女子大学生から「卒業と同時に結婚して家庭に入るつもりだけど不安。どう思う?」との相談を受けました。まず、専業主婦になれば家計破綻する可能性が高いです。(『婚活FP山本の実例分析書 ~運命の出会い、その先を見据えて~』山本昌義)
山本FPオフィス代表、CFP。商品先物会社、税理士事務所、生命保険会社を経て2008年に山本FPオフィスを設立。現在は「婚活FP」を名乗り、婚活パーティ等を企画しながら婚活中の方、あるいは結婚直後の方など比較的若年層の精神面・経済面双方の相談業務をメインにこなす。中立性の確保の点から、一切の商品・代理店は扱っていない。
「大学卒業と同時に結婚して専業主婦になるつもり」
婚活ファイナンシャルプランナーとして活動する私のもとに、20代前半の独身女性から、大卒ですぐ結婚することについての相談をいただきました。「卒業と同時に結婚して家庭に入るつもりでしたが、少し不安になった。どう思う?」という内容です。
相手は2つ先輩で、年収400万円の会社員。前々から卒業と同時に結婚を考えていたもののコロナ離婚を含めた周囲の影響で不安になったそうです。
少し前なら希望に満ち溢れていたでしょうね…。結婚には勢いも大切なものの少しは冷静な判断も大切かもしれません。この機に、少しだけ考えておきましょう。
今回は、大卒での即結婚&専業主婦について大切なポイントをお伝えします。
専業主婦になると、いずれ生活は破綻する
さて、まずは基本ですが「世帯年収400万円では、いずれ生活が行き詰まる」という現実だけは、しっかり理解しておきましょう。
今は意味が分からないかもしれませんね。これは結婚して10~20年後に感じるであろう話です。
年収400万円なら、ひとまずの生活はできるでしょう。しかし、いずれ子どもを授かるつもりなら1人でも厳しく最低600万円は世帯年収がないと、家計破綻の可能性大です。中学以降、特に大学費用で実感するでしょうね。最終的な老後資金2000万円問題も大きな問題です。
若いので今後の年収上昇に期待することもできますが、今は年収が上がりにくいため、上がる前提は危険といえます。子どもを2人以上で考えているなら、なおさらです。
必要性を感じてから働きに出るとしても、社会人経験ナシではアルバイトがせいぜいであり、子どもが小さければ、それさえ厳しい可能性もあります。
親と同居で家賃が浮く、家事育児の支援がある、あるいは純粋に生前贈与などでの支援が得られる…そのような特殊事情がないと、厳しいのが現実です。
結婚そのものは、大卒と同時でも良いでしょう。しかし同時に専業主婦というのは、考えものです。なるべく共働きを前提に、結婚生活を考えましょう。
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