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黒田バズーカ3に期待できない今の相場でも、財政出動は直ちに効く=山崎和邦

老年期相場の常識的範囲。一相場あるとすれば財政出動か

来年夏の参院選に合わせて、政府はたとえ見え透いていても補正予算で景気対策を組むであろう。

これが財政投融資に向けば直ちに効く。しかも乗数効果が掛るから1倍以上になって効く。

1993年~2003年、りそな銀行救済までの「失われた10年」の間でさえ、財政出動を決めれば日経平均は60%上昇したという事実が3回あった。

不良債権山積みの期間、不健康体の日本経済においてである。財政出動は実弾だから直ちに効く。しかもケインズの乗数が掛るから余計に効く。

  1. 大規模な財政出動
  2. 驚くほどの第3次緩和
  3. 消費増税の凍結

これらが通れば一相場ある。3つが通れば相場の規模は大きい。

日経平均株価 月足(SBI証券提供)

日経平均株価 月足(SBI証券提供)

小泉政権期の2倍半の大相場の時は、老年期相場が壮年期相場を抜いて高値をつけた。上記の3つが揃えばその例もあり得るが、1つでも欠ければ、老年期相場の常識的な範囲にとどまるだろう。

Next: 高橋洋一氏の「GDP600兆円」達成可能論。だが何か1つでも欠ければ――

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山崎和邦(やまざきかずくに)

山崎和邦

1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院特任教授、同大学名誉教授。

大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴54年、前半は野村證券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。

趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12を30年堅持したが今は18)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。

著書に「投機学入門ー不滅の相場常勝哲学」(講談社文庫)、「投資詐欺」(同)、「株で4倍儲ける本」(中経出版)、近著3刷重版「常識力で勝つ 超正統派株式投資法」(角川学芸出版)等。

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