2026年2月26日に発表された、株式会社淺沼組2025年度(2026年3月期)第3四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。
目次
浅沼真里香氏:動画をご視聴いただき、ありがとうございます。株式会社淺沼組執行役員戦略企画本部コーポレート・コミュニケーション部長の浅沼です。
本日は、2025年度第3四半期の決算内容についてご説明します。今回の配信はWebでのオンデマンド配信となりますので、ご質問やご意見がありましたら、当社コーポレート・コミュニケーション部までお問い合わせください。
本日は、2026年2月10日に公表した資料に基づき、2025年度第3四半期の実績と進捗、通期業績予想の上方修正およびそれに伴う配当予想の修正、2025年度第3四半期における取り組みとして現在推進中の中期3ヵ年計画の進捗状況についてご説明します。
1. 2025年度第3四半期 実績・進捗(連結)

業績と株主還元についてご説明します。2025年度第3四半期の連結実績です。
総括すると、第3四半期は受注高、売上高、および各段階の利益がすべて前年同期を上回り、非常に順調に推移しました。第4四半期以降に繰り越される繰越工事高も着実に積み上がり、良好な進捗となっています。
スライドの表の右側、グリーンにハイライトされた部分が2025年度の内容です。
1行目の受注高は、第3四半期時点で1,697億9,100万円となっています。一番右側の列には前年同期比としてパーセンテージが記載されていますが、受注高は前年同期比26.4パーセント増となっています。国内の建築および土木分野で大型案件を獲得したことが寄与しています。
2行目の売上高は、第3四半期時点で1,281億5,800万円です。豊富な手持ち工事が順調に進捗したこともあり、前年同期比で11.2パーセントの増収となりました。
利益面については、売上増加に加え、採算重視の選別受注による売上総利益率の改善が大きく寄与しました。シンガポール子会社であるEvergreen社の業績も順調に推移し、これも寄与しています。
販管費も増加しましたが、その分をしっかり吸収し、営業利益は71億7,900万円で、前年同期比35.0パーセント増となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は48億6,700万円で、前年同期比38.6パーセント増と、大幅な増益となっています。
繰越工事高は2,440億3,000万円で、前年同期比19.7パーセント増という結果です。月商倍率で言うと16.8倍となっており、大手ゼネコン並みに豊富に積み上がっています。選別受注を行っていることもあり、内容としては質の高い案件を受注し繰越しています。
2.業績予想 上方修正

これら足元の好調な進捗を踏まえ、2025年度の通期連結業績予想を上方修正しました。スライドの表の濃いグリーン部分が修正後の通期連結業績予想です。一番右側は、期初時点での通期予想との比較をパーセントで示しています。
1行目の受注高は1,975億円へ修正しました。期初予想から30.4パーセントの引き上げとなっています。2行目の売上高は1,746億円で、期初予想より2.5パーセント増と微増の内容ですが、選別受注の成果もあり、営業利益では期初予想比7.4パーセント増となりました。
経常利益は8.1パーセント増、親会社株主に帰属する当期純利益は4.8パーセント増と、それぞれ期初予想を上回る見込みです。
3.株主還元 配当修正(増配)

当社は中期3ヵ年計画における株主還元方針として、連結配当性向70パーセント以上を掲げています。
今回の連結通期業績予想の上方修正に伴い、配当予想についても増額修正を行います。期末配当予想を期初から2円増配し、今年度の年間配当金は43円50銭となる予定です。前期実績と比較して、2円50銭の増配となる予定です。
4.株主還元

スライドは、中期3ヵ年計画3期分、合計9年間の配当金額および配当性向の推移を示しています。今年度である2025年度の配当予想額を含め、8期連続増配の見込みです。
来期である2026年度の配当計画は、現中期3ヵ年計画を開示した2024年5月時点での計画となります。2025年度の決算が締まった後に、2026年度の業績計画とあわせて精査し、修正の要否を検討します。
4.株主還元

スライドは、株価の推移を示しています。前のスライドと同様に、2期前の中期3ヵ年計画開始時である2018年4月を起点として、当社の株価の騰落率を示しています。
足元では、TOPIXを大きく上回る192パーセントとなっています。PBRも足元で1.90倍となり、市場から一定の評価を受けるようになってきました。今後も、資本効率の向上と持続的な成長を通じて、さらに企業価値の向上に努めていきます。
5.受注の内訳(単体)~官庁/民間別

スライド9ページ以降はご参考として、第3四半期時点の単体ベースにおける受注内訳を示しています。
単体の受注高は前年同期比30.5パーセント増と、大幅に伸びています。特に建築の官庁案件に戦略的に注力した結果、建築の官庁分野では前年同期比129.1パーセント増となりました。
土木の民間分野においては、大型案件を受注したこともあり、前年同期比353パーセント増、約3.5倍となっています。
6.受注の内訳(単体)~用途別(建築・土木)

スライドには、単体ベースの受注高を用途別に示した内訳を記載しています。左側の円グラフに示した建築事業では、倉庫が23パーセントと引き続き多い割合を占めていますが、宿泊施設、住宅、事務所など、さまざまな案件をバランスよく受注しています。
右側の円グラフに示した土木事業では、電線路や治山治水、つまりダム工事において大型案件を受注し、トップシェアを獲得しています。次いで造成や道路などもバランスよく確保しています。
今後、戦略的な受注活動を続け、用途に偏りのない、バランスの良い受注を積み上げていきます。
1. 中期3ヵ年計画のテーマ

第3四半期における主な取り組みについて、中期3ヵ年計画に沿ってご説明します。当社では現在、3年間の中期3ヵ年計画において注力する6つのテーマを掲げています。
本日は、その中で特に進展のあった項目として、テーマ2「リニューアル事業の強化」、テーマ3「人材の獲得・確保・育成」、テーマ5「ガバナンス・コンプライアンス・リスク管理の強化」、テーマ6「環境・社会への貢献」を取り上げてご紹介します。
2. テーマ毎の取り組み (1/4)

成長戦略の柱の1つである「リニューアル事業の強化」についてです。当社は、環境配慮や人の健康に資する取り組みとして「GOOD CYCLE PROJECT」を推進しており、これらの要素を独自技術と組み合わせることで、当社ならではの付加価値の高い提案を行っています。
その一環として、現場で発生した土、いわゆる現場発生土を有効活用する「還土(かんつち)ブロック」や、土と木を組み合わせた「立体木摺土壁」を開発しました。このたび、これら二つの技術の特許を取得しました。
スライド下部の写真は、これらの技術を導入した事例を示しています。左側は当社の名古屋支店の応接室、右側は商業施設「豊洲 千客万来」の店舗です。空間を彩る要素へと現場発生土を昇華させることで、淺沼組だからこそ可能なリニューアル提案をお客さまにご提供しています。
2. テーマ毎の取り組み (1/4)

これらの技術は社外からも評価されており、さまざまな賞を受賞しました。「還土ブロック」は、「土EXPO 2025 OSAKA」の資源循環部門を受賞しました。
「立体木摺土壁」は、その技術を用いた建物が「グッドデザイン賞」に選ばれたり、技術そのものが日本インテリアデザイナー協会から賞をいただいたりと、意匠やデザインの面でも高く評価されています。
当社の強みを活かし、淺沼組が提供する付加価値の高いリニューアル事業ブランドを、今後さらに強化し、収益の柱として成長させていきます。
2. テーマ毎の取り組み (2/4)

持続的な成長に欠かせない「人材の獲得・確保・育成」についてです。当社では、人材の獲得・確保・育成を目指し、労働環境の改善や建設業の魅力、さらに当社の取り組みを発信することで、ブランディングの強化に注力しています。
特にブランディング面では、大阪・関西万博において「オランダパビリオン」の建設や移築プロジェクトに携わっており、循環型建築のモデルとして注目されています。現在も多くのメディアから取材をいただいており、しっかりと対応しながらPR活動を行っています。
著名な建築家が集う「ひろしま国際建築祭2025」では、循環をテーマとした建築に協賛し、これを通じて当社のPRを行っています。
職場環境に関しては、建設現場で働く社員の心身の健康を支える「Wellness Container(ウェルネスコンテナ)」を新たに考案し、順次導入しています。
従来の無機質な現場事務所ではなく、自然素材や自然音を手軽に取り入れることで、温かみのある心地よい空間へと生まれ変わらせることを目指しています。これにより、生産性向上や離職率低減を図っています。
引き続き、多様な人材が活躍できる環境の整備に加え、残業削減や休日取得の推進など、さまざまな人材の獲得・確保・育成に寄与する施策に注力していきます。
2. テーマ毎の取り組み (3/4)

経営の基盤となる「ガバナンス・コンプライアンス・リスク管理の強化」についてです。
2025年度には、当社の戦略やESGの取り組みなどを網羅した統合報告書「INTEGRATED REPORT 2025」を発行しました。
トップメッセージに加え、大阪・関西万博の「オランダパビリオン」施工を通じた循環型建築に関する特集を通じ、すべてのステークホルダーのみなさまに当社の進む方向性をわかりやすく発信しています。
今回より英語版も発行する予定があり、グローバルなステークホルダーのみなさまを意識した取り組みを進めています。
株主や投資家のみなさまとの対話も、質・量ともに拡充しています。対面での説明会だけでなく、ライブ配信やラジオ番組、個人投資家向けのイベントへの参加も積極的に行い、当社への理解をより一層深めていただけるよう努めています。
2. テーマ毎の取り組み (4/4)

スライドは「環境・社会への貢献」の取り組みについて示しています。このたびの大きな進捗として、当社グループの温室効果ガス排出削減目標が、国際的なイニシアチブであるSBT認定を取得しました。
これにより、パリ協定に準拠した科学的根拠に基づく削減目標を持つ企業として、公に認められたことになります。2024年度の温室効果ガス排出量実績については、第三者保証も取得しています。
今後も、ZEB・ZEHの提案強化や環境配慮型設計などを推進し、サプライチェーン全体での脱炭素化を進めていきます。
3. テーマ毎のKPIの進捗

スライドでは、中期3ヵ年計画における非財務KPIの内容を参考としてまとめています。引き続き施策を推進し、KPI達成に向けて努力していきます。
動画をご視聴いただき、ありがとうございました。当社のその他の取り組みについては、統合報告書などを当社のホームページに掲載していますので、ぜひご一読ください。ありがとうございました。
