2025年4月14日に発表された、株式会社TWOSTONE&Sons2025年8月期第2四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。
目次
河端保志氏:みなさま、こんばんは。株式会社TWOSTONE&Sonsの代表取締役CEOの河端です。本日はお忙しい中、このような平日にお時間いただき、本当にありがとうございます。さっそくですが、2025年8月期第2四半期について私からご説明します。
本日の流れとしては、目次の順でご説明します。なお、本資料は会社ホームページのIRページにアップされていますので、あわせてご確認いただけると幸いです。
エグゼクティブサマリー①

エグゼクティブサマリーからご説明します。2025年8月期第2四半期の業績について、売上高は47億7,100万円となり、前年比15億円増の着地になりました。主力事業のエンジニアマッチング売上高に関しては、23四半期連続での最高値更新となっています。
2025年8月期第2四半期においても、コンサル人材・幹部人材を中心とした積極的な採用投資などを行い、中長期の事業拡大を見据えた組織体制強化を継続しています。加えて、採用した社員に対しての教育を行うことで、強固な営業組織体制を構築していきます。
AI導入による業務効率化や、組織体制強化については順調に進捗し、営業利益は前年を大幅に上回る5億1,900万円で着地しました。成長率は前年比6,000パーセント超となっており、前期からの戦略的な投資が貢献し、大幅成長につながりました。
今回の利益の大幅向上を受け、先週の4月11日には上方修正を実施しています。上方修正の結果、年間営業利益は前年比114.4パーセント増の10億円超を計画しています。次の第3四半期以降は第2四半期までの利益を原資に、エンジニア採用投資を加速する予定です。
エグゼクティブサマリー②

2025年8月期第3四半期以降の見通しについてです。第3四半期以降も、中長期的な成長を見据えた、積極的な成長投資を継続していきます。
前期から取り組んでいる組織体制強化は、想定を上回る速度で進捗しています。2026年8月期以降の連続的な成長を確実にすべく、引き続き採用・教育による強化を継続していきます。
また、エンジニアマッチング事業を中心に採用・広告投資の強化を計画しています。採用広告投資を強化することで、優秀なエンジニアを獲得し、市場占有率を高めていきたいと考えています。さらに、法人向けの広告展開も積極的に行うことで、将来にかけた売上増加を狙っていきます。
M&Aに関しても、引き続き積極的な検討を続けていきます。既存事業の着実な成長にM&Aがもたらす非連続的な成長を組み合わせることで、飛躍的な成長・企業価値の最大化を意識した経営を目指していきます。
エグゼクティブサマリー③ 連結業績予想の上方修正

今回実施した上方修正に関するご説明です。営業組織体制強化やAI導入などによる業務効率化が貢献していることを受け、利益を大幅に修正しました。利益を原資に下期にかけて投資は強化していくものの、営業利益は初の10億円台での着地を見込んでいます。
2025年8月期第2四半期の利益は一時的な増加ではなく、当社グループの成長の結果だと考えています。2026年8月期以降さらなる成長ができるよう、下期も積極的な活動を行っていく所存です。
エグゼクティブサマリー④ 2025年8月期の注力ポイント

2025年8月期の注力ポイントとその進捗についてです。2025年8月期は、「幹部採用と人材の育成」「既存事業の成長と積極的なM&Aの計画・実施」「グループ間連携とガバナンス強化」の3点を注力ポイントとしています。
まず、「採用幹部と人材の育成」に関しては、第2四半期もコンサル人材・営業人材を10名採用しました。営業組織体制強化は想定以上に進捗し、早期に会社の成長に寄与しています。
次に、「既存事業の成長と積極的なM&Aの計画・実施」に関しては、エンジニア稼働数は前年同期比で26.7パーセント増となりました。エンジニアマッチング事業だけでなく、コンサル・アドバイザリー事業の成長もあったことで、売上・利益ともに前期比大幅増となりました。
第2四半期は、SAICOOL社のM&Aを推進しました。M&Aの検討数も前年同期比125パーセント増と順調なペースで進んでいます。引き続き、積極的に行っていきます。
「グループ間連携とガバナンス強化」に関しては、M&A企業に対してPMIを継続するとともに、グループ会社の管理部門の強化も行っています。引き続き、グループ間連携の強化を図っていきます。
マクロ市場環境の動きと当社グループの主力ビジネスへの影響

マクロ市場関係の動きと当社の主力ビジネスへの影響についてご説明します。昨今の情勢を踏まえると、円安ドル高の影響もあり、今後も引き続きインフレが加速することが予想されますが、総合的には当社のビジネスにとっては追い風であると考えています。
このような社会情勢下で、当社グループはクライアントに対する単価交渉など、インフレに伴った営業施策を積極的に実行していきます。
エンジニアへの還元を高めることで、我々が創業期に掲げたエンジニアの価値向上の実現はもちろんのこと、優秀なエンジニアの登録が増え、そのエンジニアをクライアントに提供することで、クライアントのサービスの強化に貢献することができ、結果として利益に貢献することができると考えています。
エンジニア・クライアントのメリットを実現することで、当社グループの売上・利益を向上させることができると考えています。クライアント、エンジニア、当社グループと、それぞれがメリットを享受できるようなかたちを作っていきます。
代表紹介

ここからは、当社の紹介と市場環境についてご説明します。
あらためてになりますが、私の自己紹介です。私は1989年生まれの埼玉県出身で、大学院在学中にエンジニアの価値向上を目指して、共同代表の代表取締役COOの高原と、資本金10万円で創業しました。私が大学院生時代、高原は大学生時代の話になります。
それ以来、私は代表取締役CEOとして会社の先頭に立ち、自ら案件獲得や新規事業の立案・立ち上げ、企業との提携など成長を牽引してきました。会社としては、2020年7月に東証マザーズ上場を果たしています。
ビジョン

当社は経営ビジョンとして、「BREAK THE RULES」を掲げています。「不合理な常識を打ち壊す」という意味で、世の中に存在する不合理な常識を破壊して、新しい価値を生み出すことを目標に掲げた意思を表現しています。
当社としては、このような理念をもって、今はまだ常識とされていないITフリーランスという新しい働き方を一般化することなど、世の中に対して新たな価値提供をしていこうと考えています。
会社概要

会社概要についてです。当社の証券コードは7352です。現在の資本金や従業員数は、スライドに記載のとおりです。現在、オフィスは渋谷を拠点に大阪、名古屋、福岡にも支社を構えています。
沿革および業績推移

当社のこれまでの業績推移です。当社は2013年に創業して以来、2024年8月期までに11期連続で増収を達成し、売上高も140億円に到達しています。
2025年8月期も前期比30.2パーセント増の大幅増収を計画しています。今後もこの成長曲線を維持していきたいと考えています。
TWOSTONE&Sonsホールディングス体制図

こちらはホールディングスの体制図です。エンジニアプラットフォームサービスを中心に、マーケティングに関わるサービスや戦略コンサル、M&Aのアドバイザリー事業などを展開しています。
当社は、Branding Engineerという社名で創業しましたが、2023年6月のホールディングス化を機に、TWOSTONE&Sonsに名称変更するとともに、ホールディングカンパニーへ移行し、現在は12社の子会社を束ねています。
2024年8月期までに8件、第1四半期に実施したキャリコン社のM&Aを含めて9件のM&Aを行ってきたように、既存事業の成長に、戦略的なM&Aによる非連続的な成長を組み合わせることで、飛躍的な成長を遂げていきたいと考えています。
当社グループを取り巻く環境

当社を取り巻く足元の環境についてご説明します。
昨今の日本では、働き方改革の推進やインフレによる物価高により、スライドの左側に記載のとおり、大企業にいるような優秀な人材が正社員からフリーランスへ転身する流れが加速しています。この流れは、今後ますます加速していくと考えています。
これは正社員からフリーランスになることで、自由に働きたい、収入を上げたい、スキルを上げたいといった自分の思うキャリアを実現することができるからです。
優秀な人材がフリーランスへと転身するこのような流れを受け、企業は、業績を向上させるためにはフリーランス人材の活用が必要不可欠となります。そのため今後は、スライド右側のように、フリーランスをいかに効果的に活用できるかによって、企業同士のサービス競争力に差が生まれると考えています。
つまり、フリーランスを効果的に活用できる企業はサービスの競争力が向上し、競合に対して優位なポジションを構築できるということです。
そして、スライド中央に示したのが当社の役割です。当社は、このようにフリーランス市場が活性化する中で、フリーランスとクライアント企業のマッチングだけでなく、フリーランスのキャリアコンサルティングなどを通してフリーランスの価値向上を図ることで、フリーランスと企業のマッチングプラットフォームとしての役割を果たします。
インフレにより給料が上がるように、フリーランスの単価の向上も見込まれます。単価が上がることは、現状の手数料であるテイクレートが一定であっても、当社の売上・利益の絶対額の向上につながりますし、当社が市場において優位性を持った存在になることで、テイクレートを向上させることにもつながります。
これらの結果、フリーランスは、報酬や働き方、習得したいスキルなど、自身のキャリアを自由に選択でき、クライアント企業は優秀なフリーランスを活用することでサービス競争力の向上が期待できます。
当社としても、収益向上が従業員の給料アップにもつながり、今まで以上に優秀な人材の採用も加速できるというかたちになり、さらなる収益の拡大を見込むことが可能になります。
当社を取り巻く環境は、フリーランス、クライアント企業、当社にとって、それぞれがウィンウィンの関係となる状態になっています。
当社グループのサービスの意義

当社サービスの意義についてご説明します。
フリーランスを活用することが、なぜサービス競争力の強化につながるのかということです。それは欧米同様に、複数企業の経験を得たエンジニアによって技術革新が生まれるからです。
前提として、日本の雇用形態と欧米の雇用形態の違いからご説明します。欧米では、複数企業の経験など多様な知見を持つエンジニアが技術革新を推進しています。欧米では、ジョブ型雇用や実力主義によって短期雇用とキャリアの多様化が当たり前であり、人材の流動性が非常に高く、企業のサービス競争力が強化されていくような仕組みになっています。
わかりやすく言うと、正社員という概念があまりなく、実質フリーランスのような働き方をしている方が多いということです。
一方、日本では、終身雇用や年功序列が当たり前のため、長期雇用によって固定されたキャリアパスになりやすく、社員が囲い込まれることにより、技術革新が起きにくい風潮となっています。結果としてサービスの競争力がどんどん低下しています。
日本の雇用形態を欧米式に変えるということは難しいと考えていますが、当社はフリーランスというかたちを用いることで、欧米式雇用のエッセンスを日本に導入していくことを進めていると言えます。
そうすることで、日本企業にも欧米同様、複数企業の知見を得たフリーランスエンジニアによる技術革新の推進が起き、結果として、日本企業のサービス競争力の向上をもたらすことができると考えています。
業界トップクラスであることがもたらす好循環サイクル

当社はフリーランス業界においてトップクラスに位置しています。これは好循環サイクルを獲得するために必要不可欠な要素でもありますが、業界においてトップクラスであることのメリットについてご説明します。
トップクラスの企業であることで、フリーランスエンジニアやクライアント企業など、市場に存在するあらゆるプレイヤーに対しての高い知名度・影響力を持つことができます。
知名度が向上することによる好循環サイクルの例として、市場からは優秀なフリーランス人材が、クライアント企業からは、種類が豊富であったり、単価が高かったりするような良質な案件がそれぞれ流入してきます。
これらは相互に作用し、良質な案件が集まるところに優秀な人材が集まり、優秀な人材が集まるところに良質な案件が集まるといった効果をもたらします。このような好循環サイクルにより、当社としてはマーケティングコストなどを低減することができ、その分クライアントやエンジニアに還元することができます。
我々の市場における本質的な価値は、優秀な人材を保有していること、種類豊富な単価の高い良質な企業案件を保有していること、そしてそれらを効果的にマッチングできることであると考えています。
業界トップクラスであることで、先ほどお話ししたような相互作用や好循環が生じ、自己強化サイクルが形成されることで、当社グループの事業成長につながると考えています。
業界トップクラスの企業であることは、M&Aにもよい効果をもたらします。例えば、同業界企業において、より成長したいと思っている企業があった場合、当社グループにジョインすることで、当社グループの保有する良質な案件や優秀な人材の活用が可能になります。
このリソースを用いることで、スピード感を持って成長することが可能になるため、当社グループにジョインすることには大きな価値があると言えます。さらに結果として、当社の戦略的なM&Aをより加速させることにもつながります。
このように、業界でもトップクラスの企業であり続けることは、当社グループにとっては非常に大きな意味を持ちます。今後も業界トップクラスの地位を保ち、さらに競合他社との差を広げることが重要であると考えています。
今後も目の前の利益を求めるのではなく、中長期的な企業成長を目指した積極的な投資を行うことで、既存事業の成長にM&Aを組み合わせ、売上規模の拡大を進めていきたいと考えています。
エンジニアプラットフォームサービスの市場環境

エンジニアプラットフォームサービスの市場環境についてご説明します。
矢野経済研究所の最新の調査によると、デジタル人材サービス市場は年々拡大しており、2025年には1兆5,000億円に拡大する予測となっています。当社はこの拡大する市場において、既存事業の連続的な成長に、M&Aにおける非連続な成長を加えることで、市場成長を上回る速度での成長を計画しています。
市場成長を上回る速度で成長することで、業界トップクラスの地位を確立し、フリーランスエンジニアの価値を向上させるだけではなく、日本企業の成長力強化に貢献していきたいと考えています。
以上が、当社グループを最近知っていただいた方に向けての当社説明です。昨今の国内情勢において、成長可能性の高い環境にポジションを取っていること、将来の成長へ向けて積極的な投資を行う企業であることをご理解いただき、応援いただけますと幸いです。
財務数値の前年比較

2025年8月期第2四半期についての業績についてご説明します。スライドは財務数値の前年比較です。四半期売上高は前年同期比45.9パーセント増で、売上総利益は前年同期比79.5パーセント増と、前年実績を大幅に上回る着地を見せました。
主力事業であるエンジニアマッチング事業の売上・利益が期初想定を上回って進捗したことに加え、コンサル・アドバイザリー事業の飛躍的な成長もあり、営業利益は前年同期比6456.7パーセント増の5億1,900万円となりました。
財務数値の前年比較(調整後営業利益)

調整後の営業利益に関しても、今までの成長投資が実を結び、飛躍的な事業成長を果たした結果、営業利益およびEBITDAはともに大幅増となりました。
通期業績予想に対する進捗率

通期業績予想に対する進捗率です。好調な業績進捗の結果、営業利益などを期初予算を第2四半期で達成したため、先週大幅な上方修正を実施しました。第3四半期以降は、正社員エンジニア獲得のための大規模な採用投資を計画しています。
引き続き、ストック型ビジネスモデルを活かした堅実な売上規模の拡大を狙っていきます。
四半期ごとの業績推移

四半期ごとの業績推移です。第2四半期の売上高は47億7,100万円となりました。第2四半期も、主力事業のエンジニアマッチング事業は堅実に成長し、これにコンサル・アドバイザリー事業の成長も加わり、通期業績においては、創業以来継続している12期連続での増収と、初の営業利益10億円超の着地を計画しています。
販管費の前年比較

販管費の前年比較です。第2四半期も持続的な成長が可能な組織体制構築のための投資を中心に、戦略的な投資を実行しました。具体的には、コンサル・幹部人材採用に加え、前期に採用した社員の教育を実施し、営業組織体制を強化しています。
下期からは、さらに正社員エンジニアの採用を強化し、来期以降の売上・利益のさらなる成長を実現していきます。それにより、フリーランスと正社員エンジニアのチーム型のプロジェクトを展開することを狙っています。
販管費の推移(四半期)

販管費の推移です。上場以来、一貫して中長期の成長を見据えた積極的な投資を継続しています。2025年8月期も、グループ営業体制強化のための採用投資および組織体制強化を継続しています。
第3四半期からは、エンジニアマッチング事業の成長を加速させるべく、大規模な広告・採用投資を計画しています。正社員エンジニアの採用も強化し、チーム型参画などを推進し、事業規模拡大を目指していきます。
SAICOOL社 M&Aについて

本日発表したSAICOOL社のM&Aについてご説明します。SAICOOL社に関しては、これまでのM&Aと同様に、当社グループ企業との顧客層および技術領域の類似性によるシナジー効果を期待しています。
SAICOOL社のM&Aにより想定されるシナジー

SAICOOL社は、戦略コンサルティング企業として、大手ナショナルクライアントをはじめとした顧客の課題解決を行う企業です。当社のエンジニアリング領域と組み合わせることで、総合的な支援体制強化を構築していくことが狙いとなります。
さらに、当社のコンサル・アドバイザリー領域であるenableX社と掛け合わせることで、上流工程での連携を強化し、当社グループならではの一気通貫型支援体制を構築していきます。なお、SAICOOL社の売上・利益の連結は、2025年8月期第4四半期からを予定しています。
四半期のセグメント別・売上高推移

セグメントの業績についてです。「Midworks」を中心としたエンジニアプラットフォームサービスが、今回も全社売上高を牽引しています。第2四半期の全社売上高は前年同期比で45.9パーセント増となっています。
Midworks(エンジニアマッチング事業)

エンジニアマッチング事業に関してです。第2四半期の売上高は36億7,200万円と、過去最高を継続しました。売上高は前年同期比29.5パーセント増となり、事業利益は前年同期比大幅増の38.9パーセント増となりました。
この利益をもとに広告・採用投資を強化し、来期に向けた成長の基盤作りを行っていきます。
Midworks(エンジニアマッチング事業)

エンジニア稼働数ならびに登録者に関してです。
連結のエンジニア稼働数・登録者は第1四半期から継続して過去最高を更新しています。第2四半期の稼働数は5,000人を突破し、登録者に関しては5万人を突破した後も順調に推移しています。営業力の強化と相まって、さらなる売上増加が期待できると考えています。
2025年8月期 注力ポイント

2025年8月期の方針についてご説明します。2025年8月期は、「幹部採用と人材育成」「既存事業成長と積極的なM&Aの計画・実施」「グループ間連携とガバナンス強化」の3点を注力ポイントとして掲げています。
幹部採用+人材の育成

幹部採用および人材の育成に関してです。第1四半期の幹部採用に続き、第2四半期ではグループ全体での正社員エンジニア採用の強化を行っており、第3四半期以降は第2四半期以上にエンジニア採用を加速していきます。
正社員エンジニアとフリーランスを組み合わせ、クライアントの案件特性に応じた最適な体制を構築することで、他社には真似できない付加価値の高い支援を提供していきます。
M&A進捗

先ほどご紹介したSAICOOL社のM&Aに引き続き、今後も積極的にM&Aを検討していきます。案件検討数に関しては、第2四半期も前年より増加しています。引き続き、エンジニアマッチングやITコンサルを中心に、戦略的なM&Aを積極的に行っていきます。
グループ間連携+ガバナンス強化

グループ間連携およびガバナンス強化に関してです。第2四半期では、グループ全体でフリーランスおよび正社員エンジニア採用への大型投資を推進しました。正社員とフリーランスを掛け合わせたチーム型提案を強化し、さらなる売上・利益の向上を狙っていきます。
足元では利益を毀損している中でも、第2四半期に関しては非常によい利益を出せていると考えています。
M&A戦略

M&A戦略に関してです。当社では、M&Aは連続的な成長を遂げるための重要なファクターの1つであると考えています。これまでと同様に、当社が展開するエンジニアプラットフォームサービスの周辺領域を中心に、戦略的なM&Aを実行していく方針です。
さまざまな機会でお話ししてきた内容ですが、2025年8月期も方針をぶらさず、再現性の高いM&Aを積極的に実施していくことで、当社グループの連続的な成長につなげていきます。
M&Aのターゲット戦略

ターゲット戦略に関してです。当社としては、ターゲットを明確にした戦略的なM&Aを実施することを基本としています。
具体的な方針としては、ターゲットを得意分野に限定すること、のれん負けしない企業をM&Aすること、これまでの知見を活かした確度の高いPMIを実施することの3点を軸に、戦略的なM&Aを実行していきます。
当グループの中長期的な経営ビジョン

当社グループの中長期的な経営ビジョンです。これまでの内容を踏まえ、当社グループとしては、既存事業の連続的な成長と、M&Aや新規事業による非連続的な成長を組み合わせることで、中長期的にグループ全体の成長を達成していきたいと考えています。
以上が、2025年8月期第2四半期の決算説明となります。
質疑応答:営業利益大幅増の要因について
「利益の大幅増おめでとうございます。営業利益の大幅増は、AIによる業務効率化と組織体制強化のどちらがより寄与しているのでしょうか? 後者の場合、利益率のさらなる向上が見込まれるのでしょうか?」というご質問です。
正直、どちらもかなり貢献しています。まず営業組織体制強化の部分に関しては、非常に強くなってきています。1稼働の単価も多少上がってきており、単価が上がっている分、テイクレートの粗利率、売上総利益率も上がってきています。そのため、利益のさらなる向上が見込まれているというかたちになっています。
今までは会社が伸びれば伸びるほど、人員を増やして維持させていかないといけない状態でしたが、AIによる業務効率化によって、そこまで多くの人を採用しなくても、無機的に回せる部分は改善できるようになりました。
AI導入による業務効率化については、当社の出資先でAI関連事業を行う企業と連携して進めてきていますが、今後の改善余地はまだあるため、今後一層注力していきたいと考えています。
質疑応答:クライアント企業にとっての正社員エンジニアの立ち位置について
「正社員のエンジニアは、クライアントにとってはどのような立ち位置なのでしょうか? クライアントにとっては、フリーランスも正社員も外部の人間なので、違いがよくわからないです」というご質問です。
おっしゃるとおりだと思います。大企業などは、フリーランスを活用してきた経験などがやはりまだ少ないです。そのような場合は、当社の正社員のエンジニアと一緒にセットで行ってもらうことによって、先方に安心いただけるようなところがあります。実際、そのようなケースはすごくあると思っています。
また、フリーランスの方よりも正社員の方のほうが現状は勤続年数が長くなるケースが多いため、そのような部分もクライアントさまの安心感を作っているのかと思っています。
質疑応答:トランプ関税の影響について
「トランプ関税の影響はどう思うか?」というご質問です。
結論から言いますと、当社はまったく影響を受けていません。というのも、現状私たちは輸出しているような外需系企業ではないため、関税の影響をまったく受けない状況だと思っています。ただし、今回の関税の影響を受ける企業が国内の場合は非常に多くあるため、そのようなお客さまにおいて、予算削減が行われる可能性はもちろんあると考えています。
そのような企業であっても、例えばアメリカで現地拠点を作っていく事業を進める中での投資は必要になります。私たちは主にITエンジニアのリソース提供を行っており、そのあたりはシステム的な投資に関わるものであるため、予算削減の影響は受けないだろうと思っています。
なにか変化が起きる時に、変化に対応するための体制変更が各社に求められます。体制変更を行う時には、Webシステムを改変するニーズが出てくることが多いため、設備投資のコストが上がっていくのではないかと思っています。その部分の案件拡大が見込めるため、現状ではむしろ追い風だと考えています。
質疑応答:SAICOOL社の買収の経緯について
「SAICOOL社は、今までのようなエンジニアを抱える会社ではなさそうですが、買収に至った方針をお聞かせください」というご質問です。
SAICOOL社は上流コンサルティングの会社で、取引先に日本たばこ産業や日本電信電話があるように、大企業から信頼を得ています。今回、大企業からの案件のパイプも増え、会社自体の信頼感がとても高く、案件を多数抱えている状態です。
そちらに伴う上流コンサルティングのリソースも抱えており、まだまだシナジー効果があると思い、M&Aを行いました。
質疑応答:株価減少の原因と対策について
「3月から4月にかけて株価が数百円減っていますが、原因と対策を教えてください」というご質問です。
根本的に我々としては、業績やファンダメンタルの部分しかコントロールできません。株価に関して、みなさまの期待に応えられていなかったことは、大変申し訳ないと思っています。
今回の原因は、株式市場のマーケットによる影響が大きいと考えています。当社のような比較的今まで株価が上がってきた会社の利確売りが走ったのかなと考えています。当社のバリュエーションや時価総額では個人投資家の比率が高くなります。その中で、他の銘柄のダメージを受けていく時に、当社銘柄も一度現金化しないといけないというニーズが出たのかなとも思っています。
マーケットの地合いが崩れるとすべての銘柄は落ちていき、当社も影響を受けたと考えています。みなさまに少しでも貢献できるように、今後も引き続き業績を高め、株価でしっかりとお返ししようと思っています。従業員一同がんばっていきます。応援していただけたら幸いです。
質疑応答:生成AIの活用範囲や具体例について
「生成AIを活用した業務効率改善とのことですが、社内での改善か外部業務での改善、どちらでしょうか? 具体例があれば、できる範囲で教えてください」というご質問です。
ストレートに言いますと、当社は今こちらの領域で、いろいろな競合他社からどのような動きをしているのか、すごく調査されています。そのため、そこまで事例について詳しくお話しすることは難しいですが、社内も外部も両方行っています。
言える範囲で言いますと、今まで手動で案件入力をする部分を完全自動化したり、社内の独自システムの中で検索機能をつけたりする流れを、AIによるLLM、生成AIを活用しています。
質疑応答:目標にしている企業や尊敬している経営者について
「目標にしている企業はありますか? 以前にSHIFT社に言及されていましたが、他にもあれば教えてください。また、河端さんと高原さんが尊敬している経営者も知りたいです」というご質問です。
目標にしている企業は、組織が強い会社で、そういった企業はすごくすてきな会社だと心から思っています。このような場で言っていいのかわかりませんが、リクルートや電通、光通信、キーエンスなど、言い出したらきりがありません。もちろん、サイバーエージェントも挙げられます。
固有のカルチャーを持っている会社は、すごく強いと思います。時代の変化に合わせてサービスや商品を変えながらも強く生き残っている会社は、やはり組織が強い会社だと考えており、そのような会社を目指しています。
当社は、市場においては小さな会社ですが、時間をかけてゆくゆくは国内を代表する企業へ、最終的には世界を代表する会社になりたいと思っています。
高原が尊敬している経営者が誰なのかはわからないものの、一代で大きな結果を残してきた社長は僕も尊敬しています。ソフトバンクグループの孫氏や、リクルート創業者の江副氏など、人間的にものすごく魅力的な方を尊敬しています。ファーストリテイリングの柳井氏にも、学ばせていただいています。
今の時代、インターネットのおかげで、決算説明会や株主総会なども簡単に見られます。尊敬する方々の軌跡や、考え方を覗くことができる、すごく良い時代だと思います。そういった方々の今までのケースを学びながら、今後の経営に活かしていきたいと考えています。
最終的には、何よりも愛があふれる会社にしていきたいと思っています。
質疑応答:リモートワークプロジェクトの参画について
「4月8日のプレスリリースで、日本から海外へのリモートワークプロジェクトへの参画を発表していたと思います。同プロジェクトにどういったかたちで参加されるのか、詳しくお聞かせください」というご質問です。
今までは、当社の独自リソースで海外案件を持ってこようと考えていました。結論から言いますと、このような会社と提携するほうが効率的だというのが、参画した経緯です。海外案件を、当社に登録していただいているエンジニアに紹介し、良い案件を選んでもらいたいと思っています。
質疑応答:生成AI技術の発展の影響について
「生成AI技術が発展しており、近年ではコーディングなどの作業もかなり効率化できると聞いています。エンジニアの数が、そこまで必要ない世の中になってしまう可能性はありませんか?」というご質問です。
このような質問は、ずっといただいています。例えば、少し前の時代にはホームページビルダーというのが一時期できました。そちらによってホームページを作ることができ、エンジニアのニーズがなくなるのではないかという議論が出ました。
また別のタイミングでは、アプリケーションをノーコードで簡単にできるようになったり、ランディングページを簡単に作れるなど、いろいろなサービスが出てきました。しかし、結論から言いますと、そのようなサービスが展開されることによって、今までサービスを導入してこなかった会社にとってのハードルが下がり、エンジニアの需要が増していると感じており、AIも同様の動きになるのではと考えています。
今回の参加者の中に完全なるエンジニアがどれだけいるかわかりませんが、生成AIを通じてサービスをコーディングしてくださいと言われても、結局エンジニアリングのことをわかっていない方にはできないと思います。細かいチューニングなど、諸々必要になると思います。
仮にAIが台頭する社会となったとして、その時にはそもそも、資本主義社会がどのようになっているのかという議論はあるものの、AGIと言われる完全人工知能やロボットが自発的に動く時に、人のリソースがいるかいらないかの議論の時はくるとは思いますが、ギリギリまでシステムをインストールするのは、ソフトウェアエンジニアだと思っています。
ソフトウェアエンジニアは最後に仕事が奪われる職種だと思っているため、AI領域が比較的発展しても、まだニーズは増えていくと考えています。事実、生成AIができて2年くらい経過していますが、案件数の減少はまったく起きていないことも答えかと思います。
質疑応答:単価アップのための対策について
「関税によって顧客の予算の見通しが不透明になる恐れがあり、簡単にエンジニアの単価アップが難しい可能性もありますが、どのように対策をする見込みでしょうか?」というご質問です。
おっしゃるとおりだと思います。国内のインフレが起きており、現状で日本が完全に不景気かと言いますと、今後またどのような影響を受けるかわかりません。関税も、本当にどのようになるかはわかっていない状況です。
私が常に思うのは、ひずみが起きる時に何かが変わります。
例えば、新型コロナウイルス感染症が流行した際に世の中が終わったと思った方が一定数いましたが、逆にオンライン化が進みました。新型コロナウイルス感染症の流行が落ち着いた時に、次に何が起きているかと言いますとインバウンドです。
巣ごもり需要が減った分、オフラインでのソフトウェアを用いた新しい体験価値が求められるなど、何かが変わる時は何か起きているということになると思います。
これからは常に、「何か×IT」というテクノロジーの進化が基本になると考えています。
例えば、私はテスラ車が好きです。トヨタ車の場合は、アナログでボタンを押して冷房や空調を調整しましたが、テスラ車はディスプレイで操作し、スマートフォンのアプリケーションと連携して行われます。
不動産も、まだまだIT化できるポイントはたくさんあると思います。未来の話ですが、自宅の冷蔵庫の下にAmazonのような倉庫があって、購入するとそのまま冷蔵庫に届くといったような時代がこれからくると思います。
関税が上がると食料自給率を上げないといけないため、農家を増やさないといけません。しかし、農家になりたい人が少ないため、そうなるとドローンやネットで管理しようといった現象が起きます。そのようなひずみが起きた時に生まれる新しいマーケットに対して、きちんと営業したり、戦略を講じたりしていくことが最も重要だと考えています。
質疑応答:コンサルティング事業が伸びている要因について
「コンサルティング事業が前の四半期よりもかなり伸びている要因は何ですか?」というご質問です。
当社は、もともと大きな規模ではなく、非常に高い成長率を意識している会社のため、基本的にはどんどん伸びていく状況を作るために、当たり前のことを続けてきました。その結果が数字に表れていると考えています。2026年8月期以降も、徹底的に数字を作っていくことを考えています。
質疑応答:営業利益の見込みについて
「営業利益について、上期の8億円に対して下期が2億円になる理由をもう少し詳しい解説をお願いします。仮に計画どおり採用に成功した場合、2026年8月期以降の利益はどのような見方をすべきでしょうか?」というご質問です。
上期が8億円で、上方修正して通期の営業利益の着地を10億円くらいの計画をしています。下期にかけてはみなさまもご認識のとおり、さらに投資をしていこうと考えています。
それは中長期での成長を見据えた投資をしたいと考えているからであり、具体的な内容は説明会の中でもご説明したとおり、主にITエンジニアの社員やコンサル・アドバイザリー領域の上流コンサルティング人材を採用していこうと考えています。
社員のエンジニアを増やすことによって、フリーランスとのセット提案をすることになります。採用は、現状ではエージェントやイベントなどいろいろなものに投資しています。エージェントには、年収の何十パーセントのフィーを払って、一時的にコストを大きくかけて採用しますが、2025年8月期のみにコストがかかるため、2026年8月期はエンジニアが稼働した利益が、まるまる利益貢献することになります。そのような部分の再現性を高めるため、下期に多数の投資を行います。
下期の利益を2億円にとどめられたら、2026年8月期はさらに良い結果を出せると思っています。販管費の中の成長投資項目が下期以降どのようになっていくか見ていただければ、2026年8月期以降にさらにどのくらい成長していくか予測できると考えています。
上流人材に関しても、今は案件が多いため、取れば取るほどすぐに売上につながり、再現性は高いと思っています。
2026年8月期以降の利益の考えとしては、基本的には2025年8月期よりも増益を目指します。下期は少し利益をコンサバにしている部分はありますが、2026年8月期以降の投資のためとなっています。2026年8月期も、1年、2年、3年などの短期的な成長を考えているわけではなく、今後も大きな成長を考えています。
そのため、2026年8月期もチャンスだと思う部分への投資は行っていきたいと考えています。今後も最低でも30パーセント以上の増益を前提のもと、中長期の成長投資をしたいと考えています。
2025年8月期は無理に利益を出すつもりはありませんでしたが、がんばって投資して今回利益が出てきている状態で、会社として非常に体力がついてきているのが足元の状況です。成長投資をしている中でも利益が出ている点は、一定の評価をいただけたら幸いです。
質疑応答:応援のメッセージ
「事前に準備された質問に答えるのではなく、このような形式で幅広く対応されるところはとてもすてきです。今後も応援しています」というご意見です。
ありがとうございます。できる限り短い時間の中で多くの回答をすることを心掛けています。そのため、回答が滑らかではない部分がある点をご理解いただけますと幸いです。
質疑応答:社内のシステム変更について
「社内のシステムを変えると社員が混乱することがあると思いますが、何か対策されていますか?」というご質問です。
私は、新しいサービスを使う、作る、社内に導入する時には、既存で慣れているもののUIを踏襲することをすごく意識しています。
例えば、「LINE」は日本人の99.9パーセントくらいが利用していると思います。社内のメッセージアプリケーションを作る時は、「LINE」のようなUIにしたり、慣れているものをできる限り踏襲したりして、新しいシステムに対するストレスをなくそうと考えています。
質疑応答:海外進出の目標について
「海外進出の検討について、3年後や5年後の目標をお聞かせください」というご質問です。
基本的には、チャンスさえあれば常に検討しています。現状は、オーガニックでの立ち上げというよりも、M&Aでの立ち上げを考えています。
5年後の目標は、今までのトラックレコードの成長を維持しながら、市場の中でもう少し認知していただき、評価してもらえるような会社になっていきたいと考えています。
組織としても、お客さまやエンジニア、当社で働くメンバー、株主などの重要なステークホルダー全員を幸せにできる状態を目指したいと考えています。お客さまが当社のサービスを利用することで、その会社自体がきちんと儲かり、成長することが必要だと思っています。
エンジニアも当社の案件を受けて、生活が豊かになったり、スキルがアップしたりできるようなことを意識していきたいと考えています。そして当社のメンバーに対しても、お客さまやエンジニアに提供した価値をベースにお金をいただき、彼らの生活を豊かにすることに使っていきたいと思っています。
そのような中で、応援していただいている株主に対しては、株価が上がり、みなさまのキャピタルゲインにつながっていけば、すごく幸せだと考えています。
質疑応答:INTLOOP社との違いについて
「INTLOOP社も一見、御社に似たフォーメーションを取っているように見えますが、御社から見てどのように映っていますか?」というご質問です。
根本的な大きな違いは、当社はITエンジニアから参入しましたが、INTLOOP社の場合は中流領域のPMコンサルティング人材の部分から参入し、時々発生するITエンジニアのリソースを使っている感じだと思います。
答えがない世界において、あくまでも私の意見ではあるものの、ボトムのエンジニアのほうが圧倒的に市場規模があると考えています。事実として、今回の『DX白書』を見ても、ITエンジニアが実稼働する部分の市場規模の方が大きいと思っています。
ここの市場での表面積は、当社は現状取れています。他社のことでもあるためINTLOOP社が、ITエンジニアのリソースを当社ほど持っているかわかりません。しかしながら、どちらの市場が大きいかと言いますと、ボトムの市場に位置する当社ではないかな、と考えています。こちらから切り込み、レイヤーを中流に上げていきます。
もしくは、上流コンサルティングはできる人数も少ないため、下流に比べて市場規模は小さくなりますが、そちらからつながるシナジー効果は高くなります。中央から始めるよりも上から下、下から上のほうが良いと考えています。
質疑応答:今後の方針や海外進出について
「ピンチはチャンスという目線が大事なことが大いに学びとなりました。現状、コンサルティング会社のM&Aなど、単価の高い分野の市場を取りにいく方針は成長する上で非常に大事だと思いますが、今後はどのような方針を考えているのでしょうか? 海外に目を向けているのか、新たな国内市場を狙っているのでしょうか?」というご質問です。
当社はまだ売上規模が数百億円くらいのため、『DX白書』にもある数兆円という市場規模から考えると、話にならないくらいだと思います。
今までの事例として、早期に海外進出をすることによって失敗してきたケースを見てきたため、無理に始めるよりも機を熟すことが大事だと考えています。そのためにも、M&Aなどを行い、再現性が高い立ち上げをしたいと考えています。
M&Aも、高値づかみをしないことが非常に大事だと思っています。国内企業と違い、正義やカルチャーが違います。そのため、性悪説で組織を細かくデューデリしたいと考えています。事実今までいろいろな検討先があったものの、コンサバに考えています。
まだまだ国内市場は取れるポイントがあります。その中でタイミングが合い、機さえ熟せば、海外進出もしていこうと考えています。
質疑応答:法人向けの営業について
「法人向けの広告の話がありましたが、確かにこれまでにあまり見たことがありませんでした。今まで法人向けの広告を行わなかったのはなぜでしょうか?」というご質問です。
ストレートに言いますと、経営戦略として、営業のリソース強化をまったくしてきませんでした。なぜかと言いますと、ビジネスを始めた時に人材会社のほとんどが営業会社で、ITエンジニアから見たときに、その企業風土が嫌がられるようなところもありました。
現在もですが、当時は非常に売り手市場で、エンジニアに信頼してもらい、話しやすいコンサルタントがいることは非常に大事だと思っていました。エンジニアさえ集めてくれば、顧客側から来るだろうと思っていました。事実、我々がそういった戦略からエンジニアを集めたことで、本当に毎日のようにエンジニアに困っているお客さまから問い合わせをいただきました。
そしていただいたお話をすぐに案件化するわけではなく、エンジニアが案件を受けて喜ぶかまで、しっかりと考えたうえで受けてきた背景があります。エンジニアの働く上での優先順位は、人それぞれでした。主に「今までに比べて収入を上げたい」「完全リモートで働きたい」「スキルアップしたい」といった3つの軸があります。
「お金さえ高ければいい」「お金はいらないから、親の介護のため完全リモートがいい」など、人によってバランスを考慮し案件を選びます。特に国内情勢が非常にインフレに進む中で直近の数年間は、生活に直結してきているため、単価の高い案件を求める傾向があります。
単価の高い案件は、基本的には大手企業にあります。大手企業は待っていても来るわけではないため、しっかり営業していかないといけないと思っています。そのため、法人向けの具体的な広告よりも、今は展示会などへの出展や、紹介のソーシングを高めるなど、そのような部分に投資をしています。
質疑応答:情報収集について
「AI導入に関連してお聞かせください。目まぐるしいほど新しい情報が出てきますが、どのように情報を集めていますか?」というご質問です。
私は、できることは全部行うと言いますか、友人や先輩、後輩にAIに詳しい人が一定数いて、その方との意見交換をたくさん行っています。もちろん、『ブルームバーグ』など世の中のWebニュースの記事も見ていますが、どちらかと言いますと生の声、特にこのような領域に詳しい専門的な人間と壁打ちをしています。
質疑応答:説明会の形式について
「毎回参加させていただき、このような形式に好感を持っています。参加者も増えてきたようですが、一個人投資家が質問して答えてもらえる形式の説明会を、今後も続ける予定ですか?」というご質問です。
できる限りずっと続けていこうと思っています。会社によっては、途中からCFOが行うようになっていきますが、誰がこの役割を担うべきかと考える時に主語になるのは「会社の最適化」だと思っています。現状、当社はまだ認知度も規模も小さい中で、私個人が行うことがパフォーマンスにつながると思っています。
逆に、私が行わないことによってリソースが余り、他のことができるようになって、会社にとって最もパフォーマンスが上がるのであれば、信用できる人に委任することで最適化を図っていこうと思っています。
最近ものすごく参加者も多く質問数も増えてきているため、駆け足でご説明して大変恐縮です。現状では、今後も続ける予定のため、引き続き長くお付き合いいただけたらと思っています。
質疑応答:増収増益の所感について
「増収増益おめでとうございます。今のお気持ちをお聞かせください」というご質問です。
ありがとうございます。まだまだ自分が思い描いている結果は、出せていないと思っています。みなさまから、もっと認知してもらえる会社になりたいと考えています。また、自分の人生に少しでも関係している人に対して幸せを届けたいと考えているため、引き続き邁進していく所存です。
