレであるのかで、まったく話が変わってきます。これまでの日本の議論の中で見落とされているのは、デフレ環境なのか、通常のインフレ環境なのかです。
インフレなら紙幣を減らして構造改革が必要なのですが、今はデフレ傾向で、前提が違っています。
バーナンキ前議長は、こうした前提によって政策が異なることをよく知っていました。ですから、リーマンショック後には、当時は非常識とも思われた「ヘリコプターマネー」を語っていたわけです。
逆に日本の場合でも、インフレ率が実質ベースで2%を超えてくれば、デフレの時には正しかった経済政策が、今度は正しくないということになります。
まだまだ2%にはなっていませんが、実際にそうなった場合には、紙幣の流通量を減らしたり、構造改革を始める必要がでてきます。
『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』(2017年9月8日号)より抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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