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アップルに復活の道はあるのか? CEOが投資家に送った手紙に見る5つのグッドニュース=シバタナオキ

年明け早々にAppleが下方修正を発表し、米株市場は大荒れとなりました。しかし、この決算をよく見てみると悪いニュースだけではありません。その詳細を解説します。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)

※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2019年1月14日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:シバタ ナオキ
AppGrooves / SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。

Appleが下方修正で、年明けから米株市場が大きく下落

「Appleショック」の原因は、iPhoneの売り上げ不振だが…

Appleが業績予想を下方修正したことで、株式市場が大きく下落するという事態になっています。あまりに衝撃的な下落であるため「Appleショック」とも呼ばれています。

アップルは1月2日(米現地時間)ティム・クックCEOから投資家への手紙を公開し、2019年第1四半期(2018年10月~12月)における売上高予測の修正を発表しました。以前の予測での890億ドル~930億ドルから840億ドルに引き下げられています。

出典:アップルが業績予測を下方修正。iPhone売上が米中貿易摩擦とバッテリー交換値下げで大きく減少 – Engadget 日本版(2019年1月3日配信)

Appleが業績予想の下方修正をするということ自体が非常に珍しいわけですが、今回発表された下落の予想幅というのも非常に大きく、マーケットに不安が蓄積されているように見えます。

今回の下落の原因は2つあると言われています。

1つ目は中国における売上が伸び悩んだこと、2つ目はiPhoneの売れ行きが発売時期のずれもあり、前年ほど伸びなかったという原因です。

今回、株主へのレターがティム・クックCEOから発表されていますが、上でも書いた通りAppleがこのようなレターを出すというのはかなり異例のことなので、英語ではありますが、興味がある方はぜひ現文をご覧頂ければと思います。

業績の下方修正そのものは決して喜べるニュースではないかもしれませんが、このレターの中で、5つほど良いニュースが紹介されていたので、ここでも紹介してみたいと思います。

中国での売上不振、iPhoneの売上不振、という、2つの大きなネガティブニュースはありますが、それ以外を見ると、Appleはまだまだ力強い成長をしている会社だということがご理解頂けると思います。

良いニュースその1: アクティブデバイス数は増え続けている

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Our installed base of active devices hit a new all-time high—growing by more than 100 million units in 12 months. There are more Apple devices being used than ever before, and it’s a testament to the ongoing loyalty, satisfaction and engagement of our customers.

出典:Letter from Tim Cook to Apple investors – Apple公式サイト(2019年1月2日配信)

Appleが販売しているアクティブなデバイスの数は、過去12か月間で1億台以上増えた、という発表です。

製品の買い替えサイクルの話はありますが、ユーザーがAppleの商品をアクティブに利用している限り、いつかは買い換えることになるので、中長期的に見ればこの伸び率というのはポジティブな要因だと言えるのではないでしょうか。

Next: iPhone以外のセグメントの売上は、どんな状況なのか

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