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孫正義のご乱心。もはやソフトバンクGの株を買うのは博打と同じだ=栫井駿介

ファンド責任者に「よからぬ噂」

ソフトバンクの役員一覧を見るとこんな人がいます。

ラジーブ・ミスラという取締役副社長で、この人がファンドを取り仕切っている状態ということになっています。

実はこの人の評判があまり良くなくて、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事ですが、『ソフトバンクファンド責任者、出世の陰に妨害工作』と、このミスラ氏はメリルリンチやドイツ銀行など金融機関を渡り歩いてきた人でバリバリのエリートではありますが、この人は孫社長とは10年以上、二人三脚でやってきています。

ソフトバンク社内での出世のためにライバルに対して、いくつもの妨害工作をしてきたという風な記事が出ています。それは、ライバルに対してよからぬ噂を流したですとか、かつてソフトバンクの副社長として招かれたニケシュ・アローラさんという同じインドの方に対して、ハニートラップを仕掛けようとしたということも報道されています。ソフトバンク自体は否定していますが、火のないところに煙は立たずなのではないかと思います。

これが直接影響したかどうかは分かりませんが、2016年にはアローラ氏は退職に追い込まれています。

さらに最近ではビジョンファンドの幹部が2月に退任したということもありましたし、直近ではなんとコンプライアンス最高責任者のフェントレス氏という方が、直近の9月に退任したということが報道されています。コンプライアンスの責任者が辞めるというのはただごとではありません。よっぽどヤバイことをやらかしているのではないかという風に見えます。

実際、ソフトバンクが危険なオプションの取引をやっているということ自体が、そもそもコンプライアンス上いかがなものかというところもあります。

泥を被るのは一般株主

ここまで辿ると、ミスラ氏の考えが少し透けて見えるような気がします。つまり、彼はソフトバンクをある意味で食い物にしようとしてるのではないかということです。

もともと金融機関の人間なので、ヘッジファンドの仕組みというのには非常に詳しいと思います。このヘッジファンドというのは一瞬でも大きく儲ければ、多額のボーナスをもらって、そこから後のことは知らないと言って、お金を持ち逃げするような人達、悪い言い方をすればそういう部分もあります。

しかもこのミスラ氏というのは、レバレッジをかけることは大好物だというわけです。

今まさにソフトバンクは携帯電話会社の株を売って資金を確保していますけれども、その確保した資金を使ってレバレッジをかけて、一瞬でも多額の利益を上げることができれば、このミスラ氏には多額のボーナスが入ることになります。

一方で、もし失敗して先ほどように丸々損失にあって、4,000億円の損失を被ったとしても、クビになったらそれまでで、別に今まで支払われた報酬を返す必要もありません。

そして、そのリスクを誰が取るのかというと、その他の一般株主ということになります。

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