海外の富裕層向けセミナーで、3名の元アメリカ合衆国財務長官が座談会を行いました。どうせ本当のことなど言いやしないと思いながら見ていましたが、一箇所だけ本音が出たようです。その動画をご紹介しましょう。(いつも感謝している高年の独り言)
3人の元米財務長官、富裕層向けセミナーで貧乏人を笑い飛ばす
どういう状況なのか興味のある方は、この動画の36:00あたりをご覧ください。
座談会(36:00~)のポイント
中間層が消え、富裕層だけが繁栄を享受し、貧困層がますます増加する一方の現実社会について質問されたヘンリー・ポールソン元米財務長官は、こらえきれずに破顔一笑「俺たちが格差を広げてしまったぜ」と大笑い。司会者も、他の出席者も、会場の聴衆たちもつられて大笑いした。
この富裕層向けセミナーの座談会を開催したのは米ミルケン研究所。言わずもがな、あの“ジャンク債の帝王”マイケル・ロバート・ミルケンの牙城です。彼はインサイダー取引により10年の刑が決定したが、カネの力により2年で出所。現在はフォーブス400に名を連ねる金持ちのひとり。
3名の元米財務長官の経歴
まずは大先輩にあたるロバート・ルービン元米財務長官。ゴールド、通貨スワップの鞘抜きでプロ中のプロ。政権と密接に繋がり「ガバメント・サックス」とも揶揄されるゴールドマン・サックス(GS)のトップを務めた後、1995年1月から1999年7月の期間、米財務長官の職にあった。
そして大笑いが止まらないヘンリー・(ハンク)ポールソン元米財務長官。ニクソン大統領のウォーターゲート事件の主犯格として逮捕、有罪となった悪名高いジョン・アーリックマン補佐官の助手を務めた人物で、その後GSに入社。
GSを辞めて財務長官になる際には、ボーナスとして19M$(100円レートで19億円)を得、同時に保有していたGS株を486M$(100円レートで486億円)売却した。一説には全部で800億円とも。在任期間は2006年7月から2009年1月。
最後の1人は小粒のティム・ガイトナー前米財務長官。彼自身はGS出身ではないが、IMF(国際通貨基金)ではロバート・ルービン元米財務長官の部下だった。
このように全員がお仲間たち。
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